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国務大臣(
羽田孜君) これはもう
お話しのとおり隣国の問題なんですね。ですから、この問題につきましては、要するに基本的には
我が国の安全をどうこうするという
我が国自身の問題であるというふうに受けとめなければいけないと思っております。
ただ、
北朝鮮とは
我が国は八回ほど話した後、これが不調に終わってしまっておるということで、
我が国としては常に門戸を広げておりますということでありますけれ
ども、残念ですけれ
ども真正面からの話というのはできません。ただ、これはいろんな角度から、これはどういう角度てどういう筋かと言われますと困りますけれ
ども、いろいろな立場を利用しながら、あるいは活用しながら語りかけをいたしておるということであります。
それと同時に、あの国と本当に
話し合いのできる
中国に対してもぜひ呼びかけをしてもらいたいということ。あるいは
北朝鮮が加盟しておりますグループがありますね。こういったグループの国なんかを通じながら呼びかけてもらおうというようなことをやりましたり、また、米朝は重水炉、軽水炉なんという話も何かあるようでございますけれ
ども、いずれにしましても、核の問題についてはアメリカと話すという大変強い意向が北から示されておるということで、アメリカが話し合うそのときにも、私
どもは本当にあの国が
国際社会に対して門戸を開くように呼びかけてもらいたい、粘り強く語っていただきたいということで話しておるということでございまして、
我が国としてでき得る積極的な呼びかけというものをあらゆる筋を通じながらしておるということであります。
ただ問題は、ただ話しかけているだけでは、しかもだんだんエスカレートしてしまって、我々がそう言っている間についに
IAEAから
脱退をする。まだ正式に向こうへ文書は届いていないようでありますから、まだ変わる可能性あるいは変えてもらえる可能性というものを私
どもは
期待をいたしておりますけれ
ども、しかし
IAEAから
脱退する。あるいは保障
措置というもの、これはもう認めないというようなことが
発言されておるということでありまして、私
どもといたしますと、これは好むと好まざるとを得ず、やっぱり
国際社会として共同した行動というものをとらなければならないようなところに追い込まれてしまうんだということであります。
しかし、私
どもはそうかといって
話し合いを全部切ってしまうというんじゃなくて、やっぱりいろんな角度から呼びかけはいたしていきますけれ
ども、しかしあるときには、
国際社会が
一つの方向を決めたときには、我々も憲法に許された中で対応していかざるを得ないということを申し上げたいと存じます。