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大野(功)
委員 民間機に
救出をお願いする場合にはもちろん
閣議決定も要りませんし、それから
防衛庁長官に依頼するということもない、これはもう当然のことだと思います。
ただ、
政府専用機ないし
自衛隊に出動してもらうという場合には、
政府専用機を運航しているのは
自衛隊でありますし、それから、
自衛隊機となりますといろいろな問題があろうかと思いますので、私自身の
個人の
気持ち、
要望としましては、やはり
民間機は別であります、
政府専用機あるいは
自衛隊で行く場合にはぜひとも
閣議決定をお願いしたい。
要望いたしまして、次の問題に移らせていただきます。
次に、私は、この
法律、
法文上の問題というのはもう十分に
審議されておりますから、この
法文の持つ
意味というのはそれぞれわかっているはずでございますけれども、なお
確認をさせていただきたい。と申しますのは、
法律というのは一たんつくりますとどうしても
ひとり歩きをするわけであります。言葉が
ひとり歩きをしてしまう。こういう
観点から、ぜひとも確かめたいところが
幾つかあるわけであります。
今回の、我々が今議論しております
内閣提出法案、これと百二十八回
国会で
自民党が出しました
衆法、この違いは二点あるわけであります。しかしながら、法本来の
目的はもう全く同じである。これは
確認をしておきたいわけでありますけれども、法本来の
目的はもう全く同じである、しかし文章で入れた途端にそれがいろいろに解釈される
可能性がある、このところは我々は十分認識しておかなきゃいけないと思うのであります。
そういうことで
質問をさせていただきますけれども、最近、
法文上、本来の
法律の
趣旨、
目的と違っているのじゃないかというような事件がございましたので、ちょっと聞いていただきまして、そこから始めさせていただきたいと思うのであります。
今回
ルワンダに、
自衛隊の
皆様大変御苦労でございますけれども、国際的な
人道支援活動をしていただいております。私も
ルワンダ難民調査団の
一員として、
与党調査団の
一員として
現場を見させていただきました。大変な
状態である。こうい
う
状態のところで三カ月も、
任務を遂行するためとはいえ生活をするのは大変だということで、若干の
激励金を
自民党として、
自民党所属国会議員一人一人から一万円ちょうだいして、これを
個人の
名前じゃなくて
自民党という
名前で差し上げよう、こういう
計画を立てたのでありますけれども、これがやはりたしか
公職選挙法百九十九条の二というところでひっかかる、こういう御忠告がありました。
この
公職選挙法の
目的というのは、あくまでも
選挙をする人が、有権者が公正な、何人にも左右されないで自分の意思を表明する、これを妨害するような
行為は
寄附行為としてだめだぞ、いかなる
行為でもだめだぞ。
公職選挙法百九十九条の二というのは御存じのとおり、
公職にある者、
公職にならんとする者はいかなる名義をもってしても
寄附行為をしてはならない、こう書いてあるわけでありまして、その
法文どおり読むとこれは確かに問題はあるのでありますが、法の
趣旨に照らすと、これはどうも何だかおかしな話だな。
法律が成立時の
目的を達成できずに書いてある文言で左右されるというのは、本当に困るのであります。
例えばそういう
ケース、あるいは
法律が公平に
運用されていない、こういう
ケースもあるわけであります。本来の
目的を達しないあるいは公平に
運用されない、こういう例をほかに挙げてみますと、例えば
スピード違反とか脱税とか
選挙違反、これは見つかり損みたいなところがあるんです。これは公平に
運用されていないから、何だか
庶民感覚としては見つかり損になってしまう。これはおかしいのでありまして、これは
運用で公平を期さなくちゃいけない。それから、
運用で法の
目的を達成しなければならない。私は、そういう
意味で、
法律をつくるだけじゃなくてやはり
運用面で
十分注意をしていただきたい、こういう
気持ちで
質問をさせていただきます。
第一に、
法案を見ますと、「
外務大臣から外国における災害、騒乱その他の
緊急事態に際して生命又は身体の
保護を要する
邦人の
輸送の依頼があった場合においてここう書いてあるわけでありまして、先ほど
河野外務大臣からまず
民間機を飛ばす場合もあるんだというお話もありましたけれども、いかなる場合に
外務大臣は
防衛庁長官に対してかかる依頼をするのか。
民間機がある、あるいは国連救援機もある、外国の軍用機もある、それから日本の
政府専用機、
自衛隊機もある、いろいろな
ケースがあるのです。だけれども、この
法文ができたからといって、安易に
防衛庁長官にやれ飛ばせと言うわけに私はいかぬと思うのです。
一番大事な法の精神というのは、迅速にその場でもし外国の軍用機があればそれに頼む、これが一番じゃないか。そして、迅速に安全に
邦人を安全な
場所に移動させる、これが一番大切なことだと思いますので、いかなる場合か、わかり切ったことかもしれませんけれども、
外務大臣、お答えいただければありがたいと思います。