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武部委員 それはもう社会党が野党の時代ではとても納得する話じゃありませんよ、もう区画の問題
一つとっても、一対二未満の問題
一つとりましても、比例区の問題
一つとりましても。ただ、我々も今までの
議論の経過がありますだけに、早くやらなくちゃいけないということについては、これは政府と同じだと思いますけれ
ども、しかし、疑問点は残しておいてはいけないということについては、やはり審議を精力的に進めていくということだろうと思うのです。巷間言われているように、十二日だとかなんとかというようなことで区切ってやるということになれば、これはもう断じて許せない話でありまして、そのことだけは申し上げておきます。これは本
委員会において問題点はきちっと解明する、それを積み残したままいっちゃうというわけにはいかないということを申し上げておきたいと思うのです。この問題について全く合点がいかないわけでありますが、問題点として
指摘しておきます。
区画については、これは
国会の
責任において本来決めるべき性格のものでありますから、きちっと政府にあってもまた本院にあっても具体的な基準というものを示して、この
委員会なり審議会に諮問するというふうにすべきだということ、一対二未満の問題については、これはやはり区画画定が合理的に政府がおっしゃるようになされることを大
前提に
政治判断をすべきだということ、特に比例にあってはやっぱり顔の見えるということ、
国民、有権者の皆さん方第一に
考えた都道府県単位でやるべきということがいかに重要であるかということが私は今までの
議論の中でははっきりしてきた、こう思うわけであります。このことを強く申し上げておきたいと思います。
それから次は、
戸別訪問のことについてお話をさせていただきたいと思います。
私は、
国会議員の皆さんすべてが体験していることであろうと思うのですけれ
ども、
戸別訪問がなぜ禁止されていたかということについては、ここでも
議論がありましたから、それは申し上げません。また、なぜ自由化ということになったかということについても
議論がありましたから、あえて申し上げませんが、まず、一面識もない
候補者や
運動員等が一々自宅や勤務先などに訪ねてくるということは、これは有権者の
立場からすると迷惑であることは少なくない、こう思うのです。さまざまなトラブルが予想されると思うのであります。また、当然のことながら、今まで禁止されている
理由として、買収や利害誘導等の
選挙の自由公正を害する犯罪の温床となり得る、そういう懸念も感ずるわけでありますが、この点について取り締まりに当たる警察庁としては、これまでの経験から、今私が申し上げましたような心配はないか。
例えば、もっと具体的にお話ししますと、帰ってくれと言ってもなかなか帰らないという場合がありますよ。
選挙というのは、さまざまな
議論がありましたように非常に熱っぽくなるわけですから、熱くなるわけですから、そんなときに、何かこれは犯罪の構成要件になるんじゃないですかね。
それから、今度自由化されれば、裏からこそこそと来たり、あるいは親戚、知人を頼ってくるとかということじゃなくて、公然と二人、三人あるいは四人、五人、大勢で押しかけてくるという場合もありますよ。それは善良な市民は大変なプレッシャーのかかる話でありますし、ましてや、例えば会社の社長が
自分の部下の社員のところに来たときに、言うことを聞かなかったら
自分の亭主の給料を下げられるんじゃないか、こういうふうに思わないとは限らないのですね。
だから私は、取り締まりをするという
立場で、今の段階でさまざまなトラブルや問題が出てくるような気がするのですけれ
ども、取り締まりに当たる警察当局は私が今申し上げましたような懸念についてどのようにお
考えか御答弁いただけますか。