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大久保直彦君 私もこの非核三原則についてはたびたび議論をしてまいりましたけれ
ども、そのつくらず、持たずというのが
科学技術庁の所管であるというようなことは今初めて口にいたしまして、
科学技術庁としても初めてお聞きになったんじゃないかと思うんです。
このことは後で時間をかけてゆっくり議論をしていきたいと思うんですが、今問題なのは、この寧辺の実験用
原子炉ですか、五メガワット。規模的にこういう比較はいいかどうかわかりませんが、先日臨界に達しました「もんじゅ」と比べますと約五十分の一か六十分の一、商業炉と比べれば約二百分の一ぐらいの規模の問題である。しかし、
我が国についてはそれはどうなっているんだという議論は、この非核三原則を国是として
我が国は持っておるということを、今の若い世代の方々や
外国にはよく知られていないのではないかということを私は今懸念をするので、こういうお尋ねをしておるわけでございます。
このつくらず、持たずという所管をしておる
科学技術庁としては、じゃそれがあるから大丈夫なのかと言えば、石田
局長は、基本法がある、またNPTに加盟しておる、IAEAの査察を受けておるからということをきっとお答えになるんだと思うんですが、所管をしているという自覚があるならば、この非核三原則の精神を、この原則を堅持、発展させるためにもっと能動的にやっぱり科技庁としての
仕事の遂行があってよろしいのではないか、このように思うわけです。
今、たまたま近隣諸国でこういうことが問題になっておる。このときをとらまえて、やはり
我が国の平和
政策、今長官がおっしゃったように戦後長い間、特にこの非核三原則ができましてから二十数年間はこの三原則が日本の平和国家としての大きな柱であったことはもう大変大きく私は評価すべきことだと思うんです。
であるだけに、どうか
科学技術庁として、こういうときにこの非核三原則の精神をどう維持発展をさせていくか。所管が
原子力局か安全局が、両方またがっているようですけれ
ども、それぞれの局でこの非核三原則の問題をどうこれから推し進めていくか。この点についての
考え方をこれからしていかなければならないときを今迎えているんじゃないか、そう思いますが。