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国務大臣(
羽田孜君) 全く一国の
総理の
発言というものは非常に重要なものであるということを、私はわきまえております。そして、今日までもそのつもりで
発言してまいりまして、今までも別に問題になったことはないはずでございますし、
予算委員会にもたしか御迷惑はおかけしたことはない。私はもう年じゅう実は
街頭にも何も出ております。
ただ、この間のときだけ、本当に私も実はテープを起こしてみてびっくりしたんですけれ
ども、要するに抜けていたわけですね。確かに、いろいろと話しているときには抜けているということがある。しかし、今も
お話がありました金日成さんの問題につきましては、私の思いはこういう意味で言ったんですよ。
要するに、あの方はまさに革命世代の一人として今残っている人だと。そして、もうよわい八十何歳になった方であると。そして、今あの国を本当に平和に、しかも幸せにするためには、核の
開発をすることじゃないと。そんなことより
世界に対して門戸を開くことが一番あの人のやることであろうと。そして、今あそこの国を実際に統率しているのはあの人である。それで、この間カーターさんの
発言の中にも、いろんな問題に対してきちんと対応できる人ということも実は言われておったということでありまして、私は、朝鮮民主主義人民共和国の人
たちのためにも、あるいは北東アジアあるいは
世界の安全のためにも、今あの人がやることはまさにひとつ最後の仕事としてやってもらいたいと。
要するに、核
疑惑、それから核というものを拡散しない、これをぜひ金日成さんによってやってもらいたいということを私は実は申し上げたわけでございまして、何も金日成さんの過去のあれについて業績をどうこうということを言っているんじゃないんだということ。
それから、私が一連のしゃべったことをずっと全部報道してもらえば、彼は大体何も言っているのか、
委員会で言っていることと変わらないんだということを私は
理解してもらえたんだろうというふうに思います。
東大のあの学生の話は、
能力があるってどうなんですかという話で、まさにかつて報道にあったことを何気なくこうやって話しながら五、六歩の間の中でしゃべったことがそのまま報道されてしまう。私はそういったことについても、みずからの
発言というものを注意していかなきゃならぬなということをこの二日間の間に特に思わされました。