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中村(
正三郎)
委員 私は、今公共工事、景気刺激のためにやるとかそういうこととも若干関連してくるんですけれ
ども、実際に体験したことですけれ
ども、ある離島で県の方でもってここは護岸した方がいいよと言ってきた。言ってきて、それならば公共工事量も上がるし、それじゃやっちゃおうということで、何の損害も受けてない海岸に護岸をしていった。そこで、地元から何でこんなところへ護岸するんですかという話が出て、そしてそれを、私はこれはもう包み隠すこともないと思うので、
衆議院議員で前に九州地建
局長をやった私の友人の方とそれを見て、いけないと言ったら、その建設省出身の方もこれはいけない、即座にやめなかったらこれは大変だ、護岸すればその先の砂は恐らく飛んじゃうだろうということで、私も
環境委員会かもしくは沖縄北方特別
委員会がで沖縄に視察に行ったときに発言して、それはとめたんですよね。
私はこういったことについても、やはり
環境庁が
自然環境の景観を変えていくときに、別に
開発とめろとかなんとか言うんじゃないですよ、こういう問題がいっぱい起こっていると思うんだ。特に、この前北海道に視察に行ったときに言われたんだけれ
ども、ある人が、北海道知事は支持しません、私は
社会党だけれ
ども。なぜだと言ったら、川を全部固めちゃうと言うんですね。川の護岸を全部固めちゃって、こんなのでいいわけがない、あの人は自然を壊しているから嫌です、こういう人がいた。だから、こういうところが、例えば海岸線
保全なら海岸法があって、これは建設省だとか、それから河川だったらこれは河川局だとか言うんでしょうけれ
ども、そういうことでなくて、
自然環境、自然を守るという
立場から十分それは
環境庁が僕は口を出していっていいと思う。そこで、また戻るんだけれ
ども、そういうことを言うと
開発に
環境庁が何かブレーキをかけるからいかぬ、そういう
時代じゃないと思うのですよね。大いにそういうことをやってもらいたいと思うのです。
私は、そういう中で非常に問題だと思ったの
は、海岸の中に、やはりある離島なんだけれ
ども、
民間企業がフローティングステーションをつくって、それから桟橋みたいなのをつくっちゃったんですよ。つくっちゃって、そこにまたそれをつくったのは、最初は黙ってつくっちゃったらしいんだけれ
ども、その後許可されたのですね。何で許可されたというと、これが機関委任事務で、県の権限で許可したのですね。だから、機関委任事務というのは、今地方の
時代で、地方に権限移譲するということがいかにもそれなら全部善だというふうに語られるけれ
ども、僕はそれは間違いだと思うんだ、はっきり言って。何をやるかわからないという面がある。そこで、許可しちゃったもののところに不法なものをもう一個つけ加えたので、それを撤去させようとした。撤去させる
法律がないのですよ。許可しないと言うことは、あれは違法なものですと言うことはできるけれ
ども、撤去させる
法律がない。ですから、
法律がないから予算もつかない、できないという話になるんだね。
それはしかし、そのフローティングステーションは下にアンカーを引きずっていて、ばりばりサンゴ礁をぶっ壊して大騒ぎになっている。それが、白保の空港をつくっちゃいかぬという人は、白保の空港のことは皆さんに随分言って、お連れもしたから御存じだと思うけれ
ども、何にも、サンゴ礁もないから石のところなんですよ、ほとんど。ちょっと沖に行けばありますよ。だけれ
ども、そのきれいなサンゴ礁をぶっ壊しているそういうところに
環境庁が何も言わないというのは、そういうことはないと思うのですね。実際に口は出していただいているようですけれ
ども、私はそういう
意味で
環境庁の守備範囲、
地球環境保全、自然
保護に関することにはすべてかかわり合いを持って口を出せるんだというシステムをつくっていってもらいたいと思うのですね。
それからもう一つ、ついでに言いますけれ
ども、その同じところなんだけれ
ども、白保という空港をつくるときは反対だときたんですよ。町でも反対、まあ
行政当局だとか市
会議員だとか大半の住民というのは賛成なんだけれ
ども、反対運動が起こった。それはなぜかというと、サンゴ礁を埋め立てるからいけないというのですね。私は
環境庁長官のとき答弁もしましたけれ
ども、実際に空港をつくるところでないきれいなところの写真が報道されて、これが埋まるんですよというようなことを報道されて、これは間違った報道だということを
指摘したこともあります。ところが、そのサンゴ礁のところに空港をつくるというのは相変わらず県が反対しているのです。ところが、それと並んでちょっと離れたところ、十キロかそこら離れていますけれ
ども、同じようなところにホテルが人工海岸をつくると言ったら、それを許可しちゃったのですね。おかしいと思うでしょう、これは。空港ならだめでホテルの人工海岸ならよろしいというのは、私は絶対筋が通らぬと思う。これを幾ら言っても、これは機関委任事務で県がおやりになったことだという話になっちゃう。それじゃ地方の
時代といったって何ですかという話になってくるわけですね。
私は、あえて特定の名前を申しませんのは、こういうことを言うと、あいつが反対したとかなんとか言われるのが嫌ですからね、あらぬ腹を探られるのが嫌だから言うのですが、こういうところも
環境庁が、何で空港はサンゴ礁を壊していけなくて、こっちでサンゴ礁を壊して人工海岸をつくる、
行政の整合性が合わないじゃないかということは大いに
指摘して、むしろ僕は
大臣には閣議ぐらいで言ってもらいたいですよ。そういう問題まで
環境庁がきちっと、自然
保護をやるために
環境庁が発言できるんだというようなシステムをぜひつくってもらいたい、こういうふうに考えているわけですが、
大臣、何か御所見があったら伺いたいと思います。