○
北修二君
ただいま大変重大な
課題になっておる
ウルグアイ・ラウンドに対して、
総理はどう考えておるか、その
考え方を明らかにしてほしい。これが第一点。それから第二点は、
食糧の
安全保障に対しての
考え方、この点。いま
一つは、
要望でございますが、
韓国に対する
漁業問題、まさに重大な時期に至っておるわけでございます。この
要望と、三点だけ申し上げたいと思います。私に与えられた時間は十七分でございますので、十二分間ぐらいを私が申し上げて、
あとの残り五分間で御
答弁をちょうだいをいたしたい、かように存ずる次第であります。
さて、
ウルグアイ・ラウンドにつきましては、数回の
ラウンドを通じて、一九八六年ウルグアイにおいてこの
ラウンドの決定をいたしたわけでございます。それらの
経過を今日まで見ておりますと、
ウルグアイ・ラウンドの
趣旨は
一体、一番大きな
目的は何であったのか。これは言うまでもなく、
輸出奨励金にどう
対応するかということが大きな
課題であった。
御案内のように、
アメリカが
中心でございますが、
輸出奨励金、例えば、これは例えでございますからわかりやすく言うために申し上げるわけですが、麦一俵が一万円する。ところが、豪州、これは麦は五千円である。それに対して
アメリカは六千円の
補助金を出してそして国際的に売る、片一方はお金がないから五千円そのままだと。
穀物市場は
アメリカに支配をされる。これに対して
ECも同じような
対応をしておる。
貿易の公正な取引ができるようにやるのが
ウルグアイ・ラウンドの一番大きな
目的ではなかったろうか、かように私は
経過を考えておるわけでございます。
その他、米だけでなく、例えば各
品目あります。主なものを言いますと、
乳製品しかり、あるいは
でん粉、あるいは
雑豆、その他いろいろございますが、これらを今いろいろ
論議をされておるわけでございます。
しかし、
例外なき
関税化、こういう点については
輸入国と
輸出国、これはおのおの利害が反するわけでございます。その中に
日本が
例外なき
関税化ということで
ウルグアイ・ラウンドで
論議をされておる。しかし、
貿易の
補助金、いわゆる
輸出奨励金が
主体であるわけであります。
例外なき
関税化、こういうものについてはいろいろまだまだ、先に
輸出奨励金の問題を
解決して、そしてこちらに話があるというならまだ理解がいくわけですが、何らその
解決がついてない。
ECとの問題、フランスはこれに国を挙げて
反対をしておる。そういう諸般の
情勢であるわけでございます。
もし
例外なき
関税化というようなことをするならば、
日本は、御
承知のように、米を
中心にした
日本の
農業は大変な、もう破壊されてしまうというのが現状でないでしょうか。御
承知のように、この
ラウンドについては
日本も随分協力をしてきたではありませんか。百三項目あったんですね。それが七十三にしましたね。さらに二十三にした。現在残っているのは十二でないですか。
アメリカだってそういう制度を持っておられる。
日本にだけ全部裸になれと言ったって、それはなるものではない。
各国の
経済情勢あるいは
環境その他が全部違うわけであります。完全に
輸出国主体で
ウルグアイ・ラウンドが進行しておるというのが
実態で、何ら
輸入国の
立場を考えてないというのが今の
現況ではないでしょうか。
そういう点からして、
総理はたびたび
ウルグアイ・ラウンドに対しては絶対に
日本は従来の態度でいくんだと、こうおっしゃっておるが、我々
新聞報道やその他で見ると、何かちょっと危ないなと。そんなことは断じて許せない、
ウルグアイ・ラウンドに対しては、
日本はこれを了解できな
い、こういうことをはっきり言ってもらいたい。
総理のお
考え方はどうなのか、その点明確な
お答えをちょうだいいたしたい、かように存ずる次第であります。
次に、
食糧の
安全保障の問題。
御
承知のようにことしは大凶作。七年に一回ぐらいは不作があるわけでございます。そして六、七十年に一回はこういうような
災害があると言われておるわけでございます。
食料というのは、
