○
江本孟紀君 私は、先日当
委員会が終わってすぐに、国会の許しを得まして、アメリカの
災害対策といいますか、そういった実態
調査保ということでアメリカへ行ってまいりました。
というのは、FEMAという問題が出たものですから、それがどういう仕組みになっておるのかということで、FEMAという役所はわかるんですけれ
ども、実際にその役所をどういうふうに活用するかという底辺の実態
調査ということで行ってまいりました。
たまたまアメリカの知り合いが多い人口十三万人の市の、防災
対策といいますか、そういった関係をしておる人のところに
調査を依頼して行ってまいりまして、そのときに、どんな人と会えばいいのかということであちらにお願いしたところ、市の防災の担当者、責任者に来ていただきました。それからもう一人は、軍の、何市か含めたそのエリアの責任者ですね、防災の責任者。このお二人に来ていただいて、当然通訳を入れながら
お話を伺ったんですけれ
ども、そのときに実は市のマニュアルと軍のマニュアルをいただいてまいりました。これはまだ翻訳等を十分しておりませんけれ
ども、これは当
委員会でも、
委員長にもお願いしたいんですけれ
ども、
調査室、渉外を通じて翻訳をしていただきながら、これをぜひ活用していただきたいなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
私が最初にここで申し上げたいのは、実際に
災害が起きたときというのは、最初に一番やらなきゃいかぬのはやはり人命救助だと。そのための
情報をどうやってだれが伝えて救助
体制をとるかということがやっぱり今回も大きな問題になっておるわけです。
そこで、この人口十三万の市、日ごろほとんど
災害の起きそうにないところを特に選んだんですけれ
ども、そこの方にお聞きしました。この人は、十二万人の市ですけれ
ども、一人しかおりません。しかし、この
体制はどういうことかといいますと、この市の責任者というのは、個人で二十四時間自分の体に携帯
電話を持って、ポケットベルをもう一個持って、二十四時間常に連絡を待っている。実際に
災害が起きて消防だの警察だのが現場に行ったときに、その現場の
人たちがこの人の
電話番号を全部控えて持っておるわけです。その人から直接
電話を受けて
被害の
状況を聞いて、自分で判断できる範囲では、その消防の責任担当者とか警察の担当者と話し合いながら、そして直の
電話で市長とも連絡をとりながら、自分たちのマニュアルの中にある
情報、例えば市として救急車をどれぐらい配置するとか、そういったような自分の持っておる
情報を与えて
災害の
対策に初動で当たる。
どうもこれは自分で
処理できないほど大変な
災害だと、
情報を受けたときに。そうすると、もう
一つ上の、軍のエマージェンシープランナーというこういう人のところに、この人も二十四時間自分で携帯
電話を持ち、ポケットベルを持ち、そこへ連絡をする。軍の場合は大きな市の統括をしておりますから、数は十一人ほどいるそうです、その辺では。そこで連絡を受けて、その人が自分で請け負えなければ、州の知事。知事から、例えば軍隊を出動させるなら軍隊を出動させましょうと。
この軍のプランナーというのは、この中に全部資源を持っておるわけです。例えば医療資源だとか救急
体制とか、そういったものを含めたすべてのものを持っていて、それを自分が指示できる。その指示ができないぐらい大変なことになれば、隣の州に要請をしたり、それから州の知事から今度はFEMAの本部に連絡をし、FEMAの本部から大統領に直で連絡をしていく。この時間が非常に速いわけですね。そういった仕組みになっておる。
その資源のことなんですけれ
ども、資源というのは、要するに
災害救助に対するいろんな、例えば病院だとか医者だとか、そういったものも含めて、例えば施設だとかシェルター、そういったものを総合していうんですけれ
ども、それをうまく配置、配備できるかどうか。結局、例えば大きな
災害が起きたときの非常に大きな問題は、いかに迅速にそういったものをそこに供給できるかということですから、そういう
意味ではこの市の仕組みは、非常に直結して素早く迅速にそれが
対応できるような仕組みになっておるというふうに感じました。
資源の中にあるのは、これは公的な機関だけではなくて、ボランティアの機関も非常に大きい。ボランティアの
人たちは普通の日ごろの仕事はもちろんしております。しかし、そういう緊急の
災害があって、そういうところから連絡を受ければ、ほとんどこれ二十四時間連絡を受けられるようになっておるんですけれ
ども、仮に仕事を休んでというようなことであっても、それは
災害が起きたときにはもうそこにどっと行ってしまう。
日本のボランティアの場合は、何か仕事をしている人なのかしていない人なのかよくわからないんですけれ
ども、実際にボランティアというと非常にあいまいな感じがするわけです。
僕はここで、そういったことを全部踏まえながらちょっとお聞きしたいのは、
日本の今回の
大震災に対するボランティアの
人たちのことなんですけれ
ども、かなり数多くボランティアの人が来られておりますので、実際に
大臣にお聞きしたいんですけれ
ども、公的なものは別にして、実際にボランティアにどんどん来られて活動されているというその数は御存じでしょうか。