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富田委員 他人の家とおっしゃるけれ
ども、最初報道で私たちが聞いたときは、この第七サティアンというのは物すごく山奥か何かにあって、人目に触れないところでやっていたのかなというふうに思ったのですが、現実に上九一色村へ行ってみますと、第七サティアンの建物そのもの、しかも化学プラントそのものが一般道の横に建っているのですね。普通の化学プラントみたいないろいろな管が外に露出していまして、それは一般道路からすぐ見られる。何でこんなものが宗教
団体にあるのだという、本当に自然に疑いを持つようなそういう近いところに第七サティアンのあの化学プラントはあったのですよね。
他人の家だから入れないとか、ちょっと違うのではないかな。もう少しきちんとした指導、調整なりして、山梨県警の方が積極的にやっていれば、これはここで何かつくられているぞというのがかなり早い
段階でわかったのではないかと思うのです。
もう一つ、他人の家だからなかなか中に入れないというふうに今おっしゃいましたけれ
ども、薬品類、薬物がかなり大量に運び込まれているというのは去年の九月
段階でわかっているわけですね。その後、
警察庁が
全国の販路とか調べたということであれば、
消防の方に連携をとって、
消防法による立入
調査が可能だったと思うのですよ。薬品類を大量に貯蔵する場合には届け出しなければならない、あるいは届け出以上の薬品類を置いている場合には、立入
調査して
消防長の方でいろいろ指導監督できるというような規定が
消防法の九条の二や十条にありますよね。
こういうところを
警察庁の方から、少なくとも薬物、薬品類についてそれだけの情報を持っていたとしたら、きちんと連携をとって一ここは富士五湖
消防本部というのらしいですが、富士五湖
消防本部の人からも意見を聞いたのですけれ
ども、オウムの施設の中に薬品類があるなんて何も知らなかった、
警察の強制捜査が三月二十二日に入って、テレビを見ていてびっくりしたというふうに言っているのですね。そういうところがちょっと今回やはり連携にまずい点があったのではないかな。
この前、宗教法人に関する特別
委員会で、
警察情報を他の省庁に流せないのかというお尋ねをしましたら、それは個別事案で、捜査の秘密に関すること以外はできますよということでした。そういうことについても、何か一つメルクマールなりつくっていかないと、
個々の判断でということになると、今回のように全く情報が流れないということが結果として出てしまうと思うのですね。
都道府県
警察の各相互間の調整もそうですし、ほかの行政庁、特にこういう場合、
消防と
警察が緊密な連携をとれば、本当に、地下鉄サリンというところまで行かなくて、もう一歩手前で何か抑えられたのではないかなという感じが、今の御答弁を聞いていてもそういうふうに思います。
國松長官が、ことしの九月以来いろいろな報道機関のインタビューに答えられて、
警察法の改正も検討していますというふうに言っておりました。最近の、十二月六日の産経新聞ですか、「激動の一年 国松
警察庁長官に聞く」という中でも、「犯罪広域化で
警察法改正も」というような大きな見出しのインタビュー記事になっておりました。その中で長官は、「仮谷さん事件の前の
段階で、特に長野サリン事件で警視庁に管轄権がなかったのか、という問題が今あるのです。そういう管轄権の問題には両説があり、場合によっては(
警察法改正を)次期通常国会でお願いすることがあるのかどうか、検討していかなければと思っています」というふうにインタビューに答えておられました。
宗教特で、我が党の船田議員が大臣に、
警察法の改正問題で、我々こういうふうに考えているのだけれ
どもどうですかというふうに質問されておりました。
政府委員の方から、そういう点も視野に入れて今
警察法の改正に動いているというふうなお話がありました。具体的に、広域捜査に関して今ここまで検討していますよというようなことをもし御提示いただけるのなら、ちょっと御答弁いただけませんか。