○今井澄君 ぜひここは
厚生大臣に頑張っていただいて、
政府の
検討が余りしゃくし定規な冷たいものに決してならないようにお願いをしたいと思います。
さて、前回のこの
厚生委員会の質問で、清水
委員の方から災害
医療センターのことをちょっとお聞きになられましたが、私はそのことに関連してちょっと国立病院の問題をお聞きしたいと思います。
国立病院の統廃合計画が始まったのは約十年前ですが、ことしの七月にやっと災害
医療センターが立ち上がると。いかにも遅いような気がするんですが、どうしてこんなにおくれてきたのかということですね。
それから、もう一つお聞きしますと、大阪の千石荘という療養所を総合病院にかえてこれを災害
医療センターにしようという計画があったようですが、これが一向に進まないと。これはある新聞によりますと、財源がないのでその千石荘病院を災害
医療センターにする財源として、同じ大阪にある泉北病院というのを売り払ってその金で何とかしようとしたところが、それはどうも地元が反対していてうまくいかないというようなことが書いてあるわけですが、災害
医療センターがあればもっと被害が少なくなったかどうかこれはまた別の問題があると思いますけれ
ども、その辺について、
取り組みがおくれている理由についてちょっと簡単にお答えいただきたい。
もう一つ、大阪の場合は地元の
協力が得られない、泉北病院を移譲しようとしても引き受け手がないということです。つい最近、私
どもも
厚生省さんのお世話になりまして、東北地方の幾つかの病院、国立病院・療養所を見せていただいたんですが、そこでも地元に移譲しようとするけれ
どもなかなかうまくいかないと。実際、病院でやっていることは
地域医療ですから、私もこれは国立てやる必要は全然ないと思うんですね。ところが、うまくいかないのはまず県が何かそっぽを向いている。ところが、いわゆる第二次
医療法改正で
地域医療計画をつくった時点で、
地域の
医療に
責任を持つのは県だということが法的にもはっきりしていると思うんですね。国立病院の整理統廃合ではもっともっと県を引き込む必要があるということが一つ。
それからもう一つ、国立病院・療養所を大体
厚生省は黒字のところは余り整理されようとしておられないようで、赤字のところを、厄介なものを厄介払いしようとする姿勢が問題だと思うので、もっと黒字のところをどんどん売れば買うところもあると思うんですが、問題はその赤字のところなんですね。赤字をしょったままだととても地元は引き受けないんです。その赤字の
改善策等について
厚生省がもっといろいろ、こうやればうまくいきますというアドバイスができないのか。ただ、ノウハウがなきゃできないわけですから、例えば自治体病院協議会などは経営診断などをやって、私
どもの病院も大赤字のところから黒字になったのも大分そこの御
指導もあるんです。例えばそういうところを省のあれを越えて御紹介するとかそういうことをやる必要があるんじゃないかと思うんですが、そういう点がちょっと足りないなというふうに思っております。
それから、時間がないので時間が切れたらもうお答えいただかなくて結構なんですが、一つは病院船です。済生会の病院船があったけれ
ども使えなかった。これは健診とか離島
医療を主にしたものであって、ああいう救急災害
医療には余り役に立たないんですね。アメリカの空母インディペンデンスを派遣してくれるという話があったとき何か
日本は断ったという話があるんですが、あそこだったらどんな重症でもある程度はできたのかもしれないという話もありまして、今度のように臨海地区の災害の場合には病院船というのは案外役に立つんじゃないだろうか。
ただし、病院船をつくるとなれば、これは大きな船でなきゃ意味がないんですね。小さな船だと、波で揺れたらとてもじゃないけれ
ども手術も何もできないということがあるので、かなりお金もかかるだろうと思うんですが、そうなると災害
対策だけでなく国際
協力、災害のある外国にも飛んでいくという冬つなこともあり得るのかもしれない。こういうふうなことは国立病院の災害
医療センター構想の中にはあるのかないのか。最後のことは時間が来たらもうお答えは結構ですが、以上御質問いたします。