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逢沢委員 ガス事業法また
石油公団法の
法律案について
質問をさせていただくわけでありますが、その前に少しばかりお許しをいただきまして、
ガソリンと
石油の問題について少しく
議論をさせていただきたいというふうに思うのです。
大臣も御
承知のことと思いますけれ
ども、先般来、愛知県は
名古屋でございますが、
カナレ米穀さんとおっしゃるようでありますけれ
ども、お米の
小売業をなさっておられる方が
ガソリンの
販売も始められた。通常よりも
かなり安い
値段でレギュラーもハイオクも
販売されたということで、
実態以上に大きく、センセーショナルに
報道され過ぎたのかもしれませんが、連日にわたりまして
テレビ、
新聞で
報道されました。自動車の行列もできたというふうなことでありますが、実はこの問題はまだ現在
進行形というふうに承っております。
いろいろとすったもんだの
議論があったようでございますが、
名古屋の
通産局も相当気を入れて、神経をとがらせて対応なさったということでございます。もちろん、
通産局の
立場からすれば、
法律にのっとってない以上はやはり
法律を守ってもらわなきゃいかぬ、こういうことは当然だろうかと思いますが、同時に、いわゆる
ユーザー、
消費者の
立場からさまざまな要望なり声も率直なところ出ているというところも我々
政治家としては重く受けとめておく必要があるな、そんなふうに思うわけであります。
いろいろな
経緯は
新聞等にも
かなり克明に
報道がされているわけでありますけれ
ども、ざっと順を追ってそれを振り返ってみたいわけであります。
例えば、
安全性に問題のない
ガソリンが
安定供給されるという
判断ができなければ、そういう
ガソリンスタンドを開設するという、
相談済み、
相談ができている、そういう
書類が出せない。あるいは
カナレ米穀さんとしては、一度二度
登録の
申請をしたけれ
ども、これが受理をされない。弁護士の方が
内容証明書つきで問い合わせをする、こういう
経緯もあったようであります。そうこうしているうちに、関西の
方面というふうにお伺いいたしておりますけれ
ども、安売りの業者のある団体が、
カナレ米穀さんを
揮発油販売業法の違反で告発をする。なぜならば、そのことが
一つのきっかけとなってより一層の
規制強化につながるようでは我々の
立場として困るんだ、こういう
議論もあったと伺っております。
改めて
安定供給あるいは
品質保証、このことの大切さを考えると同時に、しかし、これもやはり時代、時流に合ったものでなくてはなりませんし、その
中身ということは十二分に
ユーザー、
消費者に
理解と納得がいただける、そういうものでなくてはならぬというふうに思うのです。
テレビを見ていましたら、
マイクを向けられた方が、
安定供給といったって、まさかオイルショックのときじゃあるまいし、仮にこの
カナレさんの
供給がとまったとしても、近所にスタンドは幾らでもあるんだから別に
地域として困るわけではない、こんなふうな声もあったようです。あるいは、
品質についても、それが
粗悪品、悪いとなれば、それはもうつぶれるだけだということだから、広い
意味ではこれも
消費者の選択に任せたらといったような声も実際に
テレビの
マイクからは流れていた、こんなふうなことであります。
今私が承っておるところによりますと、
供給経路を明らかにした
申請登録を行っていただこう、そして
カナレさんの方もそうする用意があるということでありますから、最終的にはどういう決着になるのか、そこのところを注目をしたいと思うのです。
実は、
価格破壊と言うのでしょうか、今までの
流通あるいは今までの
小売の
あり方と形態、業態が随分変わってきている。これは何も
ガソリンだけではない。例えば、
ビールを中心とするお酒の
世界も
かなりのことになっているようでありますし、
洋服なんかもそうですね。
洋服の今までの我々の
既成概念からいうとびっくりするような
値段のものが店頭に並んでおるということは、
大臣も御存じのことと思います。
たまたまきょうある
新聞を見ておりましたら、大手の
電機メーカーの
日立さんが、いわゆる
日立という
ブランドではなくて、第二の
ブランド名で三割から五割ぐらい安い
価格で
商品を出していく、そういう大きな
計画をつくっている、たしか
朝田新聞だったと思いますが、一面のトップにそういうことが大きく
報道されました。時計の
セイコーも、
セイコーじゃなくて、アルバという名前でそういったような商売をなさっている。やはりそういった安い
価格の
商品、
ブランドではないけれ
ども、
品質はある程度のものが担保されているといったようなものに
消費者は非常に敏感である。今回の
カナレさんのこの動きを見ていても本当にそうだなとつくづく、しみじみ私はそう感じたわけであります。
もちろん、最終的にはどういうふうな落ちつきになるのか、事は現在
進行中ではありますけれ
ども、
大臣、今回の
カナレ米穀さんの一連の
報道、あるいはそれに対する
需要家あるいは
全国の
方々の声をお聞きになって、どんな感想、所感をお持ちになられましたか。
事前に
申し出をしていなかったわけでありますけれ
ども、どのように思われたか、率直なところをお聞かせいただきたいと思うのです。