○中島(武)
委員 実は、私たちが秋田県、宮城県などをいろいろ
調査したのです。そうしますと、官官接待に事務費の中の食糧費が使われているというだけじゃないのです。もちろんそのことを含めてですけれ
ども、秋田県では建設省所管の公共
事業費の中の事務費、これが科目更正−科目更正というのはもう御存じと思いますが、単純ミスで科目を間違えて記入したという場合に訂正する
措置なんですけれ
ども、この科目更正という会計手法を悪用して非常にひどいことがやられているということがはっきりしました。
これは秋田県の生活と健康を守る会が県が情報公開に基づいて発表したものをまとめたものなんですけれ
ども、それによりますと、科目更正の
金額は九三年、
平成五年度それから九四年、
平成六年度の両年度で、土木部監理課、農政部農業水利課それから林務部林政課の三課から他の部、他の課へ流用されているのですね。挙げますと、公共
事業費の事務費のうち、食糧費は九千三百八十四万八千円、それから一般需要費が一億六千四百六万八千円、旅費一億三千四百五十七万七千円、その他が八千二百八十万六千円、合計四億七千五百二十九万九千円なんです。
それから、土木部の部内で科目更正をやっておるもの、科目更正と申しましてもこれは款項の更正だけですけれ
ども、二億五千百二十五万四千円なんです。
以上申しました三つの部と、それから土木部の部内でやっているものを合わせますと、七億二千六百五十五万円になるのですね。私は、その具体的な中身について細かに述べるいとまをきょうは持っておりませんけれ
ども、例えば土木部監理課の事務費が商工労働部商放課の電話代に流用されているのです。
それから、宮城県を調べてみますと、県出身の中央省庁職員の県人会を毎年開いているのですけれ
ども、その県人会の名簿の印刷代に流用されているのですね。どこから流用したかというと、流域下水道費それから農地
防災費から支出しているのです。しかも驚くべきことに、公共
事業費の流用ではないか、こうオンブズマンが尋ねると、これは宮城県の東京事務所なんですけれ
ども、いや、国に関連するものなので公共
事業費からも出せる、こういうふうに言っているのですね。ちょっとこれも随分開き直り過ぎているじゃないか。こういう名簿代なんかが公共
事業費から出せるなんということになったら、何でもできるということになってしまうと私は思うのです。
大臣は初めてお聞きになることかもしれませんが、こういう問題をどういうふうに是正したらよいのか。時間もありませんから端的に申し上げたいと思いますけれ
ども、やはり
大臣みずから
調査をする。会計
検査院が入っておりますけれ
ども、会計
検査院の結果を待つのじゃなくて、今これだけの——官官接待だけじゃないのです。今言いましたような大変な流用が、科目更正という名目でどんどんやられているわけです。これは、やはり建設省の
大臣みずからこれを調べるべきじゃないだろうか、私はこう思うのです。
それから、もう一つこの問題について思いますのは、流用が事実だったらやはり返還させるべきだと思うのですよ。これは
法律にもちゃんと、
補助金等に係る
予算の執行の適正化に関する
法律十七条、十八条で
規定があるわけですから、これはきちっとやるべきじゃないか。
それからもう一つ申します。もう具体的なところまでさらに言いますけれ
ども、
補助金申請があるのですよ。建設省は
補助金申請があるときに協議するわけですから、だからそのときに流用されないようによく
チェックする。それから、工事が終わったら実績報告をやるわけですから、この実績報告のときに流用がされていないかどうかということも厳しく
チェックする。
そういうふうに具体的にやって、今世間の非難を浴びている、まだ余り公にはなっていない流用の食糧費だけじゃない問題を含めて、やはり正しく
予算が執行されていく、公共
事業費が
国民の
皆さんの信頼を得るというようにするべきではないかと思うのですが、以上を
大臣みずから。
それから、はっきりした場合には返還、それから、あらかじめ
チェック、終わってから
チェック、こういうふうにやるべきじゃないかということを
大臣からお答えをいただきたい。