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政府委員(田中健次君) 国立
病院・療養所に関します行政監察でございますけれ
ども、これは
平成三年の十月から十二月にわたりまして、私
どもの地方医務局、八地方医務局、支局も含みますが、それから二十八の国立
病院、二十二の国立療養所の監察が行われたわけでございまして、今
お話がございましたように本日総務庁の方から監察結果を勧告としてちょうだいをいたしたわけでございます。
本日いただいたところでございまして、私
どももその中をまだ十分に精査、検討はいたしておりませんが、概要を申し上げますと、
一つは、
先生も今
お話がありましたように、国立
病院・療養所の経営管理の問題、一般会計から多額の繰り入れを今受けておりまして、これについての基準を整理しなさいというのが主なポイントでございます。
それから二番目に、国立
病院・療養所の
業務運営につきましての勧告をいただいております。診療体制の整備、あるいは地域の
医療機関との
連携、あるいは会計事務の適正化、
患者サービスの向上等でございます。
それから三番目の大きな柱といたしまして、国立
病院・療養所の再編成でございます。これは既に再編成の実行を行ったところもございまして、その辺でその再編成計画の
機能類型を踏まえた具体的な診療
機能を地域に示して、さらに統廃合を積極的に働きかけていけと、こういうふうな三点の御
指摘でございます。
それで、一番目の経営管理でございますけれ
ども、この経営管理につきましては、本年度の予算で一般会計からおよそ二千五百億の繰り入れを受けておるわけでございますけれ
ども、その繰り入れの中身につきましては、大部分が政策
医療、例えばがんとか循環器疾患あるいは難病、精神疾患等の政策
医療の費用、あるいは看護学校の経営、あるいはまた研究なり研修の費用等でございますが、その中に若干経営努力が足りない面もあるということでございます。
この点につきましては、既に、
平成三年の五月から有識者の懇談会をつくりまして、その繰り入
れ基準を昨年の六月にお示しをいただいております。それに基づきまして、
平成五年度、今年度の事業からそれを
現場の各
病院で実行していくということで既に指導いたしております。それから毎年、事業計画というのを各
病院でつくりまして、その中でその辺をさらに明確化していく、こういうことで既に改善に手をつけております。
それから
業務運営でございますけれ
ども、会計事務の適正化その他がございます。先ほど
お話がございました
医療費の滞納等の問題、これもことしの四月の会計の処理期間内には滞納を解消するということで今処理をいたしております。
それから再編成の問題でございますが、この再編成の問題は、地元の大方のコンセンサスを得ながら進めるということでございまして、地元の自治体等の御理解をいただくということで非常に時間がかかるわけでございますけれ
ども、この点につきましても既に何カ所か実効が上がっておりまして、その点も踏まえましてさらに積極的にその推進を図っていくということで今努力をいたしているところでございます。