○横光
委員 横光克彦でございます。よろしく
お願いいたします。
これまでの各
委員の
質問が
阪神・
淡路大震災の問題に集中されているわけですが、それほど
災害時における
放送の持つ
重要性そしてまた責任に関心が強いというあらわれだろうと思っております。
今回の七年度の
予算の中で、減収につながります、この
被災者を対象とする
受信料免除の
期間延長、二カ月を六カ月にされた。この措置は、私は英断であり、そういった
意味では敬意を表したいと思うわけですが、これからの
状況いかんによっては、この問題もさらにまた検討される対象ではなかろうか、そのようにまず認識いたしております。
私もまた、この
災害時における
放送の中で、特に
障害者に対する
報道、この問題についてちょっとお尋ねいたしたいと思っております。
今回の
阪神・
淡路大震災では、視覚
障害者また聴覚
障害者向けの
番組の
重要性が改めて浮き彫りになったのじゃないか、私はこのように思っております。先ほど岸本
委員が文字
放送の
重要性というものを切々と訴えておられましたが、私は、もう
一つ、手話
放送、これもやはり聴覚
障害者にとりましては非常に頼りにしている
番組であろうと思っております。
一月十七日の地震発生の日に、1
チャンネルではすぐさま現場の
状況、被災地
状況の生
放送に切りかえ、そしてまた教育テレビでは、先ほど御
説明がございましたが、一時から安否
情報中心の
放送に切りかえた。これはこれでもちろん重要であるわけでございますが、一時三十分から通常
番組として
NHKの手話ニュースの
番組があるのですが、そのときにこれがカットされてしまった。特に手話ニュースを頼りにしている人は、先ほど
大出大臣から御
説明がございましたが、聴覚
障害者が約三十五万八千人ですか、そしてまたテロップあるいは文字
放送、手話、こういったものを必要としているのが三百万人近くいらっしゃるのじゃないか。こういう
状況の中であの
番組がカットされたということは、私はそれを聞いたときに、もう少し配慮というものが欲しかったなという気がしたわけでございます。
特に今回のような大
災害の場合は、現地の
人たちのみならず、その周辺、近県また全国の聴覚
障害者にとっては、ある
意味では手話ニュース
番組だけが貴重な
情報の入手手段だったわけですね。私たち健常者でさえも
情報の入手が
不足のような状態であったわけですから、ましてその
情報の入手方法が少ない
人たちにとっては、それさえもカットされたということは、あの
人たちは大変厳しかっただろうな、不安だったろうな、こういうふうに思うわけでございます。ですから、これは
一つの教訓とすべき大事な問題ではなかろうかと思っております。
災害時にこそ社会的弱者に対する優しい
放送を行うことが
NHKの
一つの社会的責務であろうと思っておりますので、今後ともひとつよろしく
お願い申し上げます。
ただ、その中で、ではこれからどうするか。これは
一つの私の提案といいますか提言といいますか、恐れ多いのですが、要するに、現在
NHKでは七つの
チャンネルを持っておるわけですね。七つの
チャンネルで
放送している。今回のような大
災害が二度と起きてほしくないわけですが、やはりこれからも、もしものことを考えなきゃいけない。もし今回のようなことがあった場合に、大
災害のときには、七つの
チャンネルのうちの
一つの
チャンネルを
災害放送専門
チャンネルとして活用すべきではなかろうか。それは健常者以外にですよ。
公共放送だったら、いわゆる障害を持つ
方々あるいは在日外国人の
方々、そういった
人たちのために
一つの専門
チャンネルをやるべきではないか。
ここに、
公共放送の使命に徹し、公正な
報道の
提供に努めてまいると書かれているわけですね。やはり公正なという
意味を考えますと、それぐらいのことはやるべきではなかろうか。それは大変でしょう。
一つの
チャンネルをそういった
方々の専門のためにやるということは大変であろう。そうしたら、できるところまでやる必要がある。一日が無理なら半日でもいい、あるいは定時だけでもいい。それぐらいのことをすれば、どれだけ障害を持っている方たちの
情報源になるかと思います。
そしてまた、聾唖者の方たちに聞きますと、普通の
番組のときに分割画面として手話を入れてくれていますね、それを生のときにも、常時とまではいかなくても、定時、定時ぐらいには分割画面を入れて、生で同時にやるぐらいのことをしなければならないのではないか。あれは
技術的にもそんなに難しい問題ではない。生
番組の中にスタジオを
一つ、小さいスタジオでいいわけですから、手話をやってくださる方の絵が入るコーナーがあればいいわけですから、それを組み合わせてやるということはそんなに難しいわけではないので、その生の
情報のときのことがどうなっているか。絵だけではわからない。そういったところまで踏み込んでもらえないか。
要するに、今回の大
災害を教訓にして、障害を持つ方たちのための
番組構築を今から考えなければならないと思っているのですが、その点に関してどのように
NHKさんの方はお考えか、お聞かせください。