○穂積
委員 そのサリン
関係の立法についてはまた追ってこの
委員会でも論議されると思いますが、その際、まず当面のサリン
規制の問題と、それから、今後起こり得るといいますか、
規制も
考えなければならない分野が多少あるのではないかと思います。
例えば微生物も、最近は遺伝子工学や何やの発達で、まことに有毒なる、殺人力のあるような微生物の開発というようなこともあり得るかもしれない。そうしたことを許さないというようなことも今から
考えておくべきではないかと私は思います。それは意見だけ申し上げておきます。
次の問題に移ります。
実は、この狂信的な宗教集団、これはもう明らかだと思いますが、オウム真理教に全財産を寄進して、お布施というんでしょうか、そしていわゆる出家をしたという
人たちがこんな
状況になって、オウム真理教自体も存続を
社会的に許されないような組織ということになると思います。また、オウム真理教が壊滅する前にも、はっと性根が変わってといいますか、正気を取り戻してこの宗教集団を離脱するというような場合に、さて財産は全部お布施してしまった、文なしだ。信省によっては、戸連れでそういう
状況になったというようなことですね。このオウム真理教を離脱した場合にその
人たちは一体どうなるんだ、また、
社会はどうするんだという問題を
考えなければ、問題は本当の解決にならぬではないかということを私は憂えるものであります。
つまり、狂信集団に入って、そして文なしになって離脱したような
人たちの受け口といいますか、これについて
関係省庁は今すぐにでも検討し、
対策を講ずるべきではないか。そうした受け口を準備した上で、こうした反
社会的なとんでもない宗教集団というものをこの
日本からなくしていくということが必要ではないかと私は思うのであります。
そこで、これは
関係省庁は一体どこになるんだということなんですが、まず、これに私は連想する話なんですが、いわゆるホームレスという問題があります。御承知のとおり、具体的に挙げるのは失礼か、失礼ではないと思いますが、
アメリカの公立の公園などにホームレスが随分甲羅干しをしたりしているというような話なども報道で聞くわけであります。ところが
日本も、皆さんごらんになっているかどうか、上野博物館の前や上野公園の森の中などに、ベニヤ板や段ボールで小屋がけをして浮浪者がいる、ホームレスがいる。それから新宿のあの高層街の方に向かう地下道や何やに、随分そういう浮浪者やホームレスがたむろしている。とにかく、えも言われぬ異臭が漂っているというような
状況があるわけですね。
こういうホームレスや何や、その辺で、公共の場あるいは他人の所有する地所内に小展がけして暦ついているというようなことを排除するといいますか、なくしていくということを、政策的にきちっとやるべきではないかと私は思うのであります。
その辺、
一つはまず、現にこの東京にも存在している上野や新宿などのホームレスについて、自治省は、東京都に任せればいいというようなことで済むんだろうか。これは地方公共団体の固有事務ということで、ホームレスについては適宜始末しなよということを言っていて自治行政はいいんだろうかということが
一つ。
それから、これは多少頭が弱い人や何やもいるんでしょう、収入もない。それで、その辺の残飯をあさって生きているというようなことについての問題ということを
考えれば、これは厚生行政上どう
考えるんだという問題があると思います。
収入がなければ、文化国家
日本は最低生活保障ということで、金も税金から回してやるというような話がありますね、生活保護。それから、そうした
人たちが不特定なところにうろうろしているということに対するきちんとした行政をやって、それこそ
クリーンで、
国民が本当に環境もよい、そうしたうろうろする人もいなくなるというような
社会をつくっていくということが必要ではないかと思うのですが、今ざっと申し上げた私の
考え方、おわかりでしょうか。
一つは、こうした
社会から落ちこぼれるようなホームレス
対策、それとの関連において、そうならないように、要するに、オウム真理教から離脱したら適当にくたばってしまえというようなことで済む話じゃないと思うのです、これは。そういうことについて自治省及び厚生省の担当部局の
考え方をこの際伺っておきたい。これはいずれ他の
委員会等でも私はこの問題を取り上げていきたいと思いますが、きょうは今申し上げたことについての両省の
考え方をまずお
伺いしたいと思います。