○岩佐
委員 私も現地に行きまして工場と話をしたのですけれ
ども、工場は、みずからが汚染源であるということは認めているわけですね。確かに最近減ってはきているわけですけれ
ども、今
現状もいろいろ問題があるということを
感じています。
それをちょっと申し上げたいと思うのですけれ
ども、昭和電工の秩父工場で一九七五年に工場の従業員に鼻中隔せん孔
患者がいるということが問題になったときに、六価クロムを含んだ鉱滓について埼玉県が廃棄物処理法に基づいて無許可の産業廃棄物ということで
指摘をしたのに対して、通産省が鉱滓は廃棄物ではなくて原料だ、こういう見解をとったために、一万二千トンのペレット状のジリコムダスト、それから十数万トンのスラグ、これが工場敷地内に堆積されたままになっています。このダストはクロム濃度が一から二ミリグラム、スラグについては〇・一から〇・二ミリグラムと極めて高いクロムが含まれたものであります。これも平均値ですから、私がちょっとスラグの山を見に行って
一つ見ていたら、絶対にそれは工場外には持ち出さないでくださいというふうに言われましたから、恐らくどこかで
一つ持っていってはかったらかなり高いものが出てしまって困るということなのかなというふうに思ったわけですけれ
ども。
こういうこれらの鉱滓が
飛散して
大気を汚染をしたり、あるいは地下水等の水質を汚染をしたわけです。こうした結果を招いた通産省の指導責任というのは極めて重大だというふうに
思います。これら堆積されたままのスラグやダスト、これは産業廃棄物として適正に処理をされるのか、それとも重金属類に係る土壌汚染
対策指針に従って適正に処理をさせるか、どちらかではないかというふうに思うわけですけれ
ども、その点、
厚生省、
環境庁、それぞれどういうふうに対処をされるのか、お伺いをしたいと
思います。