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1994-05-30 第129回国会 衆議院 安全保障委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成六年五月三十日(月曜日)     午後零時二十二分開議 出席委員   委員長 近藤  豊君    理事 鈴木 宗男君 理事 中谷  元君    理事 町村 信孝君 理事 高木 義明君    理事 樽床 伸二君 理事 大出  俊君    理事 赤松 正雄君       赤城 徳彦君    大島 理森君       高村 正彦君    西銘 順治君       浜田 靖一君    宮里 松正君       宮下 創平君    栗本慎一郎君       船田  元君    増田 敏男君       矢上 雅義君    山本 孝史君       岩垂寿喜男君    楢崎弥之助君       上田  勇君    福島  豊君       山口那津男君    田中  甲君       東中 光雄君    中村  力君  出席国務大臣         外 務 大 臣 柿澤 弘治君         国 務 大 臣         (防衛庁長官) 神田  厚君  出席政府委員         防衛政務次官  東  順治君         防衛庁長官官房         長       宝珠山 昇君         防衛施設庁総務         部長      草津 辰夫君         外務政務次官  平田 米男君         外務大臣官房領         事移住部長   畠中  篤君         外務省総合外交         政策局長    柳井 俊二君         外務省北米局長 時野谷 敦君         外務省条約局長 丹波  實君  委員外出席者         安全保障委員会         調査室長    下尾 晃正君     ————————————— 委員の異動 四月二十二日  辞任   井出 正一君 同日             補欠選任              山本 孝史君 五月十日  辞任         補欠選任   平田 米男君     山口那津男君 同月十七日  辞任         補欠選任   東中 光雄君     不破 哲三君 同月十八日  辞任         補欠選任   不破 哲三君     東中 光雄君 同月十九日  辞任         補欠選任   月原 茂皓君     高木 義明君 同月二十三日  辞任         補欠選任   今津  寛君     江藤 隆美君   熊代 昭彦君     越智 伊平君   浜田 靖一君     村田敬次郎君   金田 誠一君     三野 優美君   東中 光雄君     不破 哲三君 同日  辞任         補欠選任   江藤 隆美君     今津  寛君   越智 伊平君     熊代 昭彦君   村田敬次郎君     浜田 靖一君   三野 優美君     金田 誠一君 同月二十六日  辞任         補欠選任   江崎 鐵磨君     中西 啓介君 同日  辞任         補欠選任   中西 啓介君     江崎 鐵磨君 同月二十七日  辞任         補欠選任   今津  寛君     伊藤宗一郎君   熊代 昭彦君     宇野 宗佑君   浜田 靖一君     水野  清君   宮里 松正君     栗原 博久君   渡瀬 憲明君     村田敬次郎君   金田 誠一君     土肥 隆一君 同日  辞任         補欠選任   伊藤宗一郎君     今津  寛君   宇野 宗佑君     熊代 昭彦君   栗原 博久君     宮里 松正君   水野  清君     浜田 靖一君   村田敬次郎君     渡瀬 憲明君   土肥 隆一君     金田 誠一君 同月三十日  辞任         補欠選任   中山 利生君     大島 理森君   渡瀬 憲明君     赤城 徳彦君   江崎 鐵磨君     栗本慎一郎君   松田 岩夫君     増田 敏男君   三原 朝彦君     田中  甲君   不破 哲三君     東中 光雄君 同日  辞任         補欠選任   赤城 徳彦君     渡瀬 憲明君   大島 理森君     中山 利生君   栗本慎一郎君     江崎 鐵磨君   増田 敏男君     松田 岩夫君   田中  甲君     三原 朝彦君   東中 光雄君     不破 哲三君 同日  理事月原茂皓君同月十九日委員辞任につき、そ  の補欠として高木義明君が理事に当選した。     ————————————— 四月十九日  防衛費削減、平和と軍縮の推進に関する請願  (井上一成紹介)(第一一九〇号)  同(大出俊紹介)(第一一九一号)  同(岡崎トミ子紹介)(第一一九二号)  同(五島正規紹介)(第一一九三号)  同(関山信之紹介)(第一一九四号)  同(田中昭一紹介)(第一一九五号)  同(野坂浩賢紹介)(第一一九六号)  同(前島秀行紹介)(第一一九七号)  同(山下八洲夫君紹介)(第一一九八号)  同(渡辺嘉藏紹介)(第一一九九号) 同月二十六日  AWACS購入中止防衛費削減に関する請  願(秋葉忠利紹介)(第一四六〇号)  同(伊東秀子紹介)(第一四六一号)  同(岡崎トミ子紹介)(第一四六二号)  同(田中昭一紹介)(第一四六三号)  同(鉢呂吉雄紹介)(第一四六四号)  同(森井忠良紹介)(第一四八四号)  同(渡辺嘉藏紹介)(第一四八五号)  同(石橋大吉紹介)(第一五〇四号)  同(緒方克陽紹介)(第一五〇五号)  同(沢藤礼次郎紹介)(第一五〇六号)  同(武山百合子紹介)(第一五〇七号)  同(野坂浩賢紹介)(第一五〇八号)  同(小森龍邦紹介)(第一五二三号)  同(田口健二紹介)(第一五六〇号)  同(辻一彦紹介)(第一五六一号) 五月十一日  AWACS購入中止防衛費削減に関する請  願(岡崎宏美紹介)(第一五七二号)  同(前島秀行紹介)(第一六四九号) 同月十九日  AWACS購入中止防衛費削減に関する請  願(加藤万吉紹介)(第一七五五号)  同(網岡雄紹介)(第一八六五号) 同月二十四日  AWACS購入中止防衛費削減に関する請  願(日野市朗紹介)(第一九七三号) は本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  理事補欠選任  国の安全保障に関する件      ————◇—————
  2. 近藤豊

