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政府委員(
寺松尚君)
先生の今の御
質問にお答えする前に、
保健所が減るんではないかという御心配が非常にございました。数の話でございます。しかし、私
ども考えておりますのは、
地域保健サービスが
地域住民のサイドから考えて満足を受けるようなサービスをしてほしい、そういうのを提供しなければならない、それが
地域住民の希望であると申しますか
ニーズである、こういうふうに考えておりまして、今
保健所と
市町村の
保健センターと相協力しましてそれぞれ機能を分担しながら対応していく、言うならば層の厚い対応の仕方ではないかと考えております。
したがいまして、
保健所と
一つの
保健センターにはそれぞれ、あるいは
都道府県と
市町村でも結構なのでございますが、仕事の機能を分ける、特に
先生が御
指摘されましたように、
保健所の機能も拡大していこうというふうに考えておりまして、その中の非常に身近なサービスだけ
市町村保健センターあるいは
市町村におろしていく、こういうことになるわけでございます。
例えば、
大臣からの御
答弁の中で既にお話しになりましたけれ
ども、ちょっと具体的に
保健所の機能が拡大するということにつきまして御
説明してみたいと思います。
一つは、
保健所に新たに
地域保健に関します企画調整ということを行わせることにしております。それからまた、医事、薬事、
難病対策とか
エイズ対策とか精神障害者
対策とかというふうなものについても
保健所の業務として位置づけておりまして、今まで以上に濃厚にやることができるのではないか、
マンパワーの集約とかいろいろありましてやれるのではないかと考えております。それから、
保健所が情報の収集、整理、活用と
調査研究ということもできるように位置づけてあるいは明記しております。
それから、特に
都道府県の
保健所につきましては、広域的観点から母子
保健サービス等の
実施についての
市町村相互間の連絡調整、これは非常に大事なことだと思いますが、そういうふうなこと、あるいは
市町村職員の研修、これも大きな仕事だと思います。そういうふうなものについてその専門性を生かして
市町村に対する
技術的支援を行う、こういうことでございます。このようにして、
保健所は
地域保健の中核的拠点として広域的、専門的、技術的機能が拡大
強化されると私
どもは考えておるわけでございます。
そして、最後に申し上げたいのは、
保健所の
保健婦の
方々が本人の意思に反しまして減員する考えといいますか、解雇されるということがあるのかどうかというような御
質問だったと思いますが、私
どもはそのようなおそれはないのではないかと思っております。仕事の重点が非常に変わっていく、こういうことではないかと思っております。