○有働正治君 問題は、県の
対応がてきぱきしなかったりする場合もあるわけであります。その点での
厚生省の毅然とした指導が求められるわけであります。この豊島の問題でも県の
対応は極めて重大であったと私は考えるわけであります。
当事業者が二十年前の操業開始当時から違法操業を繰り返してまいりました。地元住民は機会あるごとに違法の事例を香川県に訴えていたわけでありますが、県が聞き入れようとしなかったということがあります。一九八三年ごろ、つまり十年前からシュレッダーダストやタンクローリーで運ばれるえたいの知れない有害物質を含んでいると思われる液状物が急増しています。しかし、県は、シュレッダーダストは有価金属の回収原料であるとして事実上不法投棄を容認してきたわけであります。そして、兵庫県警の摘発を
平成二年十一月受け、問題が大きくなってようやくシュレッダーダストは産廃であると見解を百八十度変更しましたが、十七万トン以上ものダストは不法投棄された後であります。
この違反事件では、神戸地裁姫路支部の公判記録があるわけでありますが、それを見てみますと、香川県廃棄物対策室の担当者が、事業者が違法な産廃の処分を適法な金属回収業に見せかけることに協力していたということを
指摘しています。また、被告の暴力を恐れ本来の指導を県としてしなかった、怖くて指導ができなかったことも明らかにしています。そして判決では、行政当局は立入検査に際し、違法な
現状を認識しながら不徹底な指導にとどまることが多く、本件犯行を助長せしめた責任の一端が存すると明確に
指摘しているわけであります。
こうした経緯から見ましても、違反した事業者が原状回復が現在無理であれば、許認可に責任を負っている香川県が責任を持って不法投棄の産廃物の完全撤去を行うべきである、この間のその無責任ぶりからいっても当然責任の一端を速やかに負うべきだと私は考えるわけであります。その点で
厚生省として厳格に指導していただきたい。そして、代執行など、また今、秋までに
検討と言われましたその
検討結果を待つまでもなく、そういう指導を速やかに行っていただきたい。
それから、そのほか各地でこういう問題が起きているわけであります。代執行などに必要な
基金や
予算措置をも含めて
検討委員会では
検討されているということも聞いていますけれ
ども、それらを含めて国が執行できるような
対応を示していただきたいと思うわけでありますが、
厚生省の方に
答弁を求めます。