○佐藤三吾君 今、
大臣もおっしゃるとおりに、何といっても
銀行というのは信用が基本ですからね。私もそういう
意味では同感なんですが、
金融秩序の維持ということ、これをどうとるか、それから責任ある態度をどう政府は示すか、この二つがこの問題について問われておるんじゃないかと私は思うんです。一つは何かというと、女王陛下の
銀行といわれるベアリングス社は御案内のとおりに倒産して身売りとなりましたが、これの扱い方、それと二つの信用組合に対する大口預金者の保護、救済に連なる共同
銀行方式、この二つのどちらが
金融秩序の維持になるのか、これが私は問われておるんではないかというふうに思うんです。
武村大蔵
大臣の言葉をお返しするようで恐縮なんですけれ
ども、どうもやっぱり今回とった
措置は
金融の自由化時代にとってもアナクロニズムの感がしてならぬのです。この処理を誤ると私は大変なことになると思うので、むしろ一罰百戒の
意味を含んでペイオフするのが、私はこれは
国民の合意を得る一番大きなものではないか。
また、そのことで武村大蔵
大臣は、いや、そんなことをやったら大変なことになる、こう言っていますが、大体の識者の皆さんの意見を聞いてみても、大蔵のOBの皆さんの意見を聞いてみても、これはやっぱり少しオオカミくさいなと、そんなことはもうあり得ない、こうまで言っておるのが発表されておりますけれ
ども、この辺について
大臣自身どういうお考えなのか。
それからもう一つの、大蔵官僚の過剰な接待や無銭旅行についても
国民の不信が非常に大きいわけです、責任ある態度と。武村さんも節度を越えたと、節度という問題を出した。そしてもう一つ、中間処分だとこういう言いわけをしておるわけですけれ
ども、果してあれがそうなるんだろうかと私は思うんです。
例えば、鉄建公団事件というのがありました。これもやっぱり全く同じことですね、飲み食いです、接待です。その際には、
大蔵省の事務次官の長岡さんは、今は東証の理事長をやっていますが、たしか戒告処分だった。それから官房長の松下さんも、今は日銀総裁になっておりますが、彼もやはり戒告処分、いわゆる懲戒処分。それから公正取引
委員会の今
委員長をやっておる小粥さん、これは秘書課長だったんですが、これも戒告処分。たしか七人ぐらい戒告処分、懲戒処分に付せられていますね。今度のきのう十二日の武村処分を見ると、本人だけが懲戒処分なんです、武村さん本人だけが減給と。そのほかの皆さんは、次官からずっと、田谷さんというんですか無銭旅行をやった方も含めて、これは処分じゃないんだ、訓告という、厳重注意という、まあひとつ気をつけろよと、この
程度のものなんです。
私が心配しますのは、これにかかわる人たちが、もう既に
大臣も御案内のとおりに十一省庁、四十七人がかかわっておるわけです。こういう方々もこの処分を見たら、ああ助かったということで、今からこういう接待行政、ゴルフ、これはオープンになったんだと、こう錯覚なさるんじゃないかと思うんです。そこら辺について
大臣どういうふうに御判断なさっていますか。