○尾辻秀久君 尾辻であります。率直に申し上げて、遺族会の代表でありますので、まず
大臣及び
厚生省の皆さんに、このたびの平成六年度予算で戦没者遺族処遇に対しまして格別の御配慮をいただきましたことに厚く御礼を申し上げます。
鹿児島市で生まれ育ちまして、子供のころは私の家の二百メートルぐらい離れたところにきれいな水がわき出しておりました。私
どもの子供のころでありますから、今の子供たちが氷をかじるみたいなもので、夏場はそこへ行って冷たいおいしい水を飲みました。本当においしい水だったという記憶がございます。
今、麹町の宿舎におりますが、あの麹町の宿舎の真ん前には、昔ここで水がわき出していたんだよという立て看板とその跡が残っております。文字どおり清水谷だったんだな、こう思うわけでございます。
よく
日本人は安全と水はただだと思っておると言われますけれ
ども、まさに
我が国、もともとは大変豊かな水資源に恵まれている国だと
思います。よく水に流す、こう言いますけれ
ども、豊富な水があって、しかも地形的に流れが速いから水に流してしまえば何でもすぐきれいになるんだな、こう思うんです。またかつて、
外国船の船員さんたちは
日本に寄港するのを大変楽しみにしていたとも聞きます。
日本に来るとおいしい水が飲めるということだったんだと
思います。
ところが、その
日本の水がどうもこのごろ危険な水になっているんじゃないか、最近そんな報道があり社会問題にもなっておる今日、この
法律というのはまさに
水道の水に対する
国民の信頼を取り戻そう、そういう
趣旨だと
理解をいたしておりまして、私も高く
評価をさせていただくところであります。
そんな立場から、ぜひおいしい水を取り戻したいなと
思いつつ、以下幾つかの
質問をさせていただきます。ただ、三人目になりますと、もう前の皆さんがかなりお聞きになっておりますので、できるだけ私なりに、そして重複を避けて
質問させていただきたいと
思いますが、そんなことはもう答えたとはぜひおっしゃらずに、そう言われますと私は気が弱いものですから後の
質問ができなくなりますので、親切に答えていただきますようにあらかじめお願いして
質問をさせていただきたいと
思います。
そこでまず、改めてでありますが、
現状についてお尋ねをしてみたいと
思います。
現状というと、
先ほどから話題になっております
トリハロメタンであります。最初はこの間きなれない、ちょっと舌をかみそうな物質、何だろうなと思っておりましたけれ
ども、最近では浄水器のテレビのコマーシャルにまで出てまいりますから、変な言い方ですが、妙にポピュラーなものになってしまいました。しかし、
発がん性のあるものが
水道の水の中に入っているんじゃないかと言われると、これは看過できないわけでございます。
現状というとまずこのことがあります。
それから、もう一点申し上げておきたいと思うんですが、
先ほど清水先生も言っておられました。東京や大阪だけでなくて全国各地に広がっておる
水道の水がどうも
カビ臭いという問題であります。
素人はもう臭いにおいがするだけで絶対にこれは安全でないと思ってしまうわけでありますし、また当然のことながら、臭い水で飯を炊いてもコーヒーを入れてもうまかろうはずもありません。神経質な人はふろにも入れないという話もないわけじゃありません。たしか三、四年前だったと思うんですが、大阪で花博が開かれたときに、
外国から来たお客さんがふろの水が臭いと言って騒ぎになったという話も聞いたことがあります。どうも、さっき申し上げた
外国船の船員の皆さんが
日本に来るのを楽しみにしていたということとは逆の話になってしまったなと思わぬでもありません。
以上、
現状について私からは二点申し上げたわけでありますが、こうした
現状について今何が問題だと思っておられるか、私が申し上げたことを含めて改めてお話をいただきたいと
思います。