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細谷昭雄君 次に、今回の
改正の眼目の最大の問題点、当局として大変御
努力願ったのが
財政の再建であったと思うんですね。今回、特に
国庫補助があのとおり、大変我々も心配したんですが、ああいうふうな計画が立てられたということは大きく当局側の
努力、これを多としたいと思うわけであります。評価したいと思うわけです。私
どもの党も五年前は野党で今回はもう与党と。しかも私は四年ぶりで帰ってまいりまして急に与党
質問ということで大変戸惑っておるわけでありますが、しかし与野党というのを別にしましても今回の
財政の問題は大変な問題になったと思うんですね。そういう
意味では私はやっぱり当局の
努力というのを率直に評価できるんじゃないかというように思うわけです。
問題は、
新規加入者の数が非常に問題になるわけであります。先ほ
ども議論がございました。
平成六年現在で五千人、かなり難しいのじゃないかというふうに十二月当初
考えられておりました。そういう
状況の中で、五年後の
平成十二年度は一万六千人を見込んでおると。一万六千人、三倍に伸ばすということなんですね、五年間に。これはもう私は至難のわざじゃないかというふうに思うんですが、そうしないとつじつまが合わないということでそういうふうになっているのかもしれません。しれませんが、これはWTO関係、今
大臣お話しになりましたWTO関係でも新しい
農業の方向ということでいわゆる
新規就農者、これは一万五千人を絶対維持するという全体の
政策がありますので、これは当然これで根拠としては出していくべきだと思うんですが、問題は国民全体の認識がさっき言いましたように高まっていかないとなかなかこれは達成できない。
農林水産省だけ、
農林水産大臣がどんなに逆立ちしてもそれだけでは不可能だということで、先ほ
ども申し上げましたが、これは
農業全体が魅力ある職業なり産業、こうならないともうできないと思うんです。お医者さんは年間七千人、にもかかわらず
農業は千七百人。これは何かというと、お医者さんはもうかるというか収入が保証される、
農業に行っても収入が保証されない。端的にそうだと思うんですね。したがって、この
新規就農者をふやす、そうしない限りは
新規加入者もふえない、こういうことでございますので、何としてもこれは
新規加入者を
確保することに全力を挙げなくちゃいけないと思うんです、これは各層とも。
そこで、あらゆる施策の最重点になると思うんですけれ
ども、これはうまい手があるかどうか、私はなかなかうまい手がないと思うんですね。総合的な
政策以外にはないと思うんです。そこら辺はしかし十分我々は腹に据えてかかっていかなくちゃいけないと思うんです。特別これは御答弁要りませんけれ
ども、一緒になってやっぱり
農業全体を高めるしかない、私はそう思います。このことは答弁を必要としません。
次に、
財政計画の中で幾つかの重要な問題がございます。
これは被保険者とそれから
受給権者のバランス、これも大塚先生が先ほど御指摘になりました。現在は
掛金を掛ける人が三十八万、そうして
年金を受ける人が七十四万ですから、その差が三十六万人。これはもう受給者が圧倒的に多いわけでありますので、
平成七年度の資産の
状態というのが急速に改善されるということは不可能に近いと思うんですね、不可能に。実際はこういう
見通しを持っているようですが、さっき局長が大体よさそうな
見通しをつけておるようですが、これはかなり私は難しいんじゃないかという気がするんですよ。むしろ楽観的なことよりもかなり悲観的な、下の方をとってやっぱり計画を立てられた方がよさそうな気がするんですが、この点いかがでしょうか。