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上田(利)
委員 あなたは、公式の席上だから云々だ、
取り消しだ、
撤回だということはできぬという意味合いも含めたようなお答えもされましたけれ
ども、これこそ公式の席上で
取り消しておかなければ、これはどうにもならない、大変な結果になると思うからこそ私は言っているんですよ。
だからあなたは突っ張りだというんですよ。二、三年前は高校生が突っ張って困るということで、私も教育の面ではいろいろやってまいりましたけれ
ども、今は中学生が非常に突っ張って、教育現場の中ではこれをどうしていくかということなんです。時に突っ張るということもいいんですけれ
ども、やはり
人間というのは素直でなくちゃいけないんです。
人間神様じゃないですから、うん、おれもちょっと言い過ぎちゃった、これは
取り消しておくよ、こういうことがなぜ言えないんですか。ああでもない、こうでもない、ああ言えば言う、こう言えば言う。あなたは我が強いというんだな。我ということはわかるでしょ一つ。
そして、我が国は議院
内閣制ですから。あなたは
大臣になった途端に、
議員であるけれ
ども、議院
内閣制であるけれ
ども、
内閣の一員なんです、
大臣。いいですか。
議員という
立場で言うときには、これは当然
内閣を去ったときに初めてまた
議員として言えるんです。だから
大臣の給料も
郵政省から出ているんです。
国会から出ているんじゃないんです、歳費は出ておりますけれ
ども。よろしいですね。だから、おれだって言ったっていいじゃないか、そのくらいのこと言ってもいいじゃないか、こうお
考えになっている、この頭を全部変えなければだめです。あなたの頭を全部空っぽにして、空にして、白くして、そして出直しなさい。
こういうのがあるんですよ。日本の三大急流と言われる富士川、御存じでしょう、駿河湾に流れておりますけれ
ども。私は
山梨県でございますが、昭和の初めまでは静岡県と
山梨をつなぐにはその富士川が唯一の交通機関だったんです。何もないんだ、道もなく列車もない。今は富士身延線というのがございますし、また道路も出ておりますけれ
ども、交通機関だったんです。そして、甲州からとれた繭や何かは、ほとんど養蚕県ですから、静岡の方とか横浜の方へ生糸の取引が行われた。向こうからは魚や果物やその他をみんな持ってきたわけなんです。
そして、そのちょうど真ん中辺に鰍沢町という有名な町がございます。ここが船着き場でございまして、そこから荷揚げをして馬車で甲府まで運ぶのです。約三十キロでございます。それで甲府からまた全県に行くというふうに国中一帯に、こういう言うならば交通と物流のところに鰍沢という町がある。
そこに、今はございませんけれ
ども、昭和の初期ごろまで草競馬がございました。私は昭和五年の生まれでございましてうま年でございますけれ
ども、
大臣の経歴を見ましたら昭和十七年でございますか、うま年ですね。ちょうど一回り、十二歳違う。馬にもいろいろ、サラブレッドもあれば駿馬もあれば、いろいろな馬があるんですね。私、競馬はやったことはございません。テレビでは見ます、関心はありますが、一回もやったことはございませんけれ
ども、その草競馬がございます。
そこにこういうことがあるんですよ。競走するわけですが、鰍沢の駄馬の先っ走りというのがあ呑んです。こういう
言葉が言われるんです。何かいろいろやると、おかしなことをやったり、大体協調しないとか、調和はとらないとか、人をかき分けるとか、あるいは
自分の功だけ急ぐとか、功績だけ上げようとするとかそういうときに、おい
上田、おまんは、おまんというのはあなたということです、鰍沢の駄馬の先っ走りだ、こう言われるんです。私は、一時間半にわたるこのやりとりの中で、
大臣にちょうどこれが当てはまるのじゃないかと感じました。
駄馬の先っ走り。非常にいいことを言っているように、
週刊誌その他
マスコミで、彼はすばらしい、官僚体制を切り崩していって、
自分の
信念を曲げないでやっている、すばらしい、頑張れ、族
議員をやっつけろ、へっちょこらの
委員会をつぶせ、官僚をなで切りにしろ、これこそ立派な
大臣小泉純一郎、こう褒めたたえている。数は非常に少ないのですけれ
ども、そういうものがある。そして、それに乗っかって走っているんだ。鰍沢の草競馬、パッカパッカ走っている。駄馬の先っ走りといって、競馬では何と言うのか、終着点とは言わないのだろうな、競馬をやらぬからわからぬけれ
ども。ゴールに行ったときには一番びりです。最初の二周ぐらいはパッカパッカ、そして最後を見れば一番おくれてゴールする、こういうふうに今思えておるんです。
郵政大臣、これでは困るんです。
そういう点について、私が例を挙げて申しましたけれ
ども、やはりもっと素直になって、そして
郵政事業のために、経営形態その他をどうするかとか将来どうなるのかということは、これは行革審の中でやる問題でしょう。また、中間報告を見たってそんなことになっていない。それをパッカパッカ、駄馬の先っ走りで
大臣は走っている。それで、
逓信委員会に対してもこういうことを言ってきた。
今の私の昔の話を聞いてどんな感想を持ちましたか。ちょっと感想を聞かせてください。