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高木国務大臣 お
答えをいたします。
十一月七日の新聞報道について若干背景を説明させていただきたいと
思いますが、今回の米兵による暴行
事件が起きまして以来、
沖縄の問題についてよく新聞で言われておりますように、
基地の
縮小の問題が一点でありますし、それから
日米地位協定の問題が二点目、それから三点目に
沖縄の振興策、新聞報道によりますといわゆる三点セットと言われておりましたが、この問題について、官房長官、
外務大臣、
防衛庁長官、
沖縄開発庁長官と四者で懇談会を続けてまいったわけであります。
その中で、私
ども沖縄開発庁が振興策として
考えられるとすればどんなことが
考えられるのかなということで、この問題が起きたときから、私は事務方に、
平成八年度で概算
要求いたしておりますが、それ以外に
考えられる方法が振興策にあれば
検討していてほしい、さらにまた、税制上の問題でやらなければならない問題点があるとすればそれも
検討の中に入れていてほしいという話を事前にしておりました。
それで、十一月七日の閣議が終わった後、時間がございませんでしたので、閣議が終わった後で官房長官に具体的に
お話を申し上げたのは、
平成八年度の概算
要求は、
沖縄県と打ち合わせをしながらその要望を踏まえて概算
要求を組んだわけでありますが、それ以外にさらに上積みする話ですかということを聞きましたら、それもそうだ、入れて
考えてほしい。それから、税制上の優遇措置はありますが、さらにまた
考えられる税制上の措置も含めてですかという話を申し上げましたら、それもあわせて
考えてほしい。いわゆるいろんな面を
考えながら
検討してほしいということがございました。
しかし、ちょうど三点セットと言われております中で
沖縄県が一番要望している点は、やはり
基地の
整理縮小問題でありますし、また
日米地位協定の問題であります。この問題がある程度の見通しが立たないさなかでは、いろんな問題を私
ども検討するにいたしましても、既に概算
要求の中で十分な
検討をいたしまして、要望を取り入れて概算
要求を組んだものですから、新たにそれを上積みするいろんなことを
考えるとすれば、改めて
沖縄県と打ち合わせをしなければいけない。
しかし、タイミング的に、いろんな問題が起きているさなかで、
沖縄振興策を
沖縄県と相談するにしては極めてタイミングが悪いな、何か
基地の問題と地位協定の問題、それらと同列で、だから
沖縄振興策もこういうふうに上積みするんだというふうにすれば、私は開発庁長官として
沖縄県の
立場に立ては、予算上で何か条件闘争みたいな形で思われやしないだろうかということから、いろいろなことを官房長官から指示をされましたけれ
ども、
沖縄県と打ち合わせするにしては非常にタイミング的によくないと思っておりまして、それらの問題点については具体的に打ち合わせはいたしておりません。
しかし、
平成八年度の概算
要求は、先ほど申し上げましたようにいろいろと
沖縄県の要望を取り入れて概算
要求をつくり上げたわけでありますから、とりあえずは概算
要求に盛り込んだものを全額、満額確保するために年末に向けて
努力すべきではないかということで、改めて上乗せする問題点については具体的には
考えておりません。