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守住有信君 人事局の方からの資料を拝見いたしましたけれ
ども、前からあったのは
国家公務員合同初任研修、1種試験採用者を
対象とする。それから管理者啓発課程、本
省庁課長クラスを
対象、年一回、三週間ぐらい、これは各
省庁一人でございます。それから管理者要員啓発課程、本
省庁の
課長補佐クラス、これも年一回、二週間程度で二、三十名でございます。
それから、六十二年に入りまして、さらに各省幹部懇話会、本
省庁官房長、局長クラス及び審議官クラスを
対象、これは非常に小さく年五回。しかし昼を挟んで皆業務をやっております。そういうやり方で各省幹部懇話会。これは六十二
年度から実は始まっておるわけでございます。
それから、さらに
平成元年に至りまして、
官民幹部合同セミナー、本
省庁局長クラス及び審議官クラスを
対象、年二回、一泊二日。そして、そこには
各界有識者も入る。こういう
仕組みにだんだんなってまいりましたが、まだちょっと規模を聞きますと、それは
公務をやりながらということでございますけれ
ども、合間合間があるわけでございます。立法の前とか予算編成の前はこれはやむを得ません。しかし、それ以外の期間があるわけですから、
石田長官、行革審の答申を得たぬでも具体的な細目はやっぱり
省庁の幹部が指揮をとって、単に調整だけでなくて推進官庁に、実は国土庁
長官にも、この間災害対策
委員会を三十一日にやりましたけれ
ども、調整官庁であると同時に推進するという
役割を、大いにリーダーシップを発揮していただきまして、せっかくいい
仕組みが、芽が出ておる、六十二、三年ごろ、
平成と。そこで、これをもっと強力にいい知恵を出して、
民間の有識者の
意見も入れてやっていただくこと、これは私
どもの切実な希望、
意見でございます。
そして、そのことを同時に
内閣官房長官としても、副
長官その他いらっしゃいますが、細川総理へもそういう
意見をどうぞひとつお伝えいただきまして、こういう
仕組みでいろいろな
行政能力を縦割りから横割りへ、多面的、多層化、情報化時代でございますので、どうかそれをよろしく
お願い申し上げる次第でございます。
時間が余りありませんので、今度は
防衛の方へ移らせていただきます。
合馬委員も御
指摘になりましたが、私は労働一号で日本人が北朝鮮にやっと目を向けるようになった、こう思っております。実は、昔の
防衛白書にはちょっとしか書いてなかった。一番最初はスカッドBミサイルでございます。スカッドBはソ連時代に北朝鮮に貸与したミサイルでございまして三百キロ、よくソ連は考えておったなと思います。三十八度線から描いておりましたら釜山まで来ますけれ
ども我が九州の対馬までは来ないんですよ、ちょうど三百キロ。そのころみんな関心なかった。その次はスカッドCという、これ六百キロなんだ。六百キロだと我が九州は全部入ってしまう。
それからさらに、スカッドBからCへ、いわゆるCの改良型、そして労働一号は一千キロ。きょうの日経あたりにもはっきり出ておりますけれ
ども、これは北朝鮮じゃなくて韓国の方の朝鮮日報その他アメリカの情報で今度は千三百キロから千五百キロヘ至るような今研究開発を
努力中だ。一千キロのやつは日本海ではあんとなったけれ
ども、日本の
防衛庁も日本国民もその情報は一切知らない。これがあるわけです。
私自身実は通信をやっておりましたので、電波、レーダー、こういう世界から
防衛庁に例えて思い出しますと、硫黄島に自衛隊の基地がありますが、これと通信できない、昔の長波だけでございますからね。それをちょうど電電公社でございましたが、衛星通信を開発しましたね。この衛星通信利用というときになりましたら、衛星は、宇宙は平和利用だということで、自衛隊の皆さん方は通信ができない。生活もあるわけですよ、カンボジアではちょうど衛星通信を使いまして、KDDのあれを使って家庭との通信、料金が高いとかいろいろありましたけれ
