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谷口委員 先ほ
ども申し上げましたように、米国に行ってまいりまして、いろいろ監督当局また議会
関係者にお聞きしたわけでありますが、そこで共通しておっしゃるのは、一
金融機関の問題ではない、我が国の
金融行政との大きな
かかわり合いがある、このようにおっしゃるわけであります。
御存じのとおり、米国の下院で十月十六日、上院で十一月二十七日、また、下院の小
委員会で十二月五日、この三回にわたって大和
銀行に関する公聴会が行われております。その際に、十一月二十七日の上院の公聴会でありますが、これはダマトさんという
委員長でございますが、この方は、大和
銀行によって生じた問題点の
一つとして、
日本の
大蔵省が大和
銀行の幹部と共謀して米国の規制当局に重要な情報を与えなかったことが、
政府間の信頼に大きく傷をつけた、このようにおっしゃっておるわけであります。このことは、今から申し上げますが、この四十日間の連絡のおくれが大きな原因になっておるわけであります。
御存じのとおり、七月の二十四日に井口からの告白状が参りましてこの事件が発覚した。その後、八月の八日に大和
銀行の首脳と
大蔵省の
銀行局長、
銀行課長がお会いになっておる。その後、九月の十八日ですか、十八日に初めて米国の方に連絡が行った。このようになっておりまして、四十日間のこの連絡のおくれをめぐって非常に日米相互間の信頼性の失墜があった、このように言われておるわけであります。
それで、今回のこの問題、大和
銀行の当局も非常に厳しい
状況にございます。この米国司法当局の起訴状を見ておりますと、
銀行幹部が不正隠ぺいの工作をやった、このような
状況が詳しく書かれてあるわけでございます。
後で、八月八日の時点が非常に重要であると私は思うわけでありますが、まず、これまでの
状況について、米国司法当局の起訴状から簡単に、知っていらっしゃると思いますが御
報告いたしたいと思います。
七月二十一日に一番初めの手紙、井口から五通の手紙があるのですね。五通の手紙をつくっておりまして、十二日付で十九日の投函で二十一日に届いておる第一レターというのがございまして、この第一レターは、今回、米国債券取引で十一億ドルの損失が発生しておる、損失を三億七千七百万ドル、顧客の米国債券売却で穴埋めをした、このような内答を書いた第一レターが来ておるわけであります。
その後、七月二十四日に第二レターがあるわけでありまして、これは頭取あてに来ております。この内容は、九三年の連銀検査から得た経験から、不足した米国債を買い戻せば米国内においてこの事件が発覚する可能性はゼロである、このような内容の第二レターが来ております。
これを踏まえまして大和
銀行の首脳は、このとき行かれたのは当時の副頭取の安井さんと山路常務、元ニューヨーク支店長であります。この方と国際資金証券部長の三人が井口に
日本から電話をして、この第二レターについて
議論をいたしておるわけであります。その内容は、ニューヨーク支店を本件から除外することが重要である、そのように言っておりまして、その点において井口の助力が必要である、隠ぺいの方法について示唆してもらいたい、このような内容の手紙を出しております。
それで、今度七月二十五日に第三レターというのがございまして、この内容は、損失の隠ぺいをする方法の概略を示唆いたしておりまして、ニューヨーク支店の会計記録をいじらない方がよい、このように助言いたしておるわけであります。
それで、二十八日に、先ほど申し上げた大和
銀行の山路常務、津田ニューヨーク支店長がニューヨークのパークレーン・ホテルで井口に会っておるわけであります。そこにおいて山路常務は、十一月まで十一億ドルの損失を秘密にすることを命令いたしておるわけであります。この損失については十一月下旬に発表する予定だ、このように言っております。井口に、
日本の関連
会社に移る意向はないか、このように言っておるわけであります。あといろいろあるわけでありますが、そういう
状況の中で、この八月八日を迎えるわけであります。
この八月八日から九月の十八日にかけて四十日間が非常に重要なことになっておるわけでありまして、初めに、この八月八日の
状況についてお聞きいたしたいと思います。
これは、場所は大和
銀行の白金
会議所で、当時出席された方は、
大蔵省は
西村銀行局長、また村木
銀行課長。大和
銀行の方は藤田頭取、安井副頭取、国際担当ですね、源氏田専務、この方は元印刷
局長ですね、山路常務、勝田常務、このような方がお会いになったわけであります。
当日のこの八月八日、
一つお聞きいたしたいことは、大和
銀行白金
会議所で行われたわけでありますが、これは
一体だれがセットをして、なぜ
大蔵省で行われなくて大和
銀行の白金
会議所で行われたのか、また何時から何時まで行われたのか、ちょっとお聞きいたしたいと思います。