○都築譲君 いずれにしても、
緊急調整措置という緊急
事態に対応することになるだろうと思うんですが、
考えられるのは、本当に残りの残存期間とかあるいは翌
年度分と、こういうことだけでなくて、実際に
畜産農家の方で本当にそれ以後の
状況というものが一二〇%の
水準で維持されていくということであればまたもとの
水準に戻る。だから低減すればそれはいいのかもしれませんけれ
ども、もとの一二〇%の
水準でいってしまうということになれば、わずか六カ月とかあるいはそういう期間でその
水準に見合った安定した
価格で
牛肉を提供できる
ような
生産性の向上が本当に図れるのかとか、そういった問題があるだろうと思うんです。だから、それはまだその
時点で、いずれ本当に、先ほど風間
委員が
酪農緊急復興
対策とかそんな
議論をされておられましたけれ
ども、またそういったものも必要になってくるのかなという点を申し上げておきたいと思います。
それからこの
関係で、実は
日本人の食生活が大変豊かに、また多様化をしてきておるわけでございます。そんな中で、諸
外国と比べたら本当にどうなんだろうか。もともと米食の伝統があったわけでございますけれ
ども、OECDのフード・コンサンプジョン・スタディステイタスとか農水省の食料需給表などからつくられた資料が、きょうお配りいただいた
食肉関係資料の百八、百九ページにあるわけです。
例えば
日本では肉類について四十一・一キロ、これは一九九二年ですが、それから魚介類が六十六・四キロということですから、動物性たんぱく、卵はありますけれ
どもちょっとこれは別にしまして、そうすると百七・五キロ消費をしている。その他の国はどうかというと、例えばアメリカは肉類を百二十・三キロ、それから魚介類が八・二キロということですから、合計すると百二十八・五。フランスの場合は、肉が百九・四キロ、それから魚介類が二十一・七ですから、百三十一キロ。それから西ドイツの場合は肉類百四キロ、それから魚介類が八・三キロで、百十二・三キロ。こんな
水準ですから、大体百十キロから百二、三十キロ、こんなのが肉類、魚介類を合わせたトータルのあれだろうと。
それで、
日本の場合も相当魚介類から肉類の方へシフトしてきているというふうな気がするわけでございます。ただ、肉類の中でもこれはまた
牛肉だけでなくて
豚肉とかかしわ肉とかそんなたぐいがあるわけでございますから、これだけ豊かになってくるとまたおいしい
牛肉がと、こういうふうな形で
牛肉の方にシフトしていくのかな、こういうふうに思うわけです。
今後、本当に
牛肉について先ほど申し上げました
ような需給の推移で、例えば
輸入量が本当に対前
年度比で二九・五、三三・九でこのままずっと伸びるのかと、こう思っておったら、きのうの日経新聞に「九四
年度三・五%増に」ということで「
牛肉輸入量伸び一服」、こんな話になったわけでございます。だから、今後本当にこれからの
輸入量についてどういう
見通しを持っておられるのか。これはもう本当に国民の皆さんの食生活が左右される話でございますし、また高級志向がどこまでいくのかというのもこれまた所得と
関係する話ですからなかなか難しいんだろうと思うんですが、そこら辺について。
例えば農水省の方では、農政
審議会で農産物の
需要と
生産の
長期見通しの改定
作業をやっておられるとか、あるいは
畜産振興審議会で
酪農及び
肉用牛生産の
近代化による
基本方針の改定
作業をそれぞれ行っておられる、こんなお話でございますから、今後の国内需給それから特に
輸入量、こういったものをどの
ように想定されておられるのか、その辺についてちょっと御見解をお聞きしたいと思います。