国民の命でございます。何としてもこれは絶対に確保していかなければならぬ、かように考えるわけでございます。
御
承知のように、
世界全体の穀類というのは、十八億五千万トンぐらいが地球上で
生産される
食料であります。そういう
歴史の中でこれは単収の増によって三倍になったんですね。じゃ将来十八億五千万トンを上回る
穀物の
生産ができ得るかどうかというと、これは減ってもふえはしないだろう、こういうように言われておる。
さて、御
承知のように
世界の中では一年に一億ずつ
人口がふえる。
あと十五、六年しますと
世界の
人口は七十億になるわけであります。今
生産されておる十八億五千万トンは七十億の
人口にしか
対応ができないであろう、均等に配分いたしましても。しかし二〇二〇年ぐらいになると百億になるだろうと。
食料が、まさに食べるものがない。そういう
意味からいたしましても、何としても
国内で
自給をするということは、国策として大変大事な、私は
食料の
自給ということは、
国民の命を守るという上で重要な
課題ではないだろうか、かように考えるわけでございます。
そういう
意味で、
食糧安保という点について、あるいは
国内自給について、
総理の
考え方、見解を明らかにお聞かせを願いたい。
いま
一つは、
韓国の問題でございます。
先日も、おとついでございますか、二百海里
確立全国漁民大会がございました。昨日は
漁港大会がありました。
農水大臣が
漁港大会で非常に心強いすばらしい
意見を吐かれた。
日本はもう二百海里を実現しなければ相ならぬ、私はそれに全力を注ぐと、かように演説をされておったわけでございます。本当に敬意を表する。ぜひ実現をしてもらいたい、かように存ずるわけでございます。
さて、
韓国との問題については、これは
要望でございます。
総理、近く訪韓をされると聞いております。
日本と
韓国の
漁業問題というのは、
歴史もございますが、まさに大変な
状態に相なっておる。
日本海というのは、
日本と
韓国が子々孫々に至るまで
資源を大事にして、両
国民が魚を育てながら安定した
漁業をするということが大事でないでしょうか。
しかし、現行は違うわけであります。まず、
韓国の何というか、言葉であらわすことができない乱獲というか大変な
状態であります。
日本の
漁民は御
承知のように
規制を守っておりますが、それを全部崩壊し、また
日本の網をあちらこちらで破って歩くというか、そういうような
被害を年に何億、もう一億を上回る
被害であります。
私は
北海道でございますが、例えば
北海道にオッタートロールラインというのがあるわけです、そこには底びきは入ってはならぬと。これも実は侵しておるわけでございますが、しかし両国の長い
努力によってオッタートロールからは出ようと。
しかし、
日本の船は百七トン、今も
韓国の千トン
クラスが七隻あるいは五百トン
クラスが七隻入ってきています。その他まだたくさんいますよ。その他いますが、
韓国に対して、
日本は百トンなんだから千トン
クラスは全部引いてくれぬか、こういう話をしておる。五百トンは一応当面は認めましょう、かような話もしておるわけであります。しかし、全然聞く耳を持っていないのです。あるいは
北海道だけでなく
日本全体で大変な隠ぺいというか名前を隠して、そして
違反に
違反を重ねておるというのが
現況ではないでしょうか。
これはまだまだ申し上げれば山ほどあるんです。もう一触即発というか大変な
状態なんですよ。これを
解決してい
ただくのには、ぜひ
総理、
金泳三大統領と話してもらいたい。
韓国は、私も担当してずっと行っているんですよ。行っていましたが、たまたま
大統領府の
責任者と話をすると、小さなことですが簡単に
解決する。役所やその他
国会、それらに話をしても全然
解決がつかぬ。
私は、
韓国はこれらの問題を
解決するにはやっぱり
大統領だなと。たまたま
総理が今
韓国へ
おいでになりますので、
日本と
韓国の
漁業を安定した、そして両
国民が安心して
漁業ができるように、ぜひ御
努力をちょうだいいたしたい。これは
要望でございます。
前の二つについて明らかな御
答弁をちょうだいいたしたいと思います。よろしく
お願いいたします。