    近藤委員長 これより会議を開きます。  この際、理事補欠選任についてお諮りいたします。  理事月原茂暗君が去る十九日委員辞任されたのに伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 近藤豊

    近藤委員長 御異議なしと認めます回よって、そのように決しました。  それでは、理事高木義明君を指名いたします。      ————◇—————
  4. 近藤豊

    近藤委員長 次に、国の安全保障に関する件について調査を進めます。  防衛庁長官から防衛政策に関して、また、外務大臣から我が国安全保障政策について、それぞれ説明を求めます。まず、神田防衛庁長官
  5. 神田厚

    神田国務大臣 防衛庁長官をこのたび拝命をいたしました神田原でございます。  我が国防衛という国家存立基本にかかわる崇高な任務に携わることになりまして、その使命責任の重大さを痛感している次第でございます。  本日は、平素から我が国安全保障に深い関心を持たれ、御指導いただいている近藤委員長初め衆議院安全保障委員会皆様に謹んでごあいさつを申し上げるとともに、あわせて私の所信一端を申し述べたいと思っております。  まず、最近の国際情勢について述べますと、冷戦の終結、特にソ連の解体により、世界的規模戦争可能性は減少し、現在、国際社会においては、第二次戦略兵器削減条約の署名に見られるような国際関係安定化に向けた各般の努力が継続されております。しかしながら、旧ユーゴスラビアにおける内戦に見られるように、世界には依然として多くの不安定要因存在していることもまた事実であります。  アジア太平洋地域情勢は、欧州とは異なって複雑多様であり、朝鮮半島、南沙群島我が国の北方領土のような未解決の諸問題も依然として存在しております。また、極東ロシア軍存在は、軍建設先行きの不透明さもあり、この地域不安定要因認識しております。また、北朝鮮核兵器開発疑惑地対地ミサイルの長射程化のための研究開発動きは、我が国周辺だけでなく、国際社会全体に不安定をもたらす要因となっております。さらに、中国は、海空軍力中心装備漸進的近代化を図るとともに、近年、南沙群島等中心に海洋における活動拠点を強化する動きが見られます。  このように、国際情勢はいまだ先行きに対する不透明感が続いている中で、流動的な要素を抱えたまま推移しておりまして、今後なお慎重に見きわめていくことが必要であると考えております。  次に、我が国防衛政策について述べさせていただきます。  我が国防衛政策は、日米安全保障体制を堅持するとともに、みずから適切な規模防衛力を保有することにより、我が国に対する侵略を未然に防止することをその基本としております。我が国防衛力整備の指針となっている防衛計画大綱は、このような考え方のもと我が国に対する軍事的脅威に直接対抗するよりも、みずからが力の空白となってこの地域における不安定要因とならないよう、独立国として必要最小限防衛力を保持するという、基盤的防衛力構想に立脚しております。政府は、この大綱もと平成三年度から七年度を対象とする中期防衛力整備計画を策定したところでありますが、国際情勢変化や厳しい財政事情にかんがみ、一昨年末、この中期防衛力整備計画を修正し、より緩やかな形で防衛力整備を進めることといたしました。  現在、国会で御審議をいただいております平成六年度の防衛関係費につきましては、皆様のお手元の資料にもございますように四兆六千八百三十五億円を計上しております。本予算については、国際情勢変化等を受けて修正された中期防衛力整備計画もと、まことに深刻な財政事情等を踏まえ、抑制したところでありますが、厳しい経費枠の中で、防衛力全体として均衡がとれた態勢の維持整備を図るための必要最小限業務推進できるよう配慮しているところでございます。  具体的には、正面装備については、老朽装備の更新・近代化及び欠落機能の是正に努めることを基本とし、後方分野については、隊舎、宿舎等生活関連施設の充実、隊員処遇改善基地対策推進等の諸施策を重点的に実施し得るよう配意したところであります。  