○戸田
邦司君 先般の参議院本会議におきまして
災害対策基本法の改正が成立しましたこと、我々も非常に熱心に
検討してきたという経緯もありまして、御同慶にたえない次第であります。
〔
委員長退席、理事松浦孝治君着席〕
仕上がった法案の評価といいますか、あれは
阪神大震災の経験を踏まえて相当いろんな面から
検討された結果でありまして、新進党あるいは
平成会にとりましては
議員提案という形で出していた改正案がありまして、それもあの中に修正という形で取り込んでいただいたということで非常に大きな進歩ではなかったかと思います。問題は、あの新法をもとにして、これからそういう
災害が起こった際にどういう運用をしていくか、そこにかかっているような気がしております。
そこで、私は本日はそういう点も踏まえながら、また附帯決議で
指摘されているような問題にも絡めて幾つかの点についで
お話し申し上げていきたいと思います。まだあの新法によって具体的に動かしたというわけではないと思いますので、なかなか答弁に難しいというか、これから
考えていかなければならない点が多々あるかと思いますが、その辺につきましては本日この席でぎりぎりとした話をするつもりはありませんで、お持ち帰りいただいて十分に御
検討いただくということをお願いしておきたいと思います。
〔理事松浦孝治君退席、
委員長着席〕
それから、この際一言申し上げておきたいと思いますが、
国土庁防災局を初めこの
災害関係の担当者の
皆さん、これは大臣も含めてということになりますが、ああいった
災害が起こりますと、これはもう本当に修羅場にいるような
感じになってまいりまして、一方で具体的な
対応をしていかなければならない、一方で国会の
対応をしなければならない。そういうことになりますと、職員の
皆さんも大臣もそうでありますが、徹夜が何日も続くような
状況になっていく。大変お気の毒ではあると思いますが、これも仕事柄仕方がないかと思いますが、この際、そのような労苦に対しまして心から感謝申し上げておきたいと思います。
そういった職員の
方々というのは、私も
関連するようなところにいたことがありますので、そういう立場におられる方の気持ちといいますか、よくわかるつもりでおりますが、例えば土曜日でも日曜日でも、あるいは歳末でも正月でもお盆の休みのときでも心が休まらないといいますか、何か起こったら呼び出される。そのときにいないというようなことのないようにという心がけを常日ごろしていなければならない、大変精神的な緊張といいますか、そういうことを常日ごろから味わっておられる。ですから、
防災局長を初めことしの春から大変御苦労をされてきていると私は思っております。
そこで、この間の
災害対策基本法の改正に当たりまして幾つかの附帯決議がついておりますが、その中で、「
災害発生時の国の適切な
初動対応を確保するため、情報収集
体制を強化し、そういうことが附帯決議の第一に取り上げられでおりますが、この情報収集
体制につきまして二月二十一日でしたか、閣議決定で内閣情報
調査室を活用しながら一つの仕組みをつくっておられます。これも仕組みとして大きな進歩ではあったかと思いますが、全体としてのこれからの情報収集
体制についていかなる
考え方に基づいでどういうふうに進めていくか、そういうようなことがあるかと思います。
この閣議決定を見ましても、内閣情報
調査室は、各省の集めた情報をさらに集約して総理に伝える、そういうような仕組みになっておりますが、各省からの情報の収集というのも非常に難しい面がありまして、休みに入っていたときに各省は人間を集めなければならない、そういうようなことを
考えますと、初期においての情報の収集というのが非常に困難になる場合があるかと思います。そういった点につきまして来
年度予算の中で考慮されていることもあるかと思いますが、どのようにお
考えになっておられるか、お尋ねしたいと思います。