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中尾委員 これは、私とあなたの仲だから、そう詰めて細かく言うと、とも
ども同根の世界の中においてやったということで、あなた自身も言いたい
気持ちがあるでしょうから、このくらいでやめましょう。
ただ、きょうは実は私は、本当にある
意味において
自民党の執行部に不愉快に思っておる。なぜかといったらば、きょう私はたくさんこんなに、この
国会をとめてもこのことだけは明快にさせなきゃならぬということを幾つか持ってきておる。それを、何だか知らないけれ
ども、執行部に任しておったらば、総裁の河野さん、おい、あんた、おれの時間帯だけはあなたに任せるからと言ったらば、定例日で全国版にも映らないようなこんなときにこの私に二時間くれたんだ。これは私は不愉快だね。だから、私は執行部の
皆さん方にも言っておきたいけれ
ども、とんでもない話だ。少なくとも私が
質問するときに、こんないいくりかげんなときにこんな
質問をさせるような時間はくれるな、重大な
委員会だと、これは。
だから、私は心魂込めて十一月から申し込んできておって、今おくれにおくれて、しかもそれはそっちの連立与党の責任なんだけれ
ども、年内に編成すべきこの
予算の骨格をこれまでずらして、
いいくりかげんな状況の中においてここまで延ばされて、しかも今日ここまでやってきたら、私はこれを書きかえ書きかえ、三回も四回も、細川から
羽田と書きかえただけでも二日間ぐらいかかったよ、これは実際。だけれ
ども、それはあなた方の責任じゃないんだよ。
私は、テレビで出て言いたいと言ってるんじゃない。テレビに向かって全国の国民に、こういうことだけはきちっと訴えておくぞということは幾つかあったんですよ。それを、きょうは少し時間の
関係でこれは難しいな。しかもテレビでもってやるインパクトはもうちょっと後になるなと思っておるから、私はきょうはその点はやめたいと思う。ただ、問題はやめるけれ
ども、少しく問題点を長引かせる
意味において、二時間という時間をいただいたので、これははっきりと幾つかの分派に分けて御
質問申し上げたい。
一つは、
羽田さん、まあ水を飲んでいても結構だけれ
ども、私はあなたにちょっと言っておきたいと思うんだが、細川さんの八カ月の
仕事を
一つ
一つ今追及しても、これは
意味がなくなってしまった。時間も足りない。そこに、景気問題あるいは
政治改革の問題あるいは税制の問題等々、先ほどから柳沢君の話を聞いておっても私も
同感の思いがいっぱいありますので、これはまあ
皆さんやっておるなと思いますから、これについては私も
質問したかったけれ
ども、言わない。
そこで、まず私は最初に
一つの問題に絞って申し上げたいと思う。この問題、非常に重大な問題である。しかし、多くの人にはまだその重さがわかっておらないという点がありますから、この問題、今ここにおられる熊谷前通産大臣、現官
房長官に、昨年の十二月の問題について少しく、内藤正久産政
局長を事実上解任したというこの事件について
質問をしたいので、まことに申しわけない言い方だが、藤井君、悪いけれ
どもちょっと場所をかわってくれないかね。もう何回も何回も出たり入ったりされるのは、これはもう迷惑なことなんで、私の時間もないから、あなたに徹底的な
質問をする。
まず、多くの
新聞や雑誌などが取り上げておったことだから、今なお取り上げますから、どういう事件なのか、御承知の方も多いと思いますが、この事件には非常になぞが多い。それに今なお事件の真相、背後究明、これを追っているマスコミもありますから、私もこの
国会の
予算委員会の場でこの
質問を通じて真相を明らかにしていきたい、こう思っておるんです。
しかし、この問題を取り上げるのは、理由はそれだけじゃない。この問題は単なる通産省の人事だけの問題にはとどまらない。大蔵省や外務省あるいは波及する方向に必ずあった、こう思っておりますので、さらに重要なのは、この事件、
羽田政権のある
意味における一面危険きわまりない本質になってしまうぞということを恐れるがゆえに
質問を申し上げるのであります。
羽田政権時代の危険きわまりない性格とは一体何なのか。これは細川政権からのコンティニュアスに私は言わなければならぬことでありますが、それは民主的な
手続を無視して顧みないというプロセスの
手続上の問題この問題なんです。
政治改革でも税制改革でも、表面とは裏腹に、陰じゃ恫喝をする、また、専らとする、時には恐怖
政治でもある、このことを、手法を得意とする点もあるんじゃないのか。これは、私は、
羽田という人物を知っているだけに、そんなことは言いたくはない。
だけれ
ども、そのように専ら言われているということは、よく英語の
言葉にあるでしょう、バーズ・トールド・ミー。フー・トールド・ユー・ソー、バーズ・トールド・ミー。だれがそんなことを言ったんだ。小鳥がさえずったんだよ。こういう
言葉があります。しかし、私は、何もそれを引用するわけじゃないが、これが流布されているという限りにおいては、小鳥がさえずったと言い得ないんで、この
国会の公的な場で申し上げておかなきゃならぬ、こう思っておるのであります。
この細川前政権の本質を象徴する事件として、この通産省の
局長の事実上の罷免を追及したい。官僚支配打破というまことに耳ざわりのいい看板のもとで、
政治による強引な
行政支配を遂げようとする人事介入というのは、憲法の根幹とも言える三権分立をなしまし的に破壊せしめようとする暴挙にほかならないと私は思っておる。
さてそこで、
総理。
羽田さん、あなたは憲法十五条、この問題について知っていますか。それで、どういう認識をそれに対しては持っていますか。お答えください。