なお、自衛官定数を含む我が国防衛力あり方については、中期防衛力整備計画修正閣議決定にもありますように、国際情勢変化等に的確に対応するために、引き続き精力的に検討を行っているところでございます。本年二月に総理のもとに発足いたしました防衛問題懇談会においても、現在、熱心な議論が行われておりますが、防衛庁としても、政府としての検討に資するよう、防衛力あり方検討会議を設置し、検討を行っているところであります。  防衛力整備と並び、我が国防衛の骨幹をなすものが、日米安全保障体制であります。先月行われた日米防衛首脳会談におきましても、米側から安全保障面での日本との協力が一層重要なものとなってきているとの認識が示され、日米安全保障関係重要性について双方で再確認したところであります。また、この会談では北朝鮮核兵器開発問題等についても意見が交換されました。  日米安保体制は、我が国自身の安全の確保という観点から重要であるのみならず、アジア太平洋地域における安定要因としての米軍存在確保し、この地域の平和と安定を確固たるものとするために不可欠であると考えております。私は、このような重要性を有する日米安全保障体制信頼性維持向上のために、我が国が不断の努力を行っていくことが重要であると考えております。このため、あらゆる機会をとらえて防衛当局間の対話を行い相互の意思疎通を図るとともに、日米防衛技術協力推進在日米軍の駐留を円滑にするための諸施策を進めるなど、各種の日米防衛協力を行い、防衛分野における日米関係のさらなる緊密化に尽力してまいります。  次に、自衛隊による国際貢献について述べさせていただきます。  一昨年六月の国際平和協力法の成立以来、同法に基づき、防衛庁自衛隊からも、陸・海・空自衛隊の部隊及び自衛官が、幾多の苦難にもめげずに、国際平和協力業務実施してきたところであります。昨年秋に立派に任務を完了しましたカンボジアにおける活動に引き続き、現在、遠くアフリカのモザンビークにおいては、厳しい環境もとモザンビーク派遣輸送調整中隊及び司令部要員国際平和協力業務実施中でございます。  このような派遣隊員等の活躍により、国際平和協力法もと国際社会における平和と安定の維持のためには、我が国がその地位にふさわしい責 任を果たすことが不可欠であり、我が国に求められている人的な面での協力を行っていくに当たっては、自衛隊の果たす役割は極めて大きいとの認識が、国民の間にさらに深まったものと確信しております。国際貢献は、国際社会において我が国が存立していくためには不可欠な活動であると考えますので、防衛庁自衛隊としては、これからも与えられた任務を着実に遂行することにより、国民の期待にこたえるとともに、我が国国際社会の平和と安定により一層寄与していくように努めてまいります。  次に、自衛隊法の一部改正について述べさせていただきます。  前国会において、緊急事態における在外邦人等輸送のための法案提出をされ、現在本委員会で御審議をいただいておりますが、この法案が想定するような緊急事態は、いつ発生するかわかりません。生命等への危険が差し迫っている在外邦人をより早くより安全に輸送するために、自衛隊の航空機を使用し得るようにしておくことは、人道的見地からも、国家として重要な課題であり、この法案が速やかに成立するよう皆様方の御理解を賜りたいと存じます。  最後に、国民理解支持と強い愛国心に支えられなければ、一国の防衛は全うできるものではありません。我が国の安全を脅かす企てに対しては断固として立ち向かう強い意志と能力を持って、この自由で豊かな我が国安全確保のために全力をもって国防の任に当たる所存でありますので、近藤委員長を初め委員各位におかれましても、我が国安全保障に関し幅広く議論される場である当委員会での御審議を通じ、なお一層の御指導、御鞭盤を賜ることをお願い申し上げまして私の所信表明とさせていただきます。(拍手
  6. 近藤豊

