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説明員(石田省三君)
釧路港の
被害でございますが、
基本的には
地震によりまして
釧路港の東港区、西港区全域にわたりまして各地区で
陥没あるいはクラック、あるいは岸壁のはらみ出し、そういうような
状況が
発生しておりまして、現在岸壁で申し上げますと、東港区の
漁業埠頭というのがございます。その先端部の岸壁、これは矢板岸壁といって、鉄板を打ち込んだような岸壁でございますが、それが前へ真ん中ではらみ出しております。そういうところにつきましては、実は危険であるからということで漁船を着けるわけにはいき
ませんので、同じ東港区の中央埠頭、水深が同じ七・五メーター、五千トンクラスの船が着ける岸壁でございますが、そういうところにシフトして利用をしていただいておる、こういう
状況になっております。
それから、西港区の方では、先ほど来ございましたけれども、荷役機械が脱輪をしましたり、一部座屈をしたりしまして、現在四基、穀物の荷役機械は三基、それから石炭の荷役機械が一基ございます。それにつきましては、現在まだレールを本格
復旧できておりませんので、荷役機械を固定したままで、現時点では二月十日に穀物の一号機、これは一時間当たり四百トンの能力があるアンローダーでございます。三基で千二百トン一時間に扱えるわけですけれども、現在一基しか
復旧できていないという
状況でございます。
地元の方で合いろいろ対応を考えておりますが、二号機につきましてはこの三月いっぱいには
復旧できるんではないか、一時間当たり八百トンの荷役ができる、こういう
状況になるというふうに聞いております。
ただ、一番
被害の大きい三号機につきましては数カ月
復旧の期間がかかる、こういうふうに聞いておりまして、その間荷役能力の不足する場合には、グラブといいまして、船舶のグラブバケットというふうなもので、そこに待機しておりますダンプトラックに穀物を積んでダンプトラックが運ぶ、そういうところで補っていこうという対応を
地元では考えております。
それから、石炭荷役機械につきましては、一時間当たり能力が六百トンということでございますが、
被災を受けておったわけでございますが、この二月の中旬に
復旧いたしておりまして、この二十日に石炭船、これはオーストラリアからの石炭、外炭を持ってくる船がほとんどでございますけれども、二十日の荷役には対応できる、こういうことで
地元の方から聞いております。
それから、さらに液状化等で段差のできたようなところにつきましては、
被害が
発生しましたその次の日以降、応急のすりつけといいますか、段差のできたところを土のうを積んだりあるいはアスファルトで段差を埋めていく、車が入れるようにする、そういう
復旧をいたしたり、それからクラックが生じたところにつきましては、そういう埋め戻しをやりまして当面の
港湾活動に対応する、こういう
状況でございます。
ただ、あくまでも当面の応急
復旧を急いでやっておるということでございまして、雪解け後になりますと、また新たな
被害が発見されるかもしれませんし、現在本格
復旧に向けましてこの二月中旬、もう既に終わっておりますが、直轄
災害の査定といいますかにつきましては、担当官を派遣しまして、既に
現地からこちらへ帰ってきておりまして、これから財政当局と
被害額を確定して本格
復旧に取り組もう、こういうふうに考えております。
それから、補助
事業につきましては、
地元の準備が、いろいろ設計等の準備が現在まだ最終的には整っていないということで、三月の中旬から担当官を派遣して
災害査定に入る、こういうことで考えておりまして、それが終わり次第できるだけ早く本格
復旧に入りたい、このように考えております。