○栗原(博)
委員 大臣、この在宅看護と家族に対する
介護手当等について、時間もかかると思いますが、ひとつよろしく御検討、また各担当の局の皆さんに御下命を賜りたいと思います。
日本の
医療費の問題でありますが、我が国は世界一に近い国民総生産を持っているわけでありますが、その中でイギリスに並んで日本の
医療費というものが低いと言われております。乳児の死亡率とか、あるいはまた平均寿命が世界一になっておるわけでありまして、日本の
医療というものは、
医療の現場の先生方並びにやはり
医療行政を担当しておられます厚生省の皆さんの御尽力も本当に大きいと思っております。今後社会保障の中で、どんどん
年金の方での
負担がふえておりますから、
医療の方が下がっていくというような点もあると思いますが、しかしながら、どうしてもやはり上質の
医療を
確保していただきたい。
それには、一部のマスコミ等で国民
医療費が高過ぎる、そういうような
指摘もありまして、例えば一九九三
年度、昨
年度では二十三兆円を超すというような批判もあるようであります。しかし、我が国の国民
医療費の対GNPの平均を見ますと四・七%で、差額ベッド等を含めても五・三%、アメリカでは一二・一%、それに対して低いわけであります。
医療費というものが、差額ベッドの問題とかあるいはまた給食費の問題とかいろいろマイナス面での
負担があるわけでありますが、世界の流れの中においての我が国民の
医療費のGNPに対する
負担はまだ低いわけでありますから、こういう点をひとつお考えをいただきまして、
医療の問題の再検討を
お願いできないかなというふうに実は思っておるのでありますが、これは私の個人的な考えてあります。
それから、これも私の個人的な考えでございますが、アメリカ等においては企業の
負担が大変大きいようでありますので、国内においてもそういうことも何か検討できるものかなということも申し述べさせてください。そういうことで、本来のあるべき
医療の姿が、ただ
医療費の
負担の軽減のみの中で先走ってはならないということを、私自身の考えとしてひとつ申し述べさせていただきたいと思います。
それから、せっかくでありますので、私
どもの
地域からの要望だけちょっとお話しさせていただきたいのであります。
自治体病院の事務長をしている、新潟県の水原郷病院の小池ノリ子事務長から実はきょうファクスが入ったのでありますが、国庫
補助金とかあるいは
地方交付税、病院
整備地方債の
充実を図っていただきたいとか、あるいはまた新潟県は僻地がたくさんあるわけでありまして、こういう僻地における社会的な要望の強い
医療について十二分にひとつ
措置をしていただきたいというような要望もございます。
あるいはまた、新潟県の歯科医師会の池主常務
理事からでございますが、八〇二〇運動の中で、やはりヘルス事業としての成人の歯科健診の導入が不可欠である、それには保健所等の行政における歯科専門職の
マンパワーが不足しているので、ぜひそういうこともひとつ御検討を願いたいというようなことも申しております。
あるいはまた、新津
医療センター病院の間光雄
理事長からは、全国では医者がオーバーしているということでありますが、しかし、新潟県においては医者が不足しておりまして、大変医者不足に悩んでおります、こういう点も一考していただきたいということです。また、今回の改定においては、新潟県では平均〇・八%、この病院では〇・二%むしろマイナスというような結果が出ております。これでは人件費等のアップ分を埋めることもできないというような
指摘もあるわけであります。あるいはまた、医薬の分業の中で形式的に門前の薬局が横行しているわけであります、規制緩和の問題もあると思いますが。こういう実態を理解をしていただきまして、できれば患者の立場で病院並列出店というものもぜひひとつお認め願いたいというようなことも言われております。
あるいはまた、亀田の歯医者さんで渡辺冨栄さんという方なんですが、この保険
制度は、大変点数が簡素化しているけれ
ども、複雑な点数のためにレセプト業務が煩雑で、
医療事務専門職とか、コンピューター導入に対して大変
医療費がかさんでいる、こういうことについてもやはり面倒見ていただきたいというような要望もございます。
いろいろ要望ございます。ぜひひとつこの点についても御検討を賜りたいと思います。
時間がございますので、次に
年金についてお聞きします。
やはり
年金制度は、我が国は賦課方式でありますから、世代間で親を面倒見るという形であると思うのです。しかしながら、そういう中に、世代間において保険料の額が異なってまいって不公平であるというような
指摘も実は若干見られるのでありますが、こういう議論に対して厚生省ではどのようなお考えがあるかひとつお聞かせ願いたいと思うのです。