○吉岡委員
災害に限って
質問せよというふうに言われておりますので、時間が短うございますから、端的に申し上げますので、また端的にお答えいただきたい、このようにまずもって
お願いいたします。
死亡が五千人を超すあるいは全壊戸数が五万五千、それから
被害総額は十兆円を超すというような大
災害でございます。政府の方もいち早く激甚
災害の指定をされた、これを見ても異例の早さでありますから、その
規模の大きさも御理解、お互いにしていると思っています。そこで、戦後最大の
災害でありますから、現行法の枠を超えた危機管理の体制だとか
対応策が今求められている、しかも緊急に、こういうことであろうというふうに思っているところであります。
郵政省の
関係でございますから、私は、端的に現状を見てまいりましたことを報告しながら、皆さん方の見解を求めていきたい、こう思っております。
私は、十七日に伊丹に着きまして、十八日に西宮に入り、西宮から実は自転車でこの
神戸へ、そしてずっと見てまいりました。それで郵政
関係のところにも、NHKそれから
中央郵便局さらには
NTT、こういうところにも行かしていただいたわけであります。そこで感じましたことでございますが、どこに行っても
電話がかからない、
電話がかからないということで、
通信の混乱ということは明確だったというように思っているわけであります。
資料によりますと、三十万の
加入者が、さらには
移動通信基地が百四十五、ドコモはこれで三十六だったというように聞いております。
専用回線が四千
回線中
NTTが三千三百やられたというように聞いているわけでございます。特に、当初混乱をしましたのは、
交換機の電源による故障、これが二十八万五千にも及んだということで、半日もしくは一日で回復しましたけれ
ども、これは大変だったなというように思います。
そこで、幾つかの問題点があるというように思うわけでございますけれ
ども、私は現地に行ってまいりまして、特に
避難場所、蓮池の小学校にも行ったわけですが、十八日だったと思いますが、TZの301が動いてくれて群がっているということを
現実を見まして、まさに
情報通信というのはライフラインの
一つだというふうに言っていいのではないかという実感を持ったところでございます。
そういう
状況の中で幾つかの
質問をさせていただきたいと思うんですが、問題点は、
交換機の電源、これはバッテリーが倒れたりあるいは予備発電機の軽油がなかったりということでございますが、バッテリーというのは、瞬断を防ぐという
意味で本当はバッテリーに頼ってはならないわけですから、予備電源がきちんと作動しなければならぬということがあったと思いますが、それができなかったということでございます。しかも、軽油の確保が長時間にわたるということも想像がなかったということもその確保に非常に困難をきわめたというようなことを聞いておるところでございます。
また、地盤沈下が大変激しかった、そういうことで特にビルなんかの
ケーブルで入っている
部分がずたずただ、そこはもう回復はなかなか困難だという現状もあります。また、電線類がばあっともう道路いっぱいはい回っているという実情でございますから、そういう中で
地中化の促進ということが求められるんじゃないか、そんなことも感じました。
それから、大開局が倒れたという声を聞いておりますけれ
ども、現地に行きますと、倒れていないで隅っこがやられていたということでずっと稼働していたということでございますけれ
ども、
無線の機器に対する考え方も変えなきゃならぬというようにも思っております。
一番感じましたのが、見舞い呼に対する誘導ですね。これは五十倍のトラフィックが加わったということですから、混乱するのは当然であります。とするなら、私は、マスメディアと
情報通信の
関係の連携がとれなかったか。例えばNHKの
一定の時間を
郵政省の手によって借り受けて、見舞い呼当てに、時間を置いてやってくださいというようなきちんとしたことができなかったろうかということをつくづく感じさせていただいておるわけでございます。
それからもう
一つの問題点は、今
神戸、西宮、そこら辺で一番活動しているのは、活躍しているのは、実はボランティアであります。このボランティアの
ネットワークができないものですから、私
どもの方にいろいろ要求がございまして、それを
NTTの方に申し上げたわけでございますけれ
ども、この種
災害を考えた場合に、ボランティアの
ネットワークというものを常に頭に入れておく、そしてその
対応をすべきではないかというようなことを感じさせていただきました。
NTTを
中心にしながら、KDDあるいはその他の
情報通信事業者の皆さん方も大変な活躍をしていただいておりますから、私は本当に、
無線機の無償
貸与だとか、衛星
通信の
地球局の
行政への
貸与だとか、あるいは仮設
住宅の
電話を
無料にするだとか、いろいろなことをやっておられますから、私はそれに敬意を表しながらも、今申し上げた幾つかの点で見解を求めておきたいというように思っておるところでございます。
そして、
郵政省の方でも、大
地震対応の
通信ネットワーク体制に関する
検討会というものを早急に樹立するということでございますから、その辺についての問題点をどのように意識しておられるのか、このこともお聞きしておきたいと思います。