○前島
委員 そういう面で若干耳にしますのは、
林野庁、営林署自身がちょっと消極的ではないかという意見も実は、従来の延長線上で
管理計画を立てるにせよ、もっと積極的に、自治体をあるいは
森林組合等々の民間を巻き込んで積極的に
地域の活性化協議会あるいはセンターを活用する中で取り組もうではないかということについて、必ずしもそういう姿勢を感じられないやという面も聞かれなくはないわけですね。組織をつくろうとしている努力は、それぞれ
流域のところでやっているということは、私たちわかるのでありますけれ
ども、要するに官民一体になって、あるいは
流域センターを中心にして
地域が一体になってということについて、必ずしも営林署あるいは
林野庁が積極的であるのかということについては疑問だという声を聞かなくもないわけなのであります。
そういう官民一体とかあるいは
流域単位でという中で、例えば労働力の問題です。これはもう民間の方でも
高齢化が進み、労働力のないことも間違いない。片や
国有林の方は、二万人
体制という形で強引にやろうとしてかなりいろいろな議論が出ていることも事実ですね。そうすると、本当に先ほどの危機的
状況を何とかしようということを大事にするならば、従来の延長線じゃなくして、その辺の労働力の配置の問題等々も官民一体の形はとれないのか。あるいは活性化センターが中心になって労働力確保のためにいろいろな活用をする、それを官の方が積極的に対応していくという努力があってしかるべきだと私は思うのですね。どうも聞くところによると、まだ官は官、民は民という枠の中であって、
現実に労働力がないという
状況の中で、何かこう、もどかしさを感ずるわけですね。
例えば、活性化センターにしても、
林業活性化センターなんですね、
林業枠の中でしか議論をしていない。さきの農業新三法のところで、中山間
地域における活性化という、同じ課題が農の方にもあるわけですよね。私たち、あるところで、要するに畜産における
林業の
利用という形で五島さんなんかがうまく結びつけてやっているんだ、これがこれからの日本の畜産の大きな道であるし、それは
地域活性化への道だという話も聞いたことがあるわけですけれ
ども、我々が大きな期待を持って出発したこの活性化センターも、何か林だけの枠の中にとどまっていないだろうか。
農家にしたって林の収入とほかの収入との兼ね合いがあるわけですから、その辺のところの一体的な対応とか、せめて農林省という大きな枠といいましょうか、第一次産業という枠の中で、この
林業活性化センターも
林業という枠だけじゃなくして、他の農業分野との連携という問題ができないのか。何かまだまだ、労働力の配置にせよ、我々が期待した
流域管理システムなんかでの
林業活性化センターの任務といいましょうか、活動内容にしても、従来の枠を抜け切っていない。ただ大変だ、大変だと
大臣が言われるだけで、何かもう少し一歩踏み出したというものが現場でも
現実の対応として求められているのではないだろうか。それが現場での
林業家あるいは農業
関係者あるいは
森林組合関係者の皆さんの声でもあるような気がする。
そうすると、どうも一番それにおくれているといいましょうか、積極的に現場で対応していないのが官の方じゃないのか。方針としては出てきているのですけれ
ども、現場では意外とそこのところが官がおくれているのじゃないかという声を聞かなくはないわけですね。その辺の労働力の配置の問題、活性化センターのあり方の問題、ほかの林と島との一体的な運営について、もう少し積極的な対応を期待するのですけれ
ども、その辺のところを長官。