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政府委員(山口公生君) お答えいたします。
地震保険は、御承知のように、火災保険に附帯する形になっておりますが、保険料が単独の場合に比べてかなり高くなるということから、附帯しないという意思表示、つまり押印があれば地震保険は附帯されないという形に今なっております。それで今、先生の方からの御
指摘の点につながってくるだろうと思うのでございます。
実は、これにつきましては経緯がございまして、四十一年六月に発足したこの地震保険が、当初はそういった当然に附帯されるような商品が多うございましたが、昭和五十五年の
改正におきまして
国会の当
委員会の附帯決議でも御
指摘をいただきました。加入するか否かについては本人の意思をもっと尊重しなさいということで、附帯されるのが
原則として自動と、つまり、判こを押すか押さないかというのを聞いてやりなさいというふうになったわけでございます。
今、
委員の御
指摘のように、地震保険の普及を図るという点からいいますと、商品の中に自動的にそれを組み込んでいくというのは大変有効な方法であるということで、貴重な御
提案だと思っておりますけれ
ども、そういった当然附帯的なものがいいのか、そこはオプション的なものがいいのかというのは、やはり常にいろいろ議論があるところでございますので、そういう点も踏まえて
検討させていただきたいと思います。
それから、先ほどお触れになりました、合わせると保険料が安くなると。私
どもの地震保険の保険料の算出の仕方は、実は過去約五百年、正確に言いますと四百九十五年間に発生した三百七十の地震を全部調べ上げまして、そのときの
被害を現在の価値に直しまして、そうするとどれくらいの平均的に
被害が生じるだろうかと、それに必要な保険料は幾ら取らなきゃいけないだろうかということを客観的にはじいているわけでございます。もっとも、耐震構造が普及しているとか、耐火構造が普及しているとかという
意味では下げる
要素でございますけれ
ども、物価上昇とか逆に上がる
要素もございます。そういったことを踏まえて今出しておりますので、火災保険とくっつけたらすぐ下がる、こういうものでもございません。
それで、建更との比較を今御
指摘賜りましたが、同じ損保がやっております積立型で比べますとほぼ同じようなやはり料率といいましょうか、保険料になっておるのが実情でございます。
ただ、御
指摘の当然附帯の方がいいのではないかという御
提案については、いろいろ今後
検討してまいりたいというふうに思っておる次第でございます。