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水野委員 おっしゃるとおり、
経済問題だけでなくて安保の問題もございます。しかし、冷戦が解消した後日米
関係というのは、御
承知のとおり、これまでやはり安全保障の問題が主であった。その中に
日本は西側の主要なキーストーンとして組み込まれておったわけですけれども、米ソの緊張がなくなってしまって、
アメリカの対外的な対応も変わってきたわけです。御
承知のとおりであります。国務省やペンタゴンがどちらかといえば
日本を軍事的な意味で重要視をしておったのが、御
承知のとおりNECというんですか、新しい
会議が主催をされていますが、そっちの方が
発言権が強くなったということも書いているわけでありまして、実は
経済問題は、これはノーと言わざるを得ないというお気持ちもよくわかるんですが、なかなか簡単な話ではないと私は思います。
これもお読みになったと思いますが、これはまた別の
新聞が、
総理がノーと言った話を実によくあつちこつち書いておりますが、ノーと言われた直後二月十三日付には、各社の論説をずっと調べてみると、「新世代の指導者のもとで、日米
関係が新しい段階に入った」、これは朝日
新聞です。「今回の物別れに過剰に反応すべきでない。何もしなくても時間が解決してくれる」、これは毎日
新聞。「冷戦後の日米
関係が新たな成熟した段階に移ろうとしている表れ」である、これは読売
新聞です。「
細川首相は主張をとことん通したわけで、新しい
日本がのぞかれる。」これは産経であります。総じて
細川外交の新しさに着目をして、好意を寄せております。
しかし、その後の
新聞記事はだんだん、それでいいのかなという空気を伝えていることは御
承知のとおりであります。
これは自民党の先輩方でありますけれども、宮澤さんはこういうふうに言っています。「お褒めになる方もいるけれども、それはそう長く続かないんじゃないですか。時間がたてば、必ずこの終わり方は後悔をする。大変心配をしている。」中曽根さんは、「これは松岡洋右のときのようだ。よくけって帰ってきたと英雄みたいなことを言うけれども、危なくて見ておられない。」これは松岡さんが国際連盟を脱退して帰ってきたときに、
日本じゅうちょうちん行列が旗を持って皆さん迎えたときのことを言っているんでしょう。
それからあなた方の、これは違うかもしれませんが、盟友であるニューリーダーの小沢さんが、「マスコミはよかったと
報道したが、一体何がよかったのか。今度は
アメリカが制裁措置をとるとけしからぬということになる。これでは戦前の鬼畜米英と同じことになって、大変情緒的で危険だ」、こういうことを言っている。これはマスコミ批判をしているのですね。小沢さんのはマスコミ批判ですから、ちょっと違うかもしれません。こういうことも言われております。この問題は非常に重要だと私は思います。
そこで、私もずっと
新聞記事を読んで、まとめてちょっと御
質問を申し上げているんですが、先週、これはどう思うかということで、私の長い友人であった
各省の、大蔵省、外務省、通産省などの官僚の諸君に電話で聞いてみました。これはどうだねと。皆さん総じて、まあ
総理大臣のおやりになってきたことですから明確な言い方はしませんが、極めて深刻な空気を寄せてくれました。
通産省の方もおおむねそうですが、通産省の中にこういう話が出てきました。通産省の一部に、
アメリカがこれから分野別に輸入
目標を設定しろとかいろいろ迫ってくるかもしれない、こういうことを言われておりますね。いわゆるミクロの
日本の対応を強く要請をしてくるだろう、こう言われています。その際には、
日本はガットに提訴すればいいんだ、そのぐらいやらなくちゃだめですという大変元気のいい方がおられました。
そこで、通産省に、通産省の中にそういう考え方があるのか、ちょっと承りたい。