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森山眞弓君 先ほど私が引用いたしました
橋本さんのお言葉によりますと、アメリカで生活している日本人の日本
政治に対する関心が高くなってきて、日本の
選挙への投票権を求める運動が各州で盛んに行われているということでございまして、それは私は当然の動きだというふうに思うんです。
選挙区がどうなってだれが立候補しているか知らせることが難しいとかいろいろおっしゃいましたけれども、例えば
国政の中に、今度は
衆議院にも
比例代表制を入れるとおっしゃっているんですから、例えば
比例代表制だけを導入するとか、あるいは日本の有権者は
自分のところへ投票券が配られるのが当然だと思っていますけれども、外国においでの方は御
自分から名のり出ていただいたところに上げるとか、いろいろ方法は考えられるんじゃないですか。
ですから、やろうと考えて
努力をするかどうかの問題だと思うんですよ。外国にいらっしゃる日本の
人たちは、全く無視されているという感じを非常に強く持っていらっしゃるわけですから、例えば私の思いつきですけれども、
比例代表制だけでも投票できるということになれば、それだけでもまず第一歩としては喜んでいただけるんではないかというふうに思います。
これからますますふえていく日本の
国民、立派な資格のある有権者の
人たち、特に外国へ行って日本のことを考えてくれることが一層深い
人たちに日本の将来を決定する一票を投ずる機会をぜひとも与えていただくよう
努力していただきたいというふうに思います。
最後に、女性の
議員のことについてお伺いしたいと思うのです。
今までも何回か出てまいりましたけれども、列国議会同盟の資料によりますと、現在日本の
衆議院十四人、全体の二・七%というのは百五十六カ国中百二十八位、
参議院の三十八人、全体の一五・一%というのは四十四カ国中九位ということでございまして、
参議院はまあまあのところにありますけれども、
衆議院はまことに目を覆いたくなるような惨めな状況でございます。これは日本の
政治がおくれているというあかしによく使われるのでございまして、私は女性の大勢集まっている国際会議などに行きますと、いつも非常に肩身の狭い思いをし、恥ずかしい限りなんでございます。
私は、日本の女性が外国の女性に比べて劣っているとは思いません。むしろ、いろんな
意味で、教育も
レベルは高いですし、生活の程度も決して低くはないと思いますので、
政治に参加するということを日本の女性がほかの国に比べてできないとか能力がないということは考えられないと思うのでございます。
なぜ日本の女性は特に
衆議院においてこんなに少ないのと聞かれましたとき、私は
一つの理由として、今までの
選挙制度にもあるんじゃないかということを言ったものでございます。このたび
選挙制度が
改革されるということが世界じゅうに宣伝されておりまして、注目されているという話が前にもございました。その注目されている人の中には、ああ、じゃ今度は新しい近代的なものが生
まれるのであろう、恐らく女性の
議員もふえるのであろうというふうに期待しておられると思うんですね。
ところが、今までの
議論を聞いておりますと、小
選挙区というのは女性は大変出にくいのではないか。
比例代表制で補うとおっしゃるけれども、この
比例代表制もさっきお話しのような重複立候補の惜敗した人のために
比例代表制を設けているようなものですから、そこへ女性の候補者を何人かばらまいて私たちは女性を尊重しますよというポーズはとるけれども、実際に当選するのは男性ばかりなのではないかということも考えられるんではないか、そんなことが心配されているわけです。
この点について私は、かねて女性の
政治参加を促進したいということを強く考えてまいりました一人として、ぜひとも
各党を
代表しておられる皆様からお聞きしたいと思いましたんですが、それぞれ御都合があって全員来ていただけないのは残念ですけれども、
山花大臣と石田
大臣にぜひお考えを聞かせていただきたいと思います。