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堂本暁子君 大変そういうことを
ロシアは多々言っているみたいですけれ
ども、言わせておいていいのかという気が私はいたします。こちらが
国民の税金で
支援をしていながら、あげくの果てに
日本は何もしないなどということを
国際社会で言われたのでは困ります。
その辺のところは、今伺うと、
日本は一生懸命やっているにもかかわらず受け皿がない。恐らく受け皿がないということについては
アメリカにしてもドイツにしてもイギリスにしてもほかのどこの国にしても同じであろうと思うのです。
今、混乱状態に
ロシアがあるということは、どこが
支援するにしても同じである。そうだとすればどういう
支援の仕方をするのか。それから相手にそんな一ドルも一円もやっていないなどということを言わせるということ自体が、私は
外交がここでやっぱり質的転換をしてダイナミックになって、こちらも相当言うべきことをはっきり言いながらつき合っていくというような形の展開をしていかないといけないのではないか。そのためには相当に今までの
外交と質が変わらなければ相手がこんな不安定な状態である場合には難しいのではないかと思います。
先ほど
野村局長は、ミュンヘン・サミットのときに書き込まれました法の正義と原則、大変大事だとおっしゃった。まさにそのとおりだと思うのですけれ
ども、その法の原則が守られるのかどうか、これすらも大変不安な気がいたします。
そうすると一番悪い筋書きというのは、ユーゴスラビアのような形で
ロシアがもっと大きな混乱に巻き込まれていく。そうした場合には、核兵器が本当に大変な数あるわけでございますし、そこで地理的に近い
日本というのは大変危険な
状況も考えられるわけで、そういった
安全保障の問題、
核拡散の問題、それから難民の問題、
経済状況、すべてを視野に入れた場合に、全然こだわるわけではないのですけれ
ども、東南アジアで展開してきたようなODAの技術的な援助でいいのかどうかということにもいささか疑問を持ちまして、何かダイナミックな展開をしていただきたいという、これはお願いに近い気持ちで申し上げているのです。そして、
政府間援助だけではなくてもっと多層な考え方というものを入れていかなければいけないのではないかというようなことも感じております。
先へ行かせていただきます。
けさの新聞にも七から八億ドルの実施
状況というのが書いてございましたけれ
ども、その横に二十七億ドルの
支援の約束があると。こういうのを盾にとられるというのも何か私は
日本としては不本意で、
日本はよこさない、よこさないと言われながらこちらから一生懸命上げなきゃならないという、何か大変矛盾を感じざるを得ないのですね。それだけに大胆に何か今までと違った方法も取り入れていただきたい。そのぐらいのことをしなかったら大変なことになるのではないか。北朝鮮の問題も同じだと思いますけれ
ども、すべて危惧ならいいのですけれ
ども、これだけ大きく時代が変わっている中でやはり
日本のあり方というのが問題になってくるのではないかというふうに思います。
そういった中で大変気になりますのがやはり海洋投棄。
その前に、私は、実は
ロシアの方で議員さんじゃないのですけれ
ども国際的な議員連盟に入っておりまして、
アメリカのゴア副大統領が国際的な会長をしているグローブというグループがございますが、その中のメンバーでヤブロコフさんという
エリツィン大統領の環境顧問の方が
日本にいらしてこの参議院の部屋で
会議を持ったのです。
きのう、実はあした私は
ロシアについての
質問をするので今あなたが何を考えているかということを教えてくださいとファクスを入れたら、私が部屋を出るまでは来ていませんでした。今たくさんファクスが届いているのですけれ
ども、その中で放射性廃棄物を今のところ決められたところにソビエトが捨てていないという問題。ヤブロコフさんは、膨大な百ページよりもっと物すごく厚いもののようですが、それを
エリツィン大統領に報告したその当人でございます。
彼からのけさのファクスによりますと、
日本海と太平洋に核の潜水艦が二十台ある。今後この二十台を解体しなければならないのではないか。二〇〇〇年までに廃棄物を捨てる場所、そして大きなコンテナ、外に漏れないような容器を確保したい。こういったことをやるためにも海外の
協力が必要で、
日本の技術的な援助をぜひ求めたいということをおっしゃってこられました。
また、先ほど
政務次官が
指摘されたエネルギーの問題についてですが、持続可能なエネルギーのためにも非核の、核を使わないエネルギーの開発
協力をしていただけないだろうか。
ロシアにとって必要なことは軍備のための工場を民需に変えていくということ、これは先ほ
ども出た問題でございます。
ほぼ同じようなことが多々あると思いますが、オホーツク海で魚をとり過ぎるための問題が起こっている。オホーツク海の中心に禁漁区を定めたらどうか。それも
日本の
協力が必要である。そして、
ロシアの野生生物は今、密猟されている。トラやクマだそうですが、剥製としてアジアに売られているというようなこと。
これは今回は書いてこられませんでしたが、去年ワシントンで
会議がありましたときに同じヤブロコフさんは、シベリアでの木材の伐採、これで大変ツンドラが乾いてしまう、このことはやはり
日本としてはぜひ考えてほしい、生態の保全ということを考えてほしいということをおっしゃっていました。そして、環境教育のための教科書がない、特に子供向けの教科書を
日本でつくって援助してもらえたら大変ありがたいのだけれ
どもというようなことをおっしゃっています。
それから最後に、これが私は大変うれしかったのですが、こちらから別にこういうことを生言ったわけではないのですが、きょうこれからまさにお願いしようと思っていたことを相手からも言ってきました。
日本政府はもっと
ロシアのNGOを
支援してほしい。
政府は人がかわることがよくあるけれ
ども、NGOは変わらないのだと。ですから、
ロシアの政権は変化する、変わる。もしかしたら二十五日にエリツィンさんが失脚しないという保証はないわけですね。しかし、NGOは変わらないのだと。だから、変わらないそのNGOの部分に目を向けてほしい。私は今初めて実は読んだものですから、最後の部分が一番大事かと思います。
それで、そのことで海洋投棄の問題に入っていきたいと思いますが、これも
日本の、
日本と申しますか国際的なNGOのグリーンピースがヤブロコフさんのここにございますけれ
ども大部の報告書を手に入れた上で報道されたという経緯をとったと思いますが、核の問題、核廃棄物が投棄されていた問題は外務省は正式には報告を受けていらしたのでしょうか。