○上野
公成君 私は、自由民主党を代表いたしまして、この
二つの法律について
質問させていただきたいと思います。
まず、大変長い名前でございますけれ
ども、
高齢者、
身体障害者等が円滑に利用できる
特定建築物の
建築の促進に関する
法律案について何点かお伺いしたいと思います。
高齢化がどんどん進んで、二五%ですか、二六%近くになるわけでございますけれ
ども、そういう状態になったときに今の
建築物のあり方といいますか、それから町づくり、道路だとか、こういう
状況だったら大変だなという感じはだれでもよく思うことじゃないかと思います。そういう意味で、あと本当に二、三十年しかないわけですから、この間にいろんなことをしなきゃいけないわけでございます。
実は
高齢者の問題につきましては、私も役所の出身でございますけれ
ども大変関心を持っておりまして、スウェーデンもそうでございますけれ
ども、特にデンマークは
高齢化の先進国ということで私も何度も行っておりますし、向こうの方とも
交流をしているわけでございます。
「「寝たきり老人」のいる固いない国」という本を大熊さんという女性の方で朝日新聞の論説
委員がお書きになっておりますけれ
ども、「いる国」というのは日本のことでしょうし、「いない国」というのはデンマークのことを言っているんじゃないかと思います。今はそういう状態かもしれませんが、実はデンマークでも最初からそういうことであったわけじゃなくて、最初はやっぱり
高齢者はいろんな施設をつくってそこでこうやるということをやってきたわけでございますけれ
ども、なかなか負担が大変だということがあるんですね。
消費税は、日本でも今いろいろあれしていますけれ
ども、二二、三%ですし、普通の収入のある人は所得税を半分取られる、これ以上はちょっともう無理だというようなことで、やはりもう少し
高齢者、障害者が自立してやれるということがいいと思います。それが結果的に
高齢者の方々にとっても非常に生き生きとした生活ができるようになるということで、こういう評価をされているんじゃないかと思うんです。
そこで、国の負担のこともいろいろあるわけでございますので、なるべく
高齢者が自立をしていくということでこれからの
高齢者対策というものを進めていかなきゃいけないんじゃないか、ノーマライゼーションということだと思うわけでございます。そういう町づくり、あるいは建物づくりをしていくということが
高齢者の方も活動できるわけですから、ある程度費用がかかっても
社会全体のコストというのは大変効率的だということが言えるんじゃないかと思うわけでございます。
そういう意味で、この法律の
社会的な背景といいますか哲学といいますか、そういうことはどういうことで進められたかということを最初にお聞きしたいと思います。