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参考人(
西村康雄君) ただいま
鉄道局長から
お話し申し上げましたように、私
どもは、
運輸省がアクションプログラムをつくられて、省を挙げてバックアップ体制をつくっていただいている、その中でいろいろな
努力をしております。
特に、現在の土地をめぐります市場は非常に冷え込んでおります。一般公開競争入札の面におきましても需要が極端に不足しておりますが、その中で私
どもはどうやって処分を進めていくかという点については、できるだけ各現場が可能な限りの工夫をし、そしてその線に向かって
努力するということを基本としております。
具体的には、まず、土地を私
どもが処分してまいりますときに、どういう土地がどんなふうに使えるか、それはいつごろ入札をするかということの情報を広く一般に流す。そのために一年間、年間を通じました全部の処分予定件名を地図に入れ、しかもどういうふうに使えるか、そういうような参考資料もつけました上でパンフレットにして流す。毎月、これからの予定について早目に情報を流しておくということによりまして、買う方も具体的な
計画を練る、
資金手当でもする。そういうような非常に買う気を起こさせるような
努力をまずするということでございます。今日の実勢価格がどんどん下がっていく中で、私
どもも、高い価格で売ってというよりはむしろ実際に
国民が買えるような実勢価格で処分していくということも念頭に置きながら、適正な売り方をするということにも努めております。
しかし、そのような
努力をいたしましてもなかなか応札する者もない、あるいは入札をしても私
どもの方の価格が高いということで落札する率はなかなか上がっていかないということでございましたが、それも、落札しなかった物件につきましては、全国の不動産業者が組織しております不動産指定流通機構、そういうところに情報を流しまして、九万軒の宅地建物取引業者の窓口へ個々の物件の情報が流れるという仕組みを採用いたしました。そこでまた買っていただくということで、かなり現在手ごたえがございまして、そういう形での需要の発掘、販売実績を上げるという面の
努力はしております。また、この路線は今後ともさらに強化していくというつもりでございます。
ただ、これまで土地の処分
計画は、非常に大口のものは何と申しましても
地方公共団体あるいは住都公団等の
団体でございます。特に
地方公共団体は、最近の財政収入が非常に不足しているということで、買う予定をしているものも
計画を先へ延ばすということもございます。そういったこと、あるいは非常に旧国鉄の土地がいいところにはあるにもかかわらず、活用するというような
計画がまだ十分立っていないというところもございますし、そういうところにつきまして、私
どもは、従来以上に
地方公共団体との接触を密にしまして、具体的な買う気を起こさせるような
計画を提案していくというようなこともいたしております。
また、住宅
関係のいろいろな需要が高いことにかんがみまして、私
どもも宅地造成なりマンションをつくってお分けするということは、今まで以上に
努力しております。特に最近では、
民間の不動産業者とタイアップしまして、このディベロッパーの知恵とその資全力を活用する、そして販売力を活用するということで、
計画を
拡充して、
国民に大いに
事業団のあり方を
理解していただくというような
努力もしているところでございます。
なお、こういうふうな
努力をいたしましても、
大都市の中央部にある非常にまとまった大きな団地、これは小分けして使うということはなかなか難しい、また不適切な土地でございますが、そういう土地につきましては、現在の市況の回復を待ちながら、今私
どもがどういうふうなやり方をすればアピールするか、実際の各都市の活性化に役に立っていくかということを研究して、準備を進めているというところでございます。
事業団は総力を挙げていろいろな形で販売の
努力をするということで、現在の不況の中でもできる限りのことをするという所存でございます。