○及川一夫君 大体文書を読み上げていますから、ストレートに初めて聞いた方は余りようわからなかったというふうに思います。したがって、今
答弁されたことについては、私は一覧表にして
提出をしてもらえぬかということをまずお願いしておきたいというふうに思います。
実は、台湾の
皆さんから郵便
貯金あるいは
簡易保険問題について、支払い請求というのが現実に裁判にかけられて、日本の裁判所でそれが否定をされたりしているという現実が率直に言ってあるわけであります。しかし、元日本兵という立場の人のみならず、一般の韓国人やあるいは台湾人にしても、日本の
簡易保険や郵便
貯金というものに金を納めて、いろいろ国策的な
意味での協力もしたということがあって、この問題は大きな二国間があるいは国際問題になるか、いずれにしても大変な問題になるんじゃないかという気がしてしょうがないわけであります。
したがって、これまでの国会における議論を見ますと、衆参両院の予算
委員会で多少出ているんですけれども、突っ込んだ議論に要するになっていないというふうに思います。しかも、郵便
貯金や
簡易保険ということになれば、予算
委員会も政策討議の場ですから問題にしてもらって結構なんだけれども、やはりこの
逓信委員会が相当突っ込んだ形で、外務省あたりが正面切っていろいろ対応しなければならぬときには、即刻それに対応できるようなものをつくっておくべきだというか、態度決定をしておくべきだとか、そういう気持ちがして私はならないのであります。
そういう
意味で、私なりに整理をしますと、両
局長から
答弁いただきましたけれども、次のようなことでいいのかどうか、これをまず確かめたいと思います。
まず国別に申し上げると、韓国というお国との
関係では、日韓協定というものを締結したので、要するにすべて解決済みである、これが日本政府といいますか、今
局長が言った立場であるというふうに
一つ確認をしたい。
それから朝鮮民主主義人民共和国、俗に北朝鮮と言っておりますが、これは今交渉中ということでありますから、当然問題はそのままになっているという形なので、交渉中ということで北朝鮮の場合は権利は消滅をしていないというふうに
理解してよろしいか。
それから台湾の問題につきましては、日中共同声明というものが出てまいりまして、不幸にして国交断絶、こういう事態になってしまったので、それまで交渉しつつあった問題がそこで中断をされているということになっているわけで、したがって、これは当然日本側は支払っていかなければならないものではあるけれども、交渉相手がなくなったわけですから、そのまま凍結状態にあるというふうに
理解をしてよろしいか。
それからもう
一つ、関東州、これは我が国が植民地政策や何かで占領したりなんかしたわけじゃありませんから、現実に関東州ということで中国からお借りをしておった、租借をしておったというふうに私は
理解をいたしております。したがって、中国領だということになりますと、日中共同声明によって、賠償請求の問題を含めてすべて周恩来さんの発言によっていわば賠償請求が全くない、したがって、すべてこれも解決済みという
認識に我が国は立っているというふうに
理解してよろしいか。
それから樺太の問題につきましては、ロシア、旧ソ連領ということになっております。これは外務省にも聞かなければいけないのですが、国交の
関係は回復しておっても、平和条約というものが存在をしていないという限りでは必ずしも一〇〇%正常化されていないということになると、やはり私は台湾と同じような問題があるんじゃないかと思うんです。先ほどの
局長の話によれば、支払いをしたということが
報告になっているので、これは支払うときには支払えるというものだというふうに私は
皆さんの
報告というものを整理してみました。
以上のような
理解でいいかどうかという問題について、これはむしろ外務省に聞いた方がいいと思うので、外務省いかがですか。