  7. 柿澤弘治

    柿澤国務大臣 このたび外務大臣拝命いたしました柿澤でございます。  近藤委員長初め安全保障委員会皆様方の御指導をよろしくお願いを申し上げますと同時に、この際、安全保障についての所信一端を申し述べたいと存じます。  私も、我が国安全保障政策遂行のため、また安全保障会議議員として、その使命責任の重さを自覚し、全力を尽くす決意でございます。  東西冷戦が終わり、米ロによる全面核戦争の危険は大きく減少したものの、世界情勢は流動的で、多くの不透明性を抱えております。特に旧ユーゴスラビアや旧ソ連邦に見られるような民族や宗教を原因とする地域紛争は、その深刻の度を増しているほか、大量破壊兵器及びミサイル拡散の防止も重大な課題となっております。  我が国が位置するアジア太平洋地域におきましても、一部に緊張緩和動きが見られるものの、冷戦後の状況は依然として不透明であり、多くの未解決の問題や不安定性を内包しております。中でも北朝鮮の核兵器開発問題は、この地域安全保障にとっての重大な懸念であるのみならず、核不拡散体制国際社会安全保障にかかわる重大な問題であります。  この北朝鮮の核兵器開発問題につきましては、現在、関係諸国協力して対話による解決を目指した外交努力を行っているところでございます。我が国としましても、米国、韓国、中国等関係国と連携しながら、北朝鮮に対し、核不拡散条約への完全な復帰、IAEA保障措置協定の完全な履行、南北非核化共同宣言の完全な実施を通じまして、この問題に対する国際社会懸念を払拭するよう強く求めてまいりました。  今後とも、北朝鮮が三月三十一日に出されました国連安保理議長声明を真摯に受けとめ、本問題の解決に向けて前向きに対応するよう強く求めてまいりたいと思います。  さまざまな不確実性不安定性存在する情勢の中にあって、日米安保体制は、我が国が平和と安全を享受していくために必要な抑止力を提供するとともに、日米間の緊密な同盟、協力関係に安定した政治的基盤を与えております。また、この体制は、アジア太平洋地域安定要因となっている米国存在確保する上でも不可欠の手段となっており、この認識地域の多くの諸国によって共有されつつあります。  政府としては、このような意義と重要性を有する日米安保体制を堅持し、その円滑な運用と信頼性向上のために、できるだけの努力を払っていく所存であります。  アジア太平洋地域の平和と安定のためには、以上の日米安保体制及び米国存在を前提といたしまして、次のような努力を多角的、重層的に行っていくことが重要であります。  第一に、域内の未解決の問題や対立の解決を図り、長期的安定を確保していくためには、それぞれの状況に応じて、二国間ないし利害関係を有する関係諸国間による協力、協調のための努力推進することが重要であります。先ほど述べました、北朝鮮の核兵器開発問題の解決への努力はこのような努力の一環であります。また、今後は、長期的視点から北東アジアの安定のための関係国間の努力を進めていくことも重要な課題であると考えております。  第二に、域内各国政策透明性とお互いの安心感を高めていくための全域的な政治安保対話推進も重要であります。ことしは、中国ロシア等を含めたASEAN地域フォーラムが開始される予定になっており、我が国としてもこのような全域的安保対話を積極的に推進してまいります。  第三に、この地域経済発展域内各国政治的、社会的安定を強化してきた事実も重要であります。我が国としては、APECなどを通じたさらなる地域協力発展に向けて努力してまいります。  以上のような努力のほか、我が国は、核不拡散条約の無期限延長支持全面核実験禁止条約交渉への積極的参加等、グローバルな不拡散体制の強化のためにも、積極的に取り組んでまいります。  さらに忘れてならないのは、国連平和活動に対する人的貢献を行うことの重要性であります。これまで日本としては、国際平和協力法に基づきまして、カンボジアモザンビークを含む国連平和維持活動要員派遣を行ってきています。今後とも日本国際社会における地位責任に照らし、国連平和維持活動人道的救援活動に積極的に貢献していく必要があると考えております。  我が国は、今や、これからの国際秩序基本にかかわる問題に大きな影響力を持つ存在になりました。我が国はみずからの安全のみならず、アジア太平洋地域、さらにはグローバルな平和と安定の秩序構築のためにその役割を期待されております。私といたしましても、現行平和憲法の理念に基づき、我が国責任役割認識し、全力努力してまいる所存であります。  今後とも、皆様の御協力、御指導をよろしくお願いをいたします。(拍手
  8. 近藤豊

