○
秋山(昌)
政府委員 今回の
情報本部の
設置の形は、現在、統幕あるいは
内局、陸海空
自衛隊、それぞれに存在する
情報組織を一本化して統幕に新しい
本部を
設置する、
組織としてはそういう姿をとっております。
それはどういうことかといいますと、これまで統幕も
内局も、それから陸海空それぞれの
自衛隊も、すべてが、例えば
世界の
戦略情報あるいは
我が国を取り巻く
戦略情報、そういったものをそれぞれの
組織で集めて、そしてそれぞれで
情報を集積して
分析して、
一つのニーズに応じて
情報をつくっていくということをやっていたわけでございます。
例えば、ちょっと極端な例かもしれませんが、
アメリカでボトムアップレビューというものが出されますと、今申し上げました
組織がそれぞれみんなでそれを取り寄せて、実際そんなことはありませんが、ちょっと極端な言い方をしますと、それぞれで翻訳して、それを
分析するといったような、ある
意味で大変効率の悪い姿に
防衛庁全体としてはなっていた。これを一本化することによって、少なくともそういった非効率な
情報活動というものは相当改善されるだろうということを考えたわけでございます。
それから、今申し上げましたように、それぞれ分かれている
情報組織でございますから、教育の仕方あるいは人事の仕方、あるいは
組織でございますからポストのつくり方、そういったすべての面で、
情報専門家として優秀な人
たちを育て上げていくというにはやや
組織上の問題があった。これを一本化することによりまして、教育、人事あるいは
組織、全体の姿として、今後、多様な
情勢の流れの中で的確な
情報活動ができるようにしたいということでございます。
それともう
一つは、もちろん
情報活動にはお金もかかります。お金もかかるわけでございますが、これが一本化することによりまして、非常に効率的な資源配分ができるといったようなことも考えているわけでございます。
他方で、現在
自衛隊の
組織改編ということを考えておりまして、人員の削減といったようなものも念頭こある。そういう中で、我々としては、むしろこの
情報分野は
充実させていきたい。こういうことを考えますと、何としても効率化し、効果的な
組織にしたい。そういったようなことを考えて、この新しい構想を御提示させていただいたということでございます。