○上原委員 その点は私もこれ以上は深追いしませんけれども、私もこれについてはかなり情報を持っている。また、実際にペリー長官と会ったときにもそれらしいヒントを得た。
したがって、
沖縄の在日
米軍を含めて質、量ともに減らす、あるいはバランスをとるという
意味でも、もう少し積極的な
政府の姿勢を見せてもらわないと、私は、
基地問題というのはそう簡単に
政府が今お考えになっているような方向に進むとは思いませんし、
沖縄県民の不満や
政府に対する不信感というものが残念ながらなくなるとは思っていませんので、特にその点、意を体してやっていただきたいと思います。
そこで、もう
一つ、時間がありませんので、主に
開発庁に
お尋ねをしておきたいのですが、これはやむを得ない面があると思うのです。
沖縄は
基地問題に追われて、産業、
経済あるいは県民福祉、各般の行政とか政策
課題というものが、県知事なり県首脳が考えておられるようになかなかうまく進められない物理的な制約があると思うのです。これも大事なことで、
政府がもっと、ただ
沖縄側から要求があればやるとかちょっと様子を見るということではいけないと思うのですね。
そういう面で、きょうは時間がありませんから問題
指摘をしておきますが、例えばなぜ
沖縄の皆さんが
米軍基地問題について非常に不満を持つかというと、
復帰直前に返された旧上本部飛行場というのは実に見るも無残なのですよ。
跡地利用もできない。あの当時、六億二千万、六億前後の補償要求をしたら、わずかにあの当時の八百万しか
米軍は補償していないのです。それっきりで終わりなのですよ。
だから、
沖縄開発庁も
施設庁も軍転法の準用というものをそういうことにも考えてみる。
復帰前だったからほっておけということじゃなくて、もう少し実態を見て、心のある行政、政治をやってもらいたいと思うのです。そういうことが積もり積もっているのですよ。それをひとつ考えていただきたい。
もう
一つは、産業構造の問題です。この間、
岡部開発庁長官にお会いしたときに
お話しした自由貿易地域の活性化ということについて、これは
外務大臣にもお願いしたい、WTOとのかかわりもいろいろ
法律上あるようですから。
本当に
沖縄の
基地に対して、この
基地問題であれだけ犠牲にしている、負担をかけていると言うなら、単なる金太郎あめみたいに、全国北海道から
沖縄まで同じ制度、同じ
法律、その範囲内でしか物事ができないということではなくて、
一つぐらい抜本的なことをこの際
政府としてやってみたらどうですか。その
一つは、私は自由貿易地域だと思うのですよ。これを、
那覇地域を拡大して、また
沖縄市の東部海浜の
整備と
関連づけて十一ヘクタールぐらいやるということではなくて、
法律面、制度面でやはり変えないと、だめなんですよ、大臣おわかりのように。
この点について私は注文をつけておいて、我々も今勉強していますので、ここらを総合的に考えて、
ポスト三次振計をどうするかということとあわせて、
沖縄総合開発、
経済開発、本当に格差というもの、失業というもの、県民の不満というものをなくして、
雇用創出を図るようないろいろな産業、
経済を創造していかないとできない。これはやはり
政府としても責任があるわけですから、やってみていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。