○中田
委員 あっという間に時間がなくなってしまいました。冒頭申し上げたように、国債の件に関して
大臣にぜひいろいろお聞きをしたかったのでありますけれ
ども、実は新進党も十三兆という
補正の
組み替え動議を出させていただいた。いずれにしても、今回の
政府の案に関しまして、
阪神・
淡路大震災関係とそれから一般的な
防災関係、
円高対策、緊急犯罪といったところをいっぱい盛り込んで、そして、我が党の十三兆も同じでありますけれ
ども、こういう緊急
事態というのはある
意味で国債を出すのは当然だと私は思うのですね。
これはもちろん、国債を出すことに対しては、これから先返済をしていく、
償還をしていくという
意味では非常に不安を持っているわけであります。
平成二年以降
特例国債が出されたケースを見れば、湾岸支援だとか
平成六年から八年にかけての減税の先行、それから今回の
震災対策ということになるわけですから、こういう国家の危機的なときにはむしろ赤字国債を出す。そうなると、日ごろ、こういった非常時じゃないときにいかに健全な
財政を運営をしていくかというところが重要だと思います。
時間がないですから、それに関して最後に一点だけ簡単に
大臣に御所見をいただいて、そして今度大蔵
委員会で私質問させていただく機会に
大臣とぜひ、別に国債に関してはすぐに効く薬があるとも思っていませんが、ただ、この
状況をいかに改善をしていくのかということに関して
議論をしたいと思っています。
ひとつ御参考までに申し上げておくと、
景気がよくなっていけば国債も返していけるわけです
ね。一般的にそう
考えるのですが、大蔵省、これは試算でもう既に出ているわけですけれ
ども、
平成景気の八五年から九〇年ぐらいの間に
税収は六十三・五兆円累計で伸びているのですね。伸びているけれ
ども、
税収のうち貯蓄、すなわち国債の返済と隠れ
借金の返済、これに充てられたのはわずか十五兆円だけなんですよ。
ですから、健全に、
景気がよくなっていったときに返すという道筋を今から
発行しているときにしっかりつけていかないと、いざ、では
景気が回ってきた、そしてそのときに返済をきちっとやっていこう、
償還していこうと思ったときには、結局あっちからもこっちからも
財政支出してくれと要求が出てきて、まずそれに対してつけていく、結局できないというぐあいになってしまっては困るわけでありまして、今回出すのは私は十分結構なことだと思うけれ
ども、逆に今からそういった道筋というものをそろそろ
考え始めなければいけないと思っていたわけであります。
そこら辺の
議論をまたの機会にさせていただきたいと思うのですが、
大臣の御所見をちょっと次回以降の参考にお聞かせをいただければと思います。