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喜屋武眞榮君 私が最後でございます。わずかの時間で私の質問、納得のいくまでお尋ねすることは到底不可能でありますので、
平成二年度の
農林水産省の
決算に関する会計
検査院の
検査報告の中で、改善意見を付され処置を
要求された国有地農地等の問題については
農林水産省としては云々と、一応二、三問題もつくって持っておりますが、私はこの際、
農水大臣それから北
長官おいででありますので、そういった親しみを感じながらずばりこの機会に申し上げてみたい、こう思っておりますので、コメントをあえて求めませんが、もしやむにやまれずというお
気持ちでコメントしていただくならばお二人に対して大変ありがたくお受けいたしたいと思います。
まず、ことし沖縄は復帰二十年の節目を迎えましていろいろと画期的な行事が展開されておる毎日でございます。そこで、この
農林水産省の改善意見をお聞きしたい
気持ちはやまやまでありますが、先ほど申し上げたように、何しろちょっぴりの時間帯でありますので一問一答しておる間にもう時間は過ぎてしまいますので。
まず私が申し上げたい第一点は、我が国で唯一の亜熱帯気候地帯は沖縄だけである、こういうことをいつでもどこでも強調いたしております。
それで二点目に、米軍基地が七五%、専用基地がです。
日本における米軍基地の七五%が沖縄に集中しておるという、まさにこれは世界に類例のない異常な状態。だれが五十年、半世紀近くもこれを許しておるのか。申し上げるまでもなく、
日本政府の対米従属姿勢がこれを容易ならしめておるということは、私はかつて米軍基地将校に会いまして一問一答して、君たちは沖縄における米軍基地が七五%と言うが
日本政府が提供しておるから我々は使っただけなんだよと私は言われましてショックを受けたんです。すべて沖縄に集約されておる好ましからざるいろいろの問題は、
日本政府の対米従属姿勢から派生しておるということを五年前に
理解して、それ以来私は機会あるごとにそれを強調しております。
日本政府が沖縄を
日本国民として
日本国憲法のもとに公平公正の姿勢で見るならば、基地の中の沖縄と言われるような、そして米軍演習が毎日毎日強化されつつある
現状、このようなことはあり得ないはずであります。横田にも三沢にも基地はありますけれ
ども、米軍演習を市民がやめてくれと言ったらちゃんとおとなしくやめた。沖縄ではやめませんでした。歓迎しておると言う、逆に。そんなばかなことはありませんけれ
ども、そういう形で沖縄の軍事基地、軍事演習も、
日本政府が提供したから自分たちは使っておるだけだとぬけぬけと言っておる。
私は、その時米軍将校に言いました。あなたは軍事専門家として、狭い沖縄に迫撃砲を撃てはその山を越えて反対の海に落ちる、屋根に落ちる、道路に落ちる、道を通るタクシーの窓も撃ち抜くという、こういうことはあり得ないはずだと、それも知らぬのかと米軍将校にずばり言いましたら、何と答えたか。先ほど申し上げましたが、
日本政府が提供したから自分たちは使っておるだけだと、こう逃げました。あなたは軍事専門家としてそういうことを知っておりながらぬけぬけとやるんですかと言ったら、それにはコメントはありませんでした。こういう状態の中で半世紀も沖縄百二十万県民が憲法のもとに不当不法の犠牲と差別を強いられながら今日今生き延びておるという、これが沖縄県民の
現状なんです。
一体これをどうしてくれるのか。我々はもう復帰二十年を
一つ踏まえて従来にない体制を組んで立ち上がらなければいけない、闘いはエネルギーの発散によって勝利するんだと、こういうことを叫び出しておるきょうこのごろであります。一体、
日本の総理初め大臣諸公は沖縄をどう見ておるのか、どうとらえておるのか、そしてどうしようとしておられるのか、私はそれが問いたい。
私にとりましては
決算委員会以上の重大な問題、この機ならずばいつまた立たん、こういう機会をとらえて私はいつでもどこでもぶちまける以外に沖縄問題の前進はない、こう実は思うこのごろであります。だから、私は命をかけて闘争もやる、先頭に立たなければいけないもう時期に来ておる、復帰二十年を迎えた今日、私はこう思う毎日であります。きょうの
決算委員会においてこのように叫ばなければいけないことを私は悲しく思いながらも、言わざるを得ない。必ずや良心にこだまするであろうと私は信じて、今訴えておる次第であります。
日本で唯一の亜熱帯気候地帯は沖縄だけである。亜熱帯
農業はいかにあるべきかということは、今さら問うまでもありません。次に、米軍基地の七五%が占めている基地の中の沖縄。私たちは不戦の誓いのもとに、基地は戦争の準備であり戦闘の拠点でありますから、基地は要りません。平和を願い不戦の誓いをやっておる沖縄県民は、基地は要りません。そこで、大田知事初め百二十万県民は基地の即時撤去、基地は直ちに撤去せよ、この合い言葉で今立ち上がりつつあります。米軍基地の七五%が占めている基地の中の沖縄ということから軍事基地は不要、平和が県民の心からの願い。だから、不戦の誓いを打ち立てておるんです。そして、公平公正をモットーといたしております。
一億二千万
国民の中で、
日本国憲法のもとに沖縄県民だけが不当不法の支配下に置かれる理由が一体どこにありますか。このあり方を是正するのはやっぱり我々百二十万県民でなければいけない、私は命を賭して県民の先頭に立つ決意をいたしております。そして、私は
日本政府の対米従属姿勢が今日の沖縄を苦しめておるということを
国民のみんなに、ましてや衆参両院の議員みんなに訴えたい。切実な叫びです。いわゆる
日本政府の対米従属姿勢がこれを許しておるが、提供しておるから使用しておるんだと逃げておるこのアメリカに対して、
日本政府は対等の親善外交姿勢をもって臨んでほしい。臨んでいかないところから不当不法の沖縄のあり方も強要されておるということが私は痛切に思われてなりません。
もう時間が来ましたので、これで私の訴えを一応締めくくります。
御清聴まことにありがとうございました。