ども通信ができた。我が国の中に硫黄島の通信基地がある。それと自衛官の生活も含めて、今のNTTのトランスポンダを使って国内の
防衛網とアクセスする、こういうのもございました。
それからまた、申し上げますけれ
ども、えびのの潜水艦通信基地、我が国が潜水艦何隻持っておるか御
承知でございますか、あの潜水艦通信基地、潜水艦は海の中に潜ります。したがって、いわゆる普通の電波では海の中ははね返すわけでございます。入りません。ところが、古い型の超長波という電波だけは海面以下二十メートル、三十メートルまで入るわけでございます。そして、それは何を伝えるかといいますと、機密情報じゃございません。全部傍受されておりますよ、電波はみんな傍受されておるんです。問題は気象情報、どこで台風が発生した、国内の水害、災害予報もありますが、潜水艦に乗っておる自衛隊の諸君は海の中に入っておるわけで、危険だとか、どこで台風が発生したか、どうしなさい、こういう指図すらできない。
そこで、やっと宮崎県のえびので、何年前ですか、潜水艦通信基地、VLF、超長波でございますね。そのとき、はっきり申し上げますが、社会党の熊本二区、個人名は申し上げませんけれ
ども、落選されたけれ
ども、水俣病なんかに一生懸命だったあの方が反対。それで、当時の土井たか子社会党
委員長も見えまして反対運動、何にもわからない成人式の日に社会党の車の横にVLF反対、それで核が落ちてくる、何か日米軍事基地化だとか、こういうデマゴギーを飛ばして(「そんなことないよ」と呼ぶ者あり)いやいや、そういうことは事実ですよ。証人も呼んでくれ、今落選しておるけれ
ども、馬場君を。
まあそういうことがありまして、一生懸命になってやりました。そういう積み上げの中で、私は通信屋でございますけれ
ども、電波、レーダー、レーダーもみんな陸上系のレーダー基地をずっとつくってこられたんです、いろいろ疑惑があったとかという経緯もあったけれ
ども。ところが時代は違う。そして航空機、AWACS、半径三百キロ、これがまだいろいろ御
意見が、沖縄の方なんかは閣僚の一員でいらっしゃいますので、これは個人の
意見と閣僚としての
意見は云々という細川総理の何かもあったようでございますけれ
ども、私は
防衛庁の諸君がもっとそういう啓蒙運動をやらにゃいかぬと思う。
さらに
内閣にも広報予算が大きいのがございます。御
承知のとおり相当な金額です。それと
防衛庁の広報、啓蒙運動と一緒にしてやっていくというか、電波は見えませんので、外国、北朝鮮は特にどのような開発をしておるかというのは見えないわけです。我が国はスパイ防止法もなければ国家機密法もない。その中でどうやって国民に啓蒙運動をしていかれるのか。私は
防衛白書の、白書はこんな厚過ぎるから読まぬのだよ。あの中で極東の範囲だけでも抜き出して、あるいは、ミサイルならミサイルだけでも抜き出して、まさしく
合馬君が言うように専守
防衛ですよ。そしてウサギの耳、私は昔からウサギの長い耳出して、あのころはソ連だったけれ
ども、どこに戦車がいるとか、偵察衛星でそれを捕捉する、そして備える。
こういうふうないろいろな
考え方を言っておりますけれ
ども、そこらあたりに対しまして、
防衛庁と官房
長官、
内閣として、そういう日本の周りのいろんな動きに対しまして啓蒙運動が非常に大切だと思っております。イデオロギーなしで、啓蒙運動、事実に即して、こういう点について
防衛庁と
内閣官房としてはどういうふうなお取り組みで今後やっていかれるのか。特に国民にわからせにゃいけません。そこをぜひとも御
質問申し上げる次第でございます。