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小里国務大臣 では時間もございましょうから、この問題で非常に苦労いただいておりまする厚生省の松尾課長等おいででございますが、とりあえず私の方から
整理して申し上げたいと思いますが。
先生は現地の実情が非常にお詳しい方であり、また、表からあるいは横から、裏から、いろいろな角度から知恵を絞ってお聞かせいただいておる、私はそういう感じを受けております。殊に
仮設住宅の問題、大変大きな問題であり、また、
災害発生当時からの一貫いたしました私どもの重要
施策の
一つでございますが、私は、ただいま先生の
お話をお伺いしながら、いろいろ設問もございましたが、概して申し上げられることは、
仮設住宅というのは、
計画を立てること自体も大変であったし、大変だなと。
そしてまた、今次の場合は非常に
規模が大きかった、そしてまた国内にそれだけの現品調達を即時にするだけの体制がなかった、さまざまな要因がありましたけれども、
計画は立ててきた。しかしながら、
計画を立てたから、通常の行政
計画とは違いまして、これを進めていく上に非常にまた複雑な諸問題があった。特に苦労いたしました厚生省、あるいは
地元の
市町、県など、いろいろな苦労をその進捗
状況の中でいたしておるな。それからまた、でき上がった
一つの品物をその客体である罹災者の皆さんに割り振る、そしてかぎを渡して入ってもらう、その間におきまするいろいろな問題があるな。こういう
一つの背景があることも先生御承知のとおりであります。
そこで、一例として申し上げますと、私も実は、先生が今幾つかの問題を、五つ六つ
整理しておっしゃった
ようでございますが、実は、三万戸例えば三月いっぱいでできるかどうか、これはもう政府の
災害対策の基本がかかっておる、そういう
ような認識もいたしましたので、厚生省を初め皆さんの力を振り絞って振り絞ってやってみました。その過程におきまして、先月の二十五日か二十六日であったと思うのでございますが、知事さんも出てきなさい、
神戸の市長さんも出てきなさい、一緒に顔をそろえて同じデスクの上で議論してみましょう、こういう
ようなこともやってみました。
その議論の中で、なるほど先生今御指摘がありました
ように、
神戸市の
仮設住宅に対して考えていらっしゃる中身の問題、特に数の問題等々、県が全体を掌握していらっしゃる問題ですね。これは、何も見解の対立てはないのだけれども、これから進捗していって四万戸が完成したときの、ただいま先生が御指摘になった二つの側面がある
ようでございます。実際にそれが消化されるか、あるいは消化されないとすればどういう
ような要因によって罹災者が入らないのか等々御指摘がございましたが、そういうことなども含めながら、複合的に、全体の問題としていろいろ議論をいたしました。
その結果を申し上げますと、ただいま
お話がございました
ように、県としては、いろいろ進めてみて、そして本当に、
要望にはきちんと調達をして備えなければならぬという気持ちは知事は持っていらっしゃる。
神戸の市長さんもそういう気持ちは持っていらっしゃる。さらばその中身におきまして、
建設戸数はどうか、こういきますと、ただいま先生が
お話しの
ように、
神戸の市長さんは、多少ボリュームを欠きまして、もっと必要なのではないかという気持ちを持っていらっしゃったのは事実であります。
そこで、これも率直に申し上げますと、知事も私も申し上げましたのは、四万プラスかさ上げ、そのかさ上げも、例えば五月が来てから言われても我々はなかなか間に合わないですよ、だから早くその見通しを立ててくださいということを知事も私も御
相談申し上げました。また笹山市長も、そのとおりだ、私の方ではどれくらい一体これから四万プラスかさ上げの需要があるのか、目下その辺を精査しておる、現地踏査をやらせておるから、できるだけ早目にまとめて持ってきます、こう言っておられます。したがいまして、おとといも私は対策本部を通じまして知事さんの方にも連絡してございますが、早目にこれらをまとめて持ってきてくれませんかと。
そういう
ような
状況でございまして、さまざまございますが、先生の御指摘になりました
ようなことは十分参考にしながら対処していきたいと思っております。
それから、診療所の
お話がございましたが、これもごもっともな話でございまして、厚生省を初めそれぞれ
関係者と御
相談しながら対応を急いでおる、また進めておるというところでございます。
それから、食事の
お話でございましたが、これはなかなか、せっかくの先生の
お話でございますけれども、食品券ですか、食券ですか、それらをもってやるということはいろいろ問題があるやに感じております。
けさほども実はここにおいでになる松尾課長さんとも相当議論をいたしたところでございますが、いわゆる
災害救助法による食品の供与は、住家の
被害等により自宅で炊飯できないという人々を基本にいたしておるという
ようないきさつもございまして、食品の購入も思う
ようにならないし、日常のいわば、何と申し上げますか、日常の食事に支障が起こる場合に現物をもって行っておりますよという前提があるものですから、食券をしてこれにかえるということは事実上難しいのではないか、そういう
ような感じを持っております。