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国務大臣(大内啓伍君) 今、谷畑先生おっしゃったお気持ち、本当に痛いほどよくわかります。しかし、私は村山
委員長とも何回も統一会派やこれからの政界再編の将来について
お話をしてまいりました。
やはり統一会派とか新党をつくる場合には、
一つは民主主義の
政治理念、二つには
政党の体質、基本政策の一致、そして将来のビジョンや重要政策についてのおおむねの一致が必要である。これを一言で言えば、志を同じゅうする人々、大体の政策を同じゅうする人々が結合してやらなければならないことだ。しかし、今の社会党と民社党はそういう原則に照らして考えると一遍に一緒になることはできない。ですから、どうかその基本政策についても大転換をされますように私は友情を込めて何回も話し合ってきた。(
発言する者多し)
それで、——よくお聞きください。それで、私が提案いたしましたのは、
日本新党、さきがけ、民社党、そして新生党、この四つで会派をつくりたい、こういう
お話も実は村山
委員長にも申し上げたのでございますが、それはこういう考え方なのでございます。
今御指摘の政策協議というのは、四月十四日から二十二日にかけて行われまして、二十二日にようやく妥結をしたのであります。しかし、その過程においては、安全保障や北朝鮮の問題、税制の問題で政権離脱という
言葉も飛び出すぐらいに実は非常な激しい論争があって妥結したのであります。
〔理事久世
公堯君退席、
委員長着席〕
私はこの経緯を見ながら、
羽田政権の前途というものはこれはなかなか多難である、こういう問題がだんだん具体化してきたときにはこれは非常に多難な事態を迎える、したがって
羽田政権を支える国会の基盤というものを何とか強力にしておかなければならぬ、これが
一つであります。
それからもう
一つは、その九項目の妥結いたしました政策というものを着実に遂行できなければ
羽田政権は内外からかなえの軽重を問われる。
この二つを考えたときに、既に参議院には御案内のとおり新緑風会というものがございまして、私の提案というものは全くそういうものとかけ離れた別個のものではありません。これは二月にできたのでございますが、そのときには社会党の
皆さんも断固として反対だという行動はとられなかったのでございます。
したがいまして、私は、自分の党の中で議員総会に諮る前にさきがけの武村
委員長とも
お話をし、その足で村山
委員長にも
お話をし、両者は賛成だ、肯定的だというような
お話はなかったのでございますけれども、民社党としてそういう態度をとることはいたし方ないのではないか、こういう印象を抱きましたので、その後に私どもは党内の議員総会で諮ってこれを決めたのであります。
しかし、私が提案したのはその会派の枠組みの問題でございまして、それをいつ何時にどういう形で提案するかという問題は担当者に任せた次第でございます。私どもの考えている
一つの考え方というのは、
羽田政権というものを何とか安定した政権として続かせていきたい、そのためには国会の会派の中で強力な基盤というものをつくり上げなければならぬ、こういう
思いでやったのでございまして、結果的に社会党の
皆さんが離脱するという事態を迎えたことは本当に心痛む
思いでございまして、皆様にも大変御迷惑をかけた、心から恐縮をしている次第でございます。