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小島慶三君 どうもありがとうございました。ぜひそういうふうに今後ともよろしく移行期の混乱のないようにお願いをしたいというふうに思っております。
それからもう
一つ、これは別なことでございますが、今回の
災害の
復旧についても、これは工事関係者の相当な努力が必要であると思いますし、またちょうどこれと並行して
公共事業の二百兆円の積み増し、六百二十兆円というものがことしからスタートするということで、
公共事業というものがこれから大いに進められるという段階に来ておるわけなんです。もちろん、繰り返して申しますように、
災害復旧が優先順位の第一でございますから、見ようによってはそういった点で今までの交通、運輸、情報、すべてのいろんな角度から見直しということが行われますと、
災害復旧列島といいますか、そういう形で非常にこれがブームに、ブームと言うと言葉が悪いですけれ
ども、たるということがあると思うのでございます。
ただ、その場合に私、心配しますのは、従来の、
公共事業という名前をかりても見ようによっては自然の破壊といいますか、環境の破壊といいますか、そういうことにつながるようなものがかなり
指摘されてきたわけでございます。
したがって、そういう点からしますと、やはり
復興、再建、そのプロセスと、それからそういった自然、環境に対する思いやりとか、
総理のよく言われる人にやさしい政治、これをもじって言えば環境にやさしい政治といいますか、そういうことが矛盾なしに行われるという、非常に難しいことがあると思うのでございますけれ
ども、殊に最近の建設工事というのは機械土木力の大変な進法がありますし、ただその半面では総コンクリート化とかそういった問題も行われるということでございまして、この辺の調和がなかなか難しい。
先般の中国の大水害のときにも、これは何万という人が犠牲になったわけでありますが、その原因として
指摘されるものというのは、例えば従来の沼とか湖とか要するに遊水池であったものを全部埋め立ててしまう、そういうことがあった。在るいは水害の量としては、河川がだんだん土砂が沈積いたしまして底上げになっている、それによって非常に
被害の度合いが大きかった。さらにその原因を尋ねていくと森林の崩壊ということにつながっているということで、やっぱりこれは全部ワンセットだと思うのでございます。
ですから、今度の
災害の
復旧でいろいろ都市に関しましても、都心の共同住宅、あるいはさっき御
答弁がありました共同溝といったようなそういう新しい手法ももちろん都市づくりに使われるでありましょうが、それと同時にやっぱりその都市以外についても
災害対策といったようなものを一れはあわせて考える。その場合に、機械力
中心の建設工事と自然との調和といいますか、そういうふうなことについて建設行政としてはぜひお考えをいただきたい。
従来の例えば池や沼やそういったものを簡単に埋めたり、あるいは河川の三面張りといったようなことで自然との触れ合いをカットしたり、いろんな点が
指摘されていると思いますので、そういった点も今回の
災害をきっかけにしてひとつ新しい工夫をいろいろお願いしたいというふうに思っておりますが、建設
大臣からお答えいただければ幸甚でございます。