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森暢子君 これが
子どもの問題をやるときに一。本化していないものですから大変不便なのですね。これは文部省です、これは厚生省ですといって、
子どもが
権利を侵害されて言っていった場合にたらい回しにされるわけです。
これは前の文教
委員会のときにも私は申し上げたのですが、学校給食のことでぜひ話を聞いてもらいたいということで文部省へ行きました。安全なお米を食べさせてやってほしい、
子どもたちの給食、健康と命にかかわることだからと、こう言いましたら、それは私
どもの管轄ではございません、これは農水省です。じゃ食器が有害なものでないように本当に
子どもたちにいい食器を与えてほしい。これは厚生省です。それから働いている調理員さんの健康のためにいろいろと留意してほしいと言いましたら、これはうちの管轄ではありません、労働省ですと、こうおっしゃるわけです。
じゃ文部省は何をしているのか。実際に学校で給食を食べているのは
子どもたちです。そして学校給食は
教育の一環としてちゃんと位置づけられている。その給食のことについて
子どもの
意見を聞きながらいろいろ
子どものためにやりたいと思っても、いやこれは文部省ではない、厚生省です、農水省です、いえ労働省ですと、こういうことになると、
子どもの
権利条約、これを批准した後、
権利を侵害されて言っていく場合に一本化されていないということが今後の大きな問題であるわけです。
今の養護施設の問題でも、大変澄まして私
どものところでは何も申せませんとおっしゃいました。厚生省であるということなのですけれ
ども、やはり
教育に関連している文部省としても考えていかなければならない問題ではないか。これは今後に残る大きな課題として
一つ申し上げておきます。
私
どもは、超党派の国会議員が有志ですけれ
ども集まりまして、
子どもの声を聞く会というのをいたしました。これは二回やったのですが、東京都内でやりましたので本当に一部の
子どもで、全国の
子どもの代表の声とは言えないかもわかりませんけれ
ども、一応この
権利条約を批准するに当たって
子どもの声を全然聞かないのはおかしいのではないかということで聞く会を持ちました。
その
子どもの声をちょっと紹介させていただきますと、ほとんどの
子どもが知らないと言うのです。この
権利条約のことについては知らない。自分はこの会に来るに際して一週間ほど前にちょっと勉強した。そうすると
条約は大変立派なものだ。これを現実のものにするにはどうしたらいいかわからない。それを
大人に教えてほしい。つまり行動計画を立ててほしいということなのです。それで、
子どもの
意見も聞いてほしい、一緒にできることがあるのではないか。それから
子どもでもできることもあるしできないこともあるから聞いてほしい、こういうことです。それから自分たちの生活にどう反映されるのか、子供向けの簡単なものが欲しい、こういうことです。
それからこれはちょっと聞いたのですが、家庭科の保育の時間にこの
権利条約のことが出てきて知ったというふうなのもありました。これは私ちょっと調べてないのですけれ
ども、学校の教科の中に出てくると大変すばらしいなと思います。家庭科の保育の時間に聞いた、こういうことです。
それでもう
一つ言ったことは、
条約を親にも知ってほしい、こういうのがありました。というのはプライバシーの問題で、
子どもに電話がかかってくると、ボーイフレンドではないか、ガールフレンドからかかってきたのではないか、だれからか、だれなのかと言ったり、親が電話を聞きましてそれを勝手に切ったりすることがあるわけです。または
子どもに来た手紙をそっとあけてまたすっと封をしておくとかというふうなことについて、または自分の部屋に勝手に親に入られるなどというのは大変
子どもにとってはいろいろと言い分があるわけです。それがプライバシーの
保護ということで
条約に書いてあった、これはすばらしい、ぜひ親にも知ってほしい、こういう
意見がありました。
もう
一つだけ私が聞きましたのは、目の不自由な
子どもがそのときに来ておりまして、自分はテレビのニュースで知った。盲学校の高校二年生ですが、学校からは残念ながら聞いていない、しかしこういうものができたということはよかった、大変感動しているということなのです。それで盲学校、聾学校など障害を持った人たちにも知らせてほしいという要求がありまして、後でぜひお願いしたいのですが、点字でのパンフレットをお願いしたい、こういうことがございました。こういう
子どもの声がありましたということを皆さん方に国会にお伝えしておきたい、このように思います。
ですから知った
子どもは大変感動しているわけです、いい
条約ができたと。しかし、ほとんどの
子どもが知らない。もっと
子どもたちにもわかるように、障害を持った人たちにもわかるように知らせてほしい、こういうことなのです。
こういう
子どもの声について文部省はどのように、御感想で結構でございますから。