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越智(通)
委員 今の
お話にありましたように、国の
予算が一般会計で七十兆ぐらいのときに、地方
財政計画全部合わせると同じくらいに七十兆ぐらいあるわけですね。そして、これをネットで合わせたときに五割ぐらい重なるというのが今までの
財政の仕組みでございますね、傾向というか。片や七十兆の
予算を組んで二年半に近い借金をしょっているのですよ、国が。片や、今
局長おっしゃったように一年分しょっているのですよ。だから地方がいいとは言いませんけれ
どもね、楽だとは言いませんけれ
ども。ここにもやはり大きなアンバランスというか何というか、問題点が残っている。
何よりも国の方は早くこの利払いの
負担から逃げなければいけないのだけれ
ども、
大蔵省が
予算委員会に提出されている
国債整理基金の資金繰り
状況の仮定
計算は、今十兆円、十一兆と言おうか、十兆九千七百億の利払い費が十年たったら十二兆七千億になりますと、こう書いてあるのですよ。減らないのです。ふえるのです、一割以上。とっととっとふえていく。やはりこれはほっておいてはいけないのじゃないですか。
国債費の中、今年度の分でいえば、償還や何かあります、それは三兆かそこらです。利払いは十兆です。その根っこになる利払いの方がふえていくのですよ。減るという
計算は全然出てこないのですよ。その先行くと十二兆八千六百まで書いてある。今、十年間を言ったのです、私は。もっと先まで出ていますけれ
ども。
これはやはり国の
財政としては、この
国債の整理をどうするかということは、新しい
財政構想の中できちんとした回答を出して
国民に訴えていかなければいけない状態だ、こう思いますので、特に
蔵相にお願いをしておきます。
実は、この後金融と思いましたが、労働大臣のお時間もあるようなので、
質問通告の順を変えまして、労働省の方に二、三お尋ねをさせていただきます。
景気が非常に心配されております。だけれ
ども、今回はまだ大丈夫だろうと去年あたり言っていたときには、雇用はしっかりしている。ついこの間だったのです、人手不足は。ですから、雇用はしっかりしている、したがって、それの所得もある
程度確保されれば消費は堅調にいくだろうという前提で数字も出ていたし、御答弁も、当時、去年の
予算委員会、そういう
お話だったと記憶いたしております。今それが狂ってきたわけです。
きのうも
鴻池委員から
お話が出ておりました。ちょうど中年を過ぎたぐらいの
方々が三十何人、課長職ぐらいの
方々が退職のやむなきに至ったところもあります。それから、大きな大きな重工業のところで、希望退職を募ったわけじゃないけれ
ども大体やめろという
お話が出て、現状はまだ数十人だといううわさも聞いています。
アメリカ系の方はもっとストレートに来ています。出社に及ばずですね。二、三の在
日米系企業で話が出ています。さらに、昨今は、この二月の末に至って、四月に採る予定の大学卒業生に向かって、あれは取りやめだと、こう来ているわけですよ。
私は、こういう労働不安が何よりも消費に響くと思うのです。収入が落ちた面もあるでしょう。だけれ
ども、自分の会社は大丈夫かな、自分の首は大丈夫かな。実は、終身雇用制度は弊害が言われましたけれ
ども、大きなメリットがあった。悪いことさえしなければ、その会社に入って六十の定年まではそこそこいくだろう、常務、専務までいけるかどうかわからないけれ
ども、まあ支店長だか部長だかいくだろうと。その最後のころには子供も、娘は結婚させなければならぬ、息子は就職させなければならぬ、自分のうちもちゃんと持たなければならぬ、
一つの人生設計ができていたのですよ。大変大きなデパートが、将来ともそこに勤められると思ったところが、大きなスーパーさんの傘下に入ってしまうというと、今すぐ首切られるわけじゃないけれ
ども、おれの人生設計が狂うのじゃないかとみんな恐れおののくわけですね。その不安、それを支えるものは何だ。金ですよ。何かためておかなければ危ないなという。それはあなた、年金があるよと言われても、年金だけでそうそうやれるかどうかわからない、十分でない。やはり今使えないぞ、安い社宅に入っている間にせっせとどこぞへ貯金しておこう、こういうようなことが消費に影響してきているのじゃないか。
労働大臣、ことしの雇用
状況、そうした不安をかき立てるような情勢に対してどういうふうに対処していただくか。
もう
一つ言い忘れました。ボーナス出せないから、自分のうちの製品を買えといって切符を渡した会社があるというのでしょう。ますます売れませんね、その会社の物は、そんなことをしたら。これはある
意味じゃ労働条件の違反じゃないですかね。ボーナスだからいいのでしょうか。月給だったら、それは現物支給はいいのですかね。
そういうことについて、労働省として、労働大臣として、この不安をどうやって解消していただけるか、ぜひ
お話を伺わせていただきたいと思います。