○桜井
委員 今そんな言いわけをしたって始まらないので、毎年毎年検査というのはあるわけで、その報告書はちゃんと
大蔵省まで届いていますね。それを見れば、
平成二年ごろから急速に五年、六年にかけて不良貸し付けがふえていることは歴然としているし、あなた方は中身を全部見れるのですから、その中身を監査で入って見たのです。見て、そんなことがわからないはずがない。五年の状態も六年の状態も、数字が大きくなっただけで、悪いことしようとしておる中身のことなんて、ちっとも変わってないんだよ。その気になって見ればわかる話、プロが見てわからない中身ではなかったはずであります。そういう点で、私は、なぜこのときに非常
手段に出なかったかということは、どうしても納得できない。
そして、だれも
責任を負わぬなんというばかな話がありますか。その当時の
人たちがきちっと
責任をとるべきなんであって、大臣としてはこれらの当時のことをきちっと精査をして、
責任の所在を明らかにさせていただきたい。ほかの役所もそうでありますが、このごろはさっぱり、人に
責任転嫁をして、人のことは批判をするが、だれも
責任をとらぬ。そのことがだんだんだんだん、世の中がこんなになってしまう。まあ、
国民のそういう
意味での不安は一層募る一方でありますから、このことはしっかりひとつ対応していただきたいと思います。
次に、
大口預金者の中にはこういうことを言っている人もいるのですよ。
日本経済新聞の
大蔵省立入検査の
記事を読んで、高橋
理事長に強い抗議を申し入れた方もあったと聞く。そのとき高橋氏が、大丈夫だ、決して裏切るようなことはしない、日銀の最も偉い人が必ず救済すると言った、そんなに疑うなら確かめてみてくれ、こうまで言ったと私は漏れ聞いております。今ここで、
事情がありますから、だれこれとは申し上げませんし、これは本来、今司直の手が入っておる、こういうことでありますから、法務省並びに
検察庁でこのことはしっかりと
調査をしていただかなければ、私も、それに
支障があってはなんですから、これ以上踏み込んだことは言いません。
しかし、この事実についてはいずれはっきりしますけれ
ども、私が考えるには、
大口預金者は大体プロですよ。新聞に出て、ちょっと危ないなんということになったら、たちまちその保全を考えるはずですよ。どういう行動を起こすと思いますか。それは心配で、不安であれば直ちに取り下げしますよ。それが、これだけの事件があからさまになって、新聞に発表されたり、いろいろマスコミに取り上げられたにもかかわらず、しかも、自分たちが異常に違法とも思われる
高金利の
預金をしておることはみんな
承知しておる、それにもかかわらず、この取り下げをしなかった。この
人たちがそうだとすれば、一般の人が、今
大口預金者にこうまで言ったということを聞かなくても、あるいはそうじゃないのかな、こう思っても不思議じゃないのじゃないでしょうかね。私は不思議ではないと思う。
そして、そのことが、これは担当者でなければできない話ですから、担当者でなければ言えないし、できない話です。しかも、その陰にはまた
政治家が絡んでいるんじゃないか、こんなこともささやかれるようになった。これが
国民の不満を一層募る結果になり、この二
信組に対する強い関心が高まったのだ、私はこう思っておりますよ。このことについては、
銀行局長、あなたはどういう
考え方を持っていますか、私が言ったことについて。