    近藤委員長 以上で説明は終わりました。  この際、防衛政務次官及び外務政務次官から発言を求められておりますので、順次これを許します。東防衛政務次官
  9. 東順治

    ○東(順)政府委員 このたび、防衛政務次官拝命いたしました東順治でございます。  神田長官を補佐いたしまして、最善を尽くして責務を全うしてまいる所存でございますので、近藤委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げまして、ごあいさつといたします。  よろしくお願いを申し上げます。(拍手
  10. 近藤豊

  11. 平田米男

    平田政府委員 このたび、外務政務次官拝命をいたしました平田米男でございます。  冷戦後の今日、我が国をめぐる安全保障環境はさまざまな不安定性不可知性を内包しております。この中で、我が国の平和と安定を確保するためには、国際社会の安定を確保するための外交努力日米安保体制の堅持、我が国自身防衛力整備といった努力をさらに推進していくことが重要であります。  こうした努力を行っていくに当たり、私は、柿澤外務大臣を補佐して、職務を全うするため全力を傾注する所存でございます。近藤委員長を初め、本委員会皆様方の御指導と御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。(拍手)     —————————————
  12. 近藤豊

    近藤委員長 この際、米国北欧各国における国連平和協力等実情調査議員団を代表いたしまして、御報告を申し上げます。  先般、私どもは、本院から派遣されまして、米国スウェーデンノルウェーにおける国連平和協力等実情調査団といたしまして調査をいたしてまいりました。  私どもの正式の報告書は、既に議長に対しまして提出済みですが、この際、御参考までに、調査の概要につきまして私から御報告いたします。  議員団は、副団長として大出俊君、団員として高村正彦君、渡瀬憲明君、中谷元君、樽床伸二君、赤松正雄君、西村眞悟君及び団長を務めました私、近藤豊の八名をもって構成されました。  私どもは、去る三月十四日午前成田を出発し、同日ワシントンに参りまして、同日午後より十六日までの二日半ワシントンに滞在しました。その間、ブルッキングス研究所を皮切りに、ジョージタウン大学戦略研究所国防省、国務省、米国平和研究所国家安全保障評議会の順に関係者会談しました。  会談の内容は、日米経済摩擦日米安保体制との関連北朝鮮問題、核・ミサイル開発現状見通し米朝交渉現状見通しIAEA核査察国連による経済制裁の際の日米韓間の協力等米国アジア安保政策北朝鮮政策日本国連安保理常任理事国入り戦域ミサイル防衛(TMD)計画米国PKO政策等多岐の問題に及び、極めて活発な質疑応答を行いました。  次に、十六日夕刻にワシントンを立ち、翌十七日午前ストックホルムに入り、同午後にはスウェーデン外務省国防大臣国防軍国際センター(旧アルムネス国連訓練センター)の関係者と、また十八日午前には、ストックホルム国際平和研究所長等と、同国欧州安全保障、特に対ロシア政策国連PKO参加先進国としての同国PKO活動参加実績、体験、今後の参加あり方北欧から見た北アジア情勢北朝鮮の核・ミサイル開発問題等について真剣な意見交換を行いました。  さらに、十八日正午に最後訪問地であるオスロに到着して、直ちにコスモ国防大臣を初めとする国防省関係者ブルントラント首相ビャルケ外務大臣等の順にノルウェー要人と会見しました。ブルントラント首相とは主として地球環境問題について意見交換したほか、国防大臣外務大臣との間では、同国安全保障同国ロシアとの関係欧州安保国連待機軍PKO参加実績と現在のPKO参加上の問題等について踏み込んだ議論を行ってまいりました。  このほかに、米国スウェーデンノルウェーと一時立ち寄りのオランダに駐在する大使及び大使館員より種々ブリーフィングを受けまして、二十日オスロを立って、二十一日無事帰国をいたしました。  限られた日程の中での調査でありましたが、詳細は配付しました調査報告書を参照いただければと考えております。  最後に、今回の調査に当たり、御協力いただきました各位に心から感謝を申し上げます。  以上で報告を終わります。(拍手)  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時